ばれいしょ(じゃがいも)の栽培暦・年間作業表【全国まとめ】22都道府県の施肥・植付け・収穫時期を比較

  • 10月 13, 2026
  • 10月 13, 2026
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ばれいしょ(じゃがいも)の植付け・施肥・収穫の時期は、都道府県ごとに別々の施肥基準や栽培指針に書かれています。この記事では、22都道府県の公的資料(38本)から時期と数値を拾い、全国の比較表と、主産地向けの標準的な年間作業表にまとめました。47都道府県のうち資料を確認できたのは22で、残りの25は、ばれいしょの項目がある資料を見つけられなかった県です。

比べると、まず作型が県で違います。北海道の資料は春植えだけを扱い、長崎と鹿児島は春作と秋作の二期に加え、鹿児島には早掘りなどの作型もあります。植付けは北海道の4月下旬〜5月上旬から、宮崎の12月下旬までさかのぼります。施肥は窒素が福岡の春出早熟の7kg/10aから東京・静岡の20kg/10aまで開き、千葉・静岡・福岡・佐賀・長崎・鹿児島のように基肥を中心にする県も多くあります。

ばれいしょの年間作業表・都道府県比較(Excel)をダウンロード

Excelには、年間作業表(実施日を書く欄つき)、22都道府県の比較表、出典一覧の3つのシートがあります。年間作業表は月順に並べた59行で、県や作型によって時期が違う作業は、1行の中に県別の時期を並べています。

ほかの作物の栽培暦・年間作業表は栽培暦・年間作業表の全国まとめにまとめています。

この表の読み方と注意

  • 対象:都道府県と県の試験場・普及組織・北海道立総合研究機構が公開している施肥基準、栽培指針、栽培暦、試験研究の成果。農林水産省「都道府県施肥基準等」に掲載されている県の資料を含みます
  • 使い方:資料の表やレイアウトは転載せず、時期と数値などの事実だけを拾って組み直しました。図の栽培暦から読み取った値は「図から読み取り」と書いています。読み取りには前後1旬ほどの誤差があります
  • 試験の値と品種専用の資料:北海道のスノーマーチの日付は試験の値です。長崎1は「ながさき黄金」専用の栽培マニュアルで、県全体の基準ではありません。ただし窒素・りん酸・加里の量は、県の施肥基準の値と本文に明記されています
  • 慣行レベル:熊本と鳥取は、特別栽培の慣行レベルの窒素量だけで、施肥基準ではありません。表にもそう書いています
  • 農薬:使い方を推奨しないため、薬剤名は書いていません。病害は名前と時期だけを載せています
  • 調査日:2026年10月13日。資料は改訂されることがあるので、実際に栽培するときは、その県の最新の資料や普及センターの情報で確かめてください

標準の年間作業表(主産地の露地栽培(北海道は春作のみ、長崎・鹿児島などは春作と秋作))

北海道・東北・関東・東海・九州などの資料をもとにした、露地栽培の標準的な作業表です。北海道は春作のみ、長崎・鹿児島などは春作と秋作の二期があり、植付けや収穫の時期は県と作型で大きく違うので、1行の中に県別・作型別の時期を並べています。「根拠」の略称は記事末尾の出典一覧に対応しています。

月 旬 作業 内容・目安 品種・作型 根拠
前年9月 — 種いもの一次注文締切(宮城) 加工用ばれいしょの種いもは前年9月に一次注文を締め切る 加工用(宮城) 宮城1 p.15-16/宮城2
1月 上旬〜2月上旬 種いもの温蔵・浴光処理(長崎) 温蔵は休眠打破のため22〜25℃・湿度80〜90%で4週間程度(秋作産種いもは12月中下旬から)。続いて10〜15℃で2週間程度の浴光(栽培指針の図から読み取り、1月〜2月上旬) 春作マルチ・ながさき黄金(長崎) 長崎1 p.32
1月 上旬〜下旬 植付け(福岡・春出早熟) 催芽して植え付ける。トンネル・マルチ栽培は全量基肥(基準施肥量は7-9-7)。収穫は4月下旬〜5月上旬 春出早熟・トンネル・マルチ(福岡) 福岡1 p.114
1月 中旬〜3月上旬 植付け(鹿児島・春作) マルチ・裸地。無病の種いも200〜240kg/10a、畝幅60〜75cm×株間20〜30cm。マルチ・トンネル栽培は全量基肥 春作(鹿児島) 鹿児島2 p.51/鹿児島1 pp.28・37
1月 中旬〜下旬 施肥・マルチ・植付け(静岡・早掘) 基肥のみN20-P2O5 20-K2O20、堆肥1,000kg。ビニルトンネルで被覆する。収穫は4月中〜下旬 早掘(メークイン・男爵) 静岡1 p.262(図から読み取り)
1月 下旬 植付け(佐賀・春マルチ) 基肥は定植10日前に全量(18-25-18)。局所施肥などで初期生育を促す。収穫は5月下旬〜6月上旬 春バレイショ(佐賀) 佐賀1 pp.10・25
1月 下旬〜2月下旬 植付け(宮崎・冬春作) 春(マルチ)は1月下旬〜2月下旬。冬作(トンネル・マルチ)は12月下旬〜1月下旬 冬春作(宮崎) 宮崎1 p.28
2月 中旬 堆肥・石灰・基肥の全面施用、植え溝切り(長崎) 植付け2週間前までに完熟牛ふん堆肥500〜1,000kg/10a、苦土石灰40〜60kg/10a。化成N14-P2O5 12-K2O 12を全面施用 春作マルチ・ながさき黄金(長崎) 長崎1 p.32
2月 中下旬 植付け(長崎) 畦幅60cm×株間25cm(6,666株/10a)、黒ポリマルチ。3月下旬に出芽期。晩霜を考慮して圃場を選ぶ 春作マルチ・ながさき黄金(長崎) 長崎1 p.32
2月 上旬〜中旬 マルチ・植付け(静岡・春作) 基肥・耕起・畝作りと同時。堆肥1,000kg、N18-P2O5 26-K2O20。露地は2月下旬〜3月中旬植え 男爵・メークイン/春作マルチ 静岡1 p.263(図から読み取り)
2月 下旬 基肥・マルチ(千葉・北総) N15-15-15(低度化成、有機配合)の基肥のみで追肥なし 春作マルチ 千葉1 p.156
2月 下旬 基肥(山梨・平坦地) N12-P2O5 12-K2O10に苦土石灰100kgを加える 男爵・メークイン 山梨1 p.153
2月 下旬〜3月上旬 植付け(福岡・東京・神奈川・三重) 福岡の春出普通は2月下旬〜3月上旬、東京は2月下旬ごろ、神奈川は畝幅60cm×株間30cmで基肥N9-9-9、三重は2月下旬 春出普通・春作・春植 福岡1 p.114/東京1/神奈川1 p.5/三重1 p.23〜24(図から読み取り)
3月 上旬 植付け(千葉・マルチ) 3,700〜4,700本/10a マルチ 千葉1 p.156(図から読み取り)
3月 中旬 浴光催芽・種いも消毒(宮城) ハウス内で、平均気温15℃程度で3週間程度 加工用(宮城) 宮城1 p.16
3月 中旬〜下旬 植付け(栃木) 畝幅60cm×株間30cm、5,500株/10a。基肥9-16-15、萌芽後に追肥N3・K2O3 男しゃく・トヨシロ・メークイン 栃木1(図から読み取り)
3月 中旬〜5月上旬 収穫(鹿児島・早掘り本土) 植付けは11月下旬〜1月中旬 早掘り・マルチ・トンネル(鹿児島) 鹿児島2 p.51
3月 下旬 基肥(山梨・高冷地) N12-12-10。植付けは4月上〜中旬ごろ 男爵・メークイン 山梨1 p.153
3月 下旬〜4月上旬 施肥・植付け(宮城) 遅くとも4/15まで。4,000〜4,800株、株間27〜30cm×畝間75〜85cm。基肥N約8kg 加工用(宮城) 宮城1 p.16
4月 上旬 芽かき(千葉・静岡) マルチ栽培(千葉)と春作(静岡)の作型図に記載。作業の内容は資料に書かれていない マルチ・春作 千葉1 p.156/静岡1 p.263(図から読み取り)
4月 上旬〜中旬 種いもの準備・浴光催芽(北海道) 植付け3〜4週間前から。メークイン20〜25日、男爵薯25〜30日。種いもは採種ほ産の無病いもを消毒する。融雪水の排水対策と心土破砕 春植え(北海道) 北海道2
4月 — 催芽・植付け(青森) 基肥N8・P2O5 15・K2O12が基本。男爵薯は追肥N・K2Oを各3〜5、メークインは各2〜4 春作(青森) 青森3 p.12/青森1 表82(図から読み取り)
4月 中旬〜5月上旬 追肥・土寄せ(山梨・平坦地) N2+K2O2を2回。速効性肥料 男爵・メークイン 山梨1 p.153
4月 中旬〜5月上旬 収穫(静岡・早掘、福岡・春出早熟) 静岡の早掘は4月中〜下旬、福岡の春出早熟は4月下旬〜5月上旬 早掘・春出早熟 静岡1 p.262/福岡1 p.114(図から読み取り)
4月 下旬 追肥・土寄せ(三重・春作) N5・K2O5。土寄せと同時に施す 春作 三重1 p.23〜24(図から読み取り)
4月 下旬〜5月上旬 植付け(北海道) 地域の適期のうち早期に植える。オホーツクの試験植付は4/28〜5/9(試験の値)。過湿時の作業は避ける 春植え(北海道・オホーツク) 北海道2・北海道7
5月 上旬〜6月中旬 収穫(鹿児島・春作) 春作は日射が強く緑化しやすいので、長時間の直射を避ける 春作(鹿児島) 鹿児島2 pp.51-52
5月 中旬ごろ 追肥(栃木) 萌芽後にN3・K2O3 春作 栃木1(図から読み取り)
5月 下旬 萌芽(北海道・スノーマーチの試験) 5/27〜29(試験の値) スノーマーチ(北海道・オホーツク) 北海道7
5月 下旬〜6月上旬 収穫(長崎・佐賀) 長崎は生育日数70日が目安。黒マルチは6月10日前後(80日)まで延長可、透明マルチは5月末までに収穫。佐賀は5月下旬〜6月上旬 春作マルチ(長崎・佐賀) 長崎1 p.32/佐賀1 p.10
5月 下旬〜6月下旬 収穫(福岡・静岡・春作) 福岡の春出普通は5月下旬〜6月中旬、静岡の春作は5月下旬〜6月下旬 春出普通・春作 福岡1 p.114/静岡1 p.263(図から読み取り)
5月 — 萌芽・追肥・培土(宮城) 萌芽直後から5月中に追肥を1〜2回、培土と同時に行う 加工用(宮城) 宮城1 p.16
6月 上旬 貯蔵(長崎・春作) 休眠は約65日と短い。3℃前後で貯蔵して萌芽を抑える。梅雨明け以降は高温で腐敗しやすい 春作・ながさき黄金(長崎) 長崎1 p.32
6月 上旬〜7月下旬 収穫(関東・東海・春作) 栃木は6月、千葉は6月上〜下旬(目標2,500kg/10a)、山梨の平坦地は6月中〜下旬、東京は6月上旬〜7月上旬(基準3t)、三重は6月上旬〜7月下旬(目標3,000kg/10a)、神奈川は6月下旬〜7月中旬(目標3,000kg/10a)、静岡の露地は6月下旬〜8月上旬 春作・春植 栃木1/千葉1 p.156/山梨1 p.153/東京1/三重1 p.23〜24/神奈川1 p.5/静岡1 p.263(図から読み取り)
6月 中旬〜7月上旬 追肥・土寄せ(山梨・高冷地) 6月中旬と7月上旬にN2+K2O2 男爵・メークイン 山梨1 p.153
6月 — 中耕・培土(北海道) 中耕と半培土で地温を上げる。培土は着蕾期(萌芽後3週間が目安)までに終え、高さ25cm程度にする 春植え(北海道) 北海道3
6月 — 開花・病害虫の防除(宮城) 開花後から収穫まで防除する。対象は疫病、軟腐病、アブラムシ類 加工用(宮城) 宮城1 p.16
6月 下旬〜7月 疫病の観察(北海道) 「FLABS」の危険期到達日からほ場をよく観察し、初発を確認したら速やかに防除する 春植え(北海道) 北海道3・北海道4
7月 — 早掘り収穫(北海道) 生食用・加工用。茎葉黄変期を過ぎ、肥大とでん粉価を見て収穫する。高温期は黒色心腐対策で品温を上げない 早掘り(北海道) 北海道4
7月 中旬〜下旬 シストセンチュウの植物検診(北海道) 早期発見の適期 春植え(北海道) 北海道4
7月 上旬〜9月上旬 収穫・出荷(青森) 県産の主な出荷は7〜9月 春作(青森) 青森3 p.12(図から読み取り)
7月 下旬〜8月上旬 収穫(宮城) 試し掘りで肥大と品質を確認する。他産地と競合しないよう8月中旬までに終える 加工用(宮城) 宮城1 p.16
8月 — 茎葉処理・収穫(北海道) 試し掘りで肥大を確認する。晴天が2〜3日続いた後に収穫し、収穫後は十分に風乾して冷暗所で仮貯蔵する 春植え(北海道) 北海道5
8月 上旬〜9月上旬 植付け(鹿児島・秋作) 裸地。畝幅60〜65cm×株間15〜20cm。小いもを選び、切断せずに密植する 秋作(鹿児島) 鹿児島2 p.51
8月 上旬〜9月上旬 植付け(関東・東海・秋作) 東京は8月上旬と下旬の2回で基肥N15・追肥N5、神奈川は8月下旬で基肥12-12-12、三重は8月下旬で基肥のみ15-18-15、静岡は8月下旬〜9月上旬で基肥のみ18-26-20 デジマ・ニシユタカ/秋作 東京1/神奈川1 p.5/三重1 p.23〜24/静岡1 p.263(図から読み取り)
8月 下旬〜9月上旬 植付け(九州・秋作) 福岡・佐賀・長崎の秋作は全量基肥(福岡は8月中旬が望ましい中山間地もある)。宮崎は高台地帯が8月下旬、沿海地帯が9月上旬で、基肥12-15-15・追肥5-5-5。長崎は9月下旬までに出芽させる 秋出・秋作(福岡・佐賀・長崎・宮崎) 福岡1 p.114/佐賀1 p.10/長崎1 p.33/宮崎1 p.28
8月 下旬〜9月下旬 茎葉枯凋(北海道・スノーマーチの試験) 8/31〜9/25(試験の値)。開花は6/26〜7/8 スノーマーチ(北海道・オホーツク) 北海道7
9月 下旬 中耕・培土(長崎・秋作) 出芽が揃った頃に行う。晴天が続くときは灌水すると出芽が早まる 秋作普通・ながさき黄金(長崎) 長崎1 p.33
9月 下旬〜12月下旬 収穫(関東・東海・秋作) 東京は9月下旬〜10月と11月上〜中旬、神奈川と静岡は11月、三重は11月中旬〜12月下旬。目標収量は静岡2,500、神奈川1,500〜2,000、東京2,800(kg/10a) デジマ・ニシユタカ/秋作 東京1/神奈川1 p.5/静岡1 p.263/三重1 p.23〜24(図から読み取り)
10月 上旬 中耕・土寄せ(静岡・秋作) 作型図に記載。作業の内容は資料に書かれていない デジマ/秋作 静岡1 p.263(図から読み取り)
11月 上旬〜1月下旬 収穫(九州・秋作) 福岡の秋出は11月上旬〜中旬、佐賀は11〜12月、鹿児島は11月下旬〜1月下旬 秋作(福岡・佐賀・鹿児島) 福岡1 p.114/佐賀1 p.10/鹿児島2 p.51
12月 上旬 収穫(長崎・秋作) 生育日数80日(12月10日頃)が目安。試し掘りで適期を確かめる。休眠は90日超 秋作普通・ながさき黄金(長崎) 長崎1 p.33
12月 中下旬 春作用種いも(秋作産)の温蔵開始(長崎) 12月上旬頃に収穫した種いもを12月中下旬頃から暗所・22℃で4週間程度加温する。白い芽が1〜2mm伸びたら浴光して春作マルチに使う 春作用種いも(長崎) 長崎1 p.5
植付前 — 土壌pHと土づくり 北海道は5.5〜6.5で、低pH側が望ましく、そうか病の常発地は5.5。青森は4.5以下または7.0以上で生育不良、6.5以上でそうか病が出やすい 春植え(北海道・青森) 北海道1 p.37/青森1
植付前 — 基肥 福島はN10・P2O5 16〜18・K2O12〜15、岩手はN7(従来の施肥基準)。北海道は地帯区分と土壌区分の表で標準量(N5〜11、P2O5 14〜20、K2O10〜13)を示し、基肥と追肥の配分は表記しない 普通栽培(福島・岩手・北海道) 福島1 p.132/岩手1 p.42/北海道1 p.56-58
培土時 — 追肥 福島はN6・K2O6を萌芽揃い期と開花1週間前ごろの2回、岩手はN3・K2O5 普通栽培(福島・岩手) 福島1 p.132/岩手1 p.42
萌芽〜開花期 — 追肥のタイミング(九州) 福岡の春出普通は萌芽揃期にN33%・K31%。鹿児島は萌芽揃期〜開花始期に全量の1/3で、マルチ・トンネルは全量基肥。宮崎の秋作は萌芽揃期と開花始期の2回。佐賀の秋作は萌芽始めに5-0-5。大分は塊茎肥大開始期に6-0-6を培土と併せて1回 春作・秋作(福岡・鹿児島・宮崎・佐賀・大分) 福岡1 p.114/鹿児島1 pp.28・37/宮崎1 p.28/佐賀1 pp.10・25/大分1 p.34
開花期 — 追肥(北海道・でん粉原料用) コナフブキの道東のみ開花期にN4kg。でん粉収量が5〜15%増える。倒伏が予想されるほ場や早掘りは対象外。基肥に緩効性肥料でN4kgを入れても同等 でん粉原料用コナフブキ(北海道) 北海道1 p.56-58
植付前〜萌芽期 — 宮崎の冬春作の施肥(表と注の食い違い) 表は基肥N17+追肥N8。注意事項は、冬春作はマルチ栽培のため全量基肥とし、追肥が必要なときはN3kg/10aと書く 冬春作(宮崎) 宮崎1 p.28

都道府県別の比較

「—」はその県の資料に記載がない項目です。「図から読み取り」は栽培暦の図から読んだ値で、±1旬ほどずれることがあります。県の基準は品種や目標収量、土壌の前提が違うので、数字だけを単純に比べず、自分の地域に近い県の資料を確かめてください。

作型・品種と土壌pH

地域区分 都道府県 主な作型・品種 土壌pH 出典
北海道 北海道 春植え(露地)・でん粉原料用(コナフブキ、コナヒメ)/生食用(男爵薯、キタアカリ、メークイン)/加工用(トヨシロ)。オホーツクの試験ではスノーマーチ(そうか病抵抗性) 5.5~6.5(ばれいしょは範囲内の低pH側が望ましい。そうか病の常発地は5.5) 北海道1 p.37, p.56-58・北海道2・北海道3・北海道4・北海道5・北海道6 p.81-82・北海道7
東北 青森 春作(露地・普通栽培)・男爵薯、メークイン(県内はメークインが多い) 4.5以下または7.0以上で生育不良。6.5以上でそうか病が発生しやすい 青森1 表82・青森2 p.118,123・青森3 p.12
東北 岩手 普通栽培 — 岩手1 p.42・岩手2 p.26
東北 宮城 春作・加工用(トヨシロ、オホーツクチップ)。加工専用品種を使う 概ね6.5以上で病害リスクが上がる 宮城1 p.15-16・宮城2
東北 福島 普通栽培(全域・埴壌土、砂壌土) 5.5~6.5に矯正。石灰資材の過剰施用はpHを上げそうか病を助長する 福島1 p.132
関東 栃木 春作(男しゃく・トヨシロ・メークイン) 適正pH 5.5〜6.0 栃木1 いも類
関東 千葉 春作・マルチ栽培(北総地域・火山灰土) — 千葉1 p.156
関東 東京 春作・秋作(黒ボク土/褐色森林土・灰色低地土) — 東京1
関東 神奈川 春植栽培(男爵・メークイン・キタアカリ・アンデスレッド・レッドムーン)/秋植栽培(デジマ・ニシユタカ・普賢丸)。火山灰土(壌土) — 神奈川1 p.5
北陸 新潟 (品目別の施肥基準・作型の記載なし) — 新潟1 p.43
関東 山梨 春作(男爵・メークイン)・県内全域。平坦地/高冷地 — 山梨1 p.153
関東 長野 品目別基準施肥量のみ(作型・時期の記載なし) — 長野1
東海 静岡 早掘(トンネル・マルチ、小笠・榛原南部・砂質土) — 静岡1 p.262
東海 静岡 春作・露地・秋作(三島・小笠・浜北・浜松・湖西、粘質土) — 静岡1 p.263
東海 三重 春作(男爵・メークイン・デジマ・ニシユタカなど)/秋作(デジマ・ニシユタカなど) — 三重1 p.23〜24
中国 鳥取 (作型の記載なし) — 鳥取1
九州・沖縄 福岡 春出早熟(トンネル・マルチ)・メークイン、男爵、デジマ 5.0〜6.0 福岡1 p.114
九州・沖縄 福岡 春出普通・秋出(メークイン、男爵、デジマ、ニシユタカ、きたあかり/秋出はデジマ、ニシユタカ、アンデス赤) 5.0〜6.0 福岡1 p.114-115
九州・沖縄 佐賀 春バレイショ(マルチ)・上場地域 好適pH5.0。そうか病はpH5.2以上で多いため発生圃場は4.7前後 佐賀1 pp.10・25
九州・沖縄 佐賀 秋バレイショ・上場地域 好適pH5.0(そうか病発生圃場は4.7前後) 佐賀1 pp.10・25
九州・沖縄 長崎 春作マルチ(秋作産温蔵種いも)・ながさき黄金(品種マニュアル。県全体の基準ではない) — 長崎1 pp.9-16・32・附表/長崎2
九州・沖縄 長崎 秋作普通・ながさき黄金(春作産種いも) — 長崎1 pp.17-22・33
九州・沖縄 熊本 夏作3〜9月(栽培期間)/秋作9〜12月(特別栽培の慣行レベル。施肥基準ではない) — 熊本1
九州・沖縄 大分 ばれいしょ(普通畑作物の1表。作型の記載なし) — 大分1 p.34
九州・沖縄 宮崎 冬春作(トンネル・マルチ) 5.0〜6.5(pH7.0以上は生育不良) 宮崎1 p.28
九州・沖縄 宮崎 秋作 5.0〜6.5 宮崎1 p.28
九州・沖縄 鹿児島 春作(マルチ・裸地)・ニシユタカ、メークイン、デジマ 5.5〜6.0(高いとそうか病が出やすい) 鹿児島1 pp.28・37/鹿児島2 pp.51-52
九州・沖縄 鹿児島 秋作(裸地)・ニシユタカ、デジマ 5.5〜6.0 鹿児島2 pp.51-52/鹿児島3

栽植密度・種いも量と目標収量

地域区分 都道府県 栽植密度(株/10a・畝間×株間)・種いも量 目標収量(kg/10a) 出典
北海道 北海道 品種ごとに用途の規格に合う株数を確保(数値の記載なし)。スノーマーチの試験は畦間72cm×株間35cm程度(試験の値)/種いもは採種ほ産の無病種いもを消毒して使用 基準収量(上いも):でん粉原料用 3,700~5,000(地帯で異なる)/生食用 3,000~3,600/加工用 3,200~3,600 北海道1 p.37, p.56-58・北海道2・北海道3・北海道4・北海道5・北海道6 p.81-82・北海道7
東北 岩手 — 3,000 岩手1 p.42・岩手2 p.26
東北 宮城 4,000~4,800株(株間27~30cm×畝間75~85cm、1畦1条植え) 目標出荷量3.0t(石巻の現地事例:令和5年の県内最高は3.8t、令和6年は4t以上の見込みのほ場あり) 宮城1 p.15-16・宮城2
東北 福島 4,700~6,000株/10a 3,000 福島1 p.132
関東 栃木 60cm×30cm・5,500株/10a(種いも量の記載なし) 2,500 栃木1 いも類
関東 千葉 3,700〜4,700本/10a(種いも量は資料に記載なし) 2,500 千葉1 p.156
関東 東京 — 3,000(春作)/2,800(秋作) 東京1
関東 神奈川 畝幅60cm×株間30cm(種いも量の記載なし) 3,000(春植)/1,500〜2,000(秋植) 神奈川1 p.5
関東 山梨 5,000株/10a(種いも量の記載なし) 2,500 山梨1 p.153
東海 静岡 6,000株/10a(種いも量の記載なし) 1,500 静岡1 p.262
東海 静岡 4,000〜6,000株/10a(種いも量の記載なし) 2,500 静岡1 p.263
東海 三重 春作3,000本/10a、秋作2,500本/10a(種いも量の記載なし) 3,000(春作・秋作とも) 三重1 p.23〜24
九州・沖縄 福岡 — 想定収量2,000(春出早熟) 福岡1 p.114
九州・沖縄 福岡 — 想定収量3,000 福岡1 p.114-115
九州・沖縄 佐賀 — 3,000(地域は上場、埴土・埴壌土) 佐賀1 pp.10・25
九州・沖縄 佐賀 — 3,000 佐賀1 pp.10・25
九州・沖縄 長崎 6,666株/10a(畦幅60cm×株間25cm)。種いも270kg/10a以上、1片40g以上 春作の目標収量3,200kg/10a(成果情報) 長崎1 pp.9-16・32・附表/長崎2
九州・沖縄 長崎 6,666株/10a(畦幅60cm×株間25cm)。種いも270kg/10a以上、S(40〜60g)丸いもは切らずに使用 — 長崎1 pp.17-22・33
九州・沖縄 大分 — 3,000 大分1 p.34
九州・沖縄 宮崎 — 3,000 宮崎1 p.28
九州・沖縄 宮崎 — 3,000 宮崎1 p.28
九州・沖縄 鹿児島 春作は畦幅60〜75cm×株間20〜30cm。無病の種いも200〜240kg/10a(有機栽培事例) 2,000(施肥基準表の目標収量。早掘り・春作・秋作共通) 鹿児島1 pp.28・37/鹿児島2 pp.51-52
九州・沖縄 鹿児島 秋作は畦幅60〜65cm×株間15〜20cm(密植)。小いもを選び切断しない(有機栽培事例) 2,000(施肥基準表) 鹿児島2 pp.51-52/鹿児島3

施肥量と施肥の時期

地域区分 都道府県 年間施肥量 N-P2O5-K2O(kg/10a) 施肥の時期と配分(基肥・追肥) 出典
北海道 北海道 N 5~11(でん粉原料用6~11・生食用5~10・加工用5~9、地帯と土壌で異なる)-P2O5 14~20-K2O 10~13(苦土3~4)。種子用はN約2割減。有機物施用時は増減 標準量は地帯区分×土壌区分の表で示され基肥・追肥の配分表記なし。追肥はでん粉原料用コナフブキの道東のみ、開花期にN4kg(でん粉収量5~15%増・倒伏予想ほ場や早掘りは対象外)。基肥に緩効性肥料でN4kgでも同等 北海道1 p.37, p.56-58・北海道2・北海道3・北海道4・北海道5・北海道6 p.81-82・北海道7
東北 青森 男爵薯 N 8+追肥3~5-P2O5 15-K2O 12+追肥3~5/メークイン N 8+追肥2~4-P2O5 15-K2O 12+追肥2~4(表82)。堆肥の基準散布量は1.5t/10a 基肥N8・P2O5 15・K2O 12を基本に、追肥でN・K2Oを各2~5 青森1 表82・青森2 p.118,123・青森3 p.12
東北 岩手 従来の施肥基準:N 7+3=10-P2O5 15-K2O 10+5=15(牛ふん堆肥2t/10a)。補給型施肥基準(現行指針):N 7+3=10-P2O5 3-K2O 15(茎葉は鋤き込み、石灰12・苦土4) 基肥N7、追肥N3(従来の施肥基準)。K2Oは基肥10・追肥5 岩手1 p.42・岩手2 p.26
東北 宮城 年間量の記載なし(基肥N約8kg、残りを追肥) 基肥N約8kg、残りは萌芽直後~5月中に1~2回追肥し、培土と同時に行う 宮城1 p.15-16・宮城2
東北 福島 N 16-P2O5 16~18-K2O 18~21(基肥+追肥の合計)。堆肥は牛ふん堆肥の基準2t・上限4t(表から読み取り) 基肥(植付前)N10・P2O5 16~18・K2O 12~15、追肥(培土時)N6・K2O6。基肥は速効性肥料を使う 福島1 p.132
関東 栃木 12-16-18(基肥9-16-15、追肥N3・K2O3) 基肥+追肥1回(萌芽後に施用) 栃木1 いも類
関東 千葉 15-15-15 基肥のみ(2月下旬、低度化成・有機配合)。追肥なし 千葉1 p.156
関東 東京 春作 黒ボク土20-25-18(基肥15-25-18+追肥N5)、褐色森林土・灰色低地土20-16-18(基肥15-16-18+追肥N5)。秋作 黒ボク土20-20-18(基肥15-20-18+追肥N5)、褐色森林土等20-16-18 基肥+追肥(N5)。追肥の時期の記載なし 東京1
関東 神奈川 春植15-9-15(基肥9-9-9+追肥N6・K2O6)、秋植15-12-15(基肥12-12-12+追肥N3・K2O3) 基肥+追肥1回 神奈川1 p.5
関東 山梨 平坦地・高冷地とも16-12-14(基肥N12・P2O5 12・K2O10、追肥N2+2・K2O2+2)。苦土石灰100kg・微量要素3kgも指定 基肥+追肥2回。平坦地:基肥2月下旬、追肥4月中旬・5月上旬。高冷地:基肥3月下旬、追肥6月中旬・7月上旬 山梨1 p.153
関東 長野 16-12-12(N-P2O5-K2O、基準施肥量) — 長野1
東海 静岡 20-20-20(定植時の基肥のみ、堆肥1,000kg) 基肥のみ(化成または配合) 静岡1 p.262
東海 静岡 18-26-20(定植時の基肥のみ、堆肥1,000kg) 基肥のみ(化成、配合) 静岡1 p.263
東海 三重 春作20-18-20(基肥15-18-15+追肥N5・K2O5)、秋作15-18-15(基肥のみ) 春作は基肥+追肥1回(土寄せと同時)。秋作は基肥のみ 三重1 p.23〜24
中国 鳥取 N9.6(特別栽培の慣行レベル。施肥基準ではない) — 鳥取1
九州・沖縄 福岡 7-9-7(基準施肥量)。三要素吸収量は収穫物1tあたり N3.1・P2O5 1.5・K2O 4.4 基肥100%(基肥は5〜6割を耕起前に全面、残りを植付け時に株間) 福岡1 p.114
九州・沖縄 福岡 11-14-11(春出普通・秋出共通)。春出普通は N67%・K31%が追肥 春出普通は基肥N67・P2O5 100・K2O 69%、萌芽揃期に追肥N33・K31%(中耕・培土と併せる)。秋出は全量基肥(N100・P100・K100%) 福岡1 p.114-115
九州・沖縄 佐賀 春(マルチ)18-25-18 全量基肥(定植10日前)。春は局所施肥など初期生育を促す 佐賀1 pp.10・25
九州・沖縄 佐賀 秋 20-25-20(基肥15-25-15、追肥5-0-5) 基肥は定植10日前、追肥は萌芽始め 佐賀1 pp.10・25
九州・沖縄 長崎 春作 14-12-12(黒ボク土14-14-12、赤黄色土13-13-12は県施肥基準の値と記載)。慣行の化学肥料窒素14(成果情報) 全面施用の基肥(化成を全面施用後に植え溝)。堆肥500〜1,000kg/10a、苦土石灰40〜60kg/10a。多肥は過繁茂になり増収効果小 長崎1 pp.9-16・32・附表/長崎2
九州・沖縄 長崎 秋作 14-12-12(黒ボク土14-14-12、赤黄色土13-12-13は県施肥基準の値と記載) 全面施用の基肥。堆肥500〜1,000kg/10a、苦土石灰40〜60kg/10a。多肥は徒長・過繁茂 長崎1 pp.17-22・33
九州・沖縄 熊本 夏作 N16(特別栽培の慣行レベル)。秋作 N15(同) — 熊本1
九州・沖縄 大分 11-10-15(基肥5-10-9、追肥6-0-6) 追肥は塊茎肥大開始期とし、培土を行う 大分1 p.34
九州・沖縄 宮崎 17-20-18(基肥)+追肥N8。基肥17-20-18、追肥8-0-0は図から読み取り(合計欄は判読不能のため加算でN25-20-18)。堆肥1,500・苦土石灰40・熔燐20(kg/10a) 表は基肥N17+追肥N8。ただし注意事項には「冬春作はマルチ栽培のため全量基肥とし、追肥が必要なときはN3kg/10a」とあり、表と注の食い違いあり 宮崎1 p.28
九州・沖縄 宮崎 17-20-20(基肥12-15-15、追肥5-5-5) 基肥は冬春作に準ずる。追肥は萌芽揃期と開花始期の2回 宮崎1 p.28
九州・沖縄 鹿児島 14-13-14(堆肥1,500〜2,000kg/10a)。早掘り・春作・秋作共通の1表 基肥主体、追肥は早めに。マルチ・トンネル栽培は全量基肥。追肥する場合は萌芽揃期〜開花始期に全量の1/3 鹿児島1 pp.28・37/鹿児島2 pp.51-52
九州・沖縄 鹿児島 14-13-14(春作と同じ表) 基肥主体、追肥は早めに(萌芽揃期〜開花始期に1/3) 鹿児島2 pp.51-52/鹿児島3

植付けと中耕・土寄せ

地域区分 都道府県 植付けの時期 中耕・土寄せの時期 出典
北海道 北海道 浴光催芽を植付け3~4週間前から(メークイン20~25日、男爵薯25~30日)。地域の適期のうち早期に植付け。過湿時の無理な作業は避ける。オホーツクの試験植付は4/28~5/9(北見農試2001~03年) 6月に中耕・半培土で地温上昇を図る。培土は着蕾期(萌芽後3週間が目安)までに終え、高さ25cm程度 北海道1 p.37, p.56-58・北海道2・北海道3・北海道4・北海道5・北海道6 p.81-82・北海道7
東北 青森 4月ごろ催芽・植付け(図から読み取り) — 青森1 表82・青森2 p.118,123・青森3 p.12
東北 宮城 3月下旬~4月上旬に植付け、遅くとも4/15まで。植付け2~3週間前から浴光催芽(ハウス内、平均気温15℃程度で3週間程度) 培土は播種同時またはほ場で計2~3回。追肥と同時に実施(5月) 宮城1 p.15-16・宮城2
東北 福島 — 培土(追肥)は萌芽揃い期と開花1週間前ごろの2回に分けて行う 福島1 p.132
関東 栃木 3月中旬〜下旬(図から読み取り) 追肥は萌芽後(図の①は5月中旬ごろ、図から読み取り) 栃木1 いも類
関東 千葉 3月上旬(マルチ・植付け)(図から読み取り) 芽かき4月(土寄せの記載なし)(図から読み取り) 千葉1 p.156
関東 東京 春作:2月下旬ごろ。秋作:8月上旬と8月下旬の2回(図から読み取り) — 東京1
関東 神奈川 春植:2月下旬〜3月上旬(図から読み取り)。秋植:8月下旬(図から読み取り) 追肥(図の①)は春植5月中旬ごろ、秋植9月下旬ごろ(図から読み取り) 神奈川1 p.5
北陸 新潟 — 土寄せは早めに行い倒伏を防ぐ(疫病・軟腐病の耕種的防除) 新潟1 p.43
関東 山梨 平坦地:3月ごろ。高冷地:4月上〜中旬ごろ(図から読み取り) 追肥と同時に土寄せ(平坦地4月・5月、高冷地6月・7月、図から読み取り) 山梨1 p.153
東海 静岡 1月中旬〜下旬(施肥・マルチ・定植、図から読み取り) 土寄せの記載なし 静岡1 p.262
東海 静岡 春作:2月上〜中旬(マルチ)。露地:2月下旬〜3月中旬。秋作:8月下旬〜9月上旬(図から読み取り) 春作は4月に芽かき。秋作は10月上旬に中耕・土寄せ(図から読み取り) 静岡1 p.263
東海 三重 春作:2月下旬。秋作:8月下旬(図から読み取り) 追肥は土寄せと同時に行う(春作4月下旬ごろ、図から読み取り) 三重1 p.23〜24
九州・沖縄 福岡 1月(図から読み取り、トンネル・催芽して植付け) — 福岡1 p.114
九州・沖縄 福岡 春出普通は2月下旬〜3月上旬、秋出は8月下旬〜9月上旬(いずれも図から読み取り。中山間地の秋出は8月中旬が望ましい) 春出普通は萌芽揃期の追肥時に中耕・培土 福岡1 p.114-115
九州・沖縄 佐賀 1月下旬(作型表) — 佐賀1 pp.10・25
九州・沖縄 佐賀 8月下旬〜9月上旬(作型表) — 佐賀1 pp.10・25
九州・沖縄 長崎 2月中下旬(3月下旬に出芽期を迎える) 記載なし(マルチ栽培) 長崎1 pp.9-16・32・附表/長崎2
九州・沖縄 長崎 8月末〜9月上旬(9月下旬までに出芽)。9月下旬の遅植えは生育日数不足 出芽が揃う9月下旬に中耕・培土 長崎1 pp.17-22・33
九州・沖縄 熊本 夏作3月〜(慣行レベル表の栽培期間) — 熊本1
九州・沖縄 大分 — 追肥時に培土 大分1 p.34
九州・沖縄 宮崎 冬(トンネル・マルチ)12月下旬〜1月下旬、春(マルチ)1月下旬〜2月下旬 — 宮崎1 p.28
九州・沖縄 宮崎 沿海地帯9月上旬、高台地帯8月下旬 — 宮崎1 p.28
九州・沖縄 鹿児島 1月中旬〜3月上旬(有機栽培事例の作型表) 露地は萌芽揃い直後と着蕾期の2回(有機栽培事例) 鹿児島1 pp.28・37/鹿児島2 pp.51-52
九州・沖縄 鹿児島 8月上旬〜9月上旬(有機栽培事例の作型表) 露地は萌芽揃い直後と着蕾期の2回 鹿児島2 pp.51-52/鹿児島3

収穫期と貯蔵・病害の注意

地域区分 都道府県 収穫期 貯蔵・そうか病等の注意 出典
北海道 北海道 早掘り(生食用・加工用)は7月、茎葉黄変期を過ぎ肥大とでん粉価を見て。通常収穫は8月の対策で茎葉処理・収穫(試し掘りで肥大確認)。スノーマーチの試験は枯凋期8/31~9/25 収穫後は十分風乾し緑化しにくい冷暗所で仮貯蔵(表面が湿ると貯蔵性低下)。種いも貯蔵庫は10℃超を避ける。そうか病は無病いも・抵抗性品種・輪作・高pH回避、バーク堆肥・牛麦稈堆肥・てんさい茎葉すき込みは発病助長。黒あざ病は茎葉枯ちょう後7~10日以内に収穫 北海道1 p.37, p.56-58・北海道2・北海道3・北海道4・北海道5・北海道6 p.81-82・北海道7
東北 青森 7月上旬~9月上旬(図から読み取り)。県産の主な出荷は7~9月 — 青森1 表82・青森2 p.118,123・青森3 p.12
東北 宮城 7月下旬~8月上旬収穫、他産地と競合しないよう8月中旬までに 種いも消毒は必ず行う。連作を避け、輪作する(疫病・そうか病・シストセンチュウの蓄積回避) 宮城1 p.15-16・宮城2
東北 福島 — そうか病は石灰資材の過剰施用によるpH上昇で助長(貯蔵の記載なし) 福島1 p.132
関東 栃木 6月(図から読み取り) — 栃木1 いも類
関東 千葉 6月上旬〜下旬(図から読み取り) そうか病・亀の甲症対策に土壌pH5.5〜6.0に矯正 千葉1 p.156
関東 東京 春作:6月上旬〜7月上旬。秋作:9月下旬〜10月と11月上〜中旬(図から読み取り) — 東京1
関東 神奈川 春植:6月下旬〜7月中旬。秋植:11月(図から読み取り) — 神奈川1 p.5
関東 山梨 平坦地:6月中〜下旬。高冷地:8月中〜下旬(図から読み取り) 土壌の極端なアルカリ化はそうか病の発生を助長するので注意 山梨1 p.153
東海 静岡 4月中〜下旬(図から読み取り)。品種メークイン・男爵 — 静岡1 p.262
東海 静岡 春作:5月下旬〜6月下旬。露地:6月下旬〜8月上旬。秋作(デジマ):11月(図から読み取り) — 静岡1 p.263
東海 三重 春作:6月上旬〜7月下旬。秋作:11月中旬〜12月下旬(図から読み取り) — 三重1 p.23〜24
九州・沖縄 福岡 4月下旬〜5月上旬(図から読み取り) そうか病はpH高め・塊茎形成期の乾燥で増える。pF2.3以下で軽減。健全種いもを種いも消毒して定植 福岡1 p.114
九州・沖縄 福岡 春出普通は5月下旬〜6月中旬、秋出は11月上旬〜中旬(図から読み取り) 秋出は高温期植付けで種いも腐敗・豪雨・乾燥被害が出やすく、早植え・うね立て。粉状そうか病は冷涼多湿で多い。汚染種いもを持ち込まない 福岡1 p.114-115
九州・沖縄 佐賀 5月下旬〜6月上旬(作型表) 強酸性は石灰で矯正するがそうか病はpH5.2以上で増える 佐賀1 pp.10・25
九州・沖縄 佐賀 11月〜12月(作型表) 同上 佐賀1 pp.10・25
九州・沖縄 長崎 生育日数70日が目安(5月末〜6月上旬)。黒マルチは6月10日前後(80日)まで延長可。透明マルチは5月末までに収穫 休眠が約65日と短く3℃前後で貯蔵。梅雨明け以降は高温で腐敗しやすい。そうか病が多発する圃場は土壌消毒 長崎1 pp.9-16・32・附表/長崎2
九州・沖縄 長崎 生育日数80日(12月10日頃)が目安 休眠は90日超(ニシユタカより約1週間短い)。そうか病が多発する圃場は土壌消毒 長崎1 pp.17-22・33
九州・沖縄 熊本 夏作〜9月、秋作〜12月(同) — 熊本1
九州・沖縄 宮崎 — 石灰質肥料の多施用は「そうか病」を多発させるので避ける。石灰・苦土は土壌pHを測って決める 宮崎1 p.28
九州・沖縄 宮崎 — 同上 宮崎1 p.28
九州・沖縄 鹿児島 5月上旬〜6月中旬(有機栽培事例の作型表) pHが高いとそうか病。米ぬか100〜300kg/10aでそうか病軽減(有機栽培事例)。未熟堆肥はそうか病を助長 鹿児島1 pp.28・37/鹿児島2 pp.51-52
九州・沖縄 鹿児島 11月下旬〜1月下旬(有機栽培事例の作型表) 秋作はいも腐敗が発生しやすい。軟腐病は排水対策、多発圃場は丸いも植え 鹿児島2 pp.51-52/鹿児島3

各県の資料にある注意点

  • 北海道:十勝東部の低地土で地力が高いほ場は生食・加工用でN1kg減。ジャガイモシストセンチュウは機械・コンテナ洗浄と土の移動禁止。疫病は「FLABS」の危険期到達日からほ場観察。水田から転作初年〜2年目のほ場は別項(73ページ)参照
  • 青森:根は深さ30~40cm・半径40cmに分布し、作土が深く排水良好な土壌が適する。養分吸収はカリ>窒素>りん酸で、カリと窒素は開花期に最大。主産地は横浜町、東北町、三沢市、六ヶ所村など太平洋側
  • 岩手:施肥基準が従来型と補給型の2系統あり、リン酸の水準が大きく違う(15と3)。補給型は土壌診断を前提に養分を補給する考え方
  • 宮城:排水性が最重要(額縁明渠・心土破砕)。令和4年7月の豪雨で収穫皆無の事例あり。種いもは前年9月に一次注文締切。病害虫は疫病・軟腐病・アブラムシ類に注意し防除スケジュールを前もって立てる
  • 福島:野菜跡地など残存窒素が多いほ場は窒素を2~3割減らす。土壌診断に基づいて施肥量を決める。生育初期の速効性を重視
  • 栃木:オガクズ牛ふん堆肥1,000kg施用の場合は基肥から窒素0.7・りん酸4.0・加里8.2kgを差し引く。苦土炭カル40kg施用
  • 千葉:野菜跡地など残存窒素の多いほ場は窒素施用量を20〜30%減らす。堆肥の肥料成分を差し引く
  • 東京:堆肥は前作に十分施用する。ケイフン(鶏ふん)は施用しない。品種は春作キタアカリ・男爵・とうや・メークイン、秋作ニシユタカ・デジマ
  • 新潟:持続性の高い農業生産方式の指針に、無病種いもと輪作を基本とし、マルチ・寒冷紗被覆で農薬を減らす旨。早めに土寄せして倒伏防止、適期収穫。アブラムシがウイルス病を媒介するため周囲の寄主雑草を早めに除去
  • 山梨:作土は深く耕し根圏域を確保。基肥は緩効性肥料主体、追肥は速効性肥料
  • 長野:資料は水稲から飼料作物まで53品目の基準施肥量表のみで、ばれいしょの作型・時期は書かれていない
  • 静岡:堆肥の肥料成分を差し引く。生育初期に肥料を効かせ、必要な葉をすみやかに展開させる
  • 静岡:二次生長を避けるため窒素過多に注意。品種は春作・露地が男爵・メークイン、秋作がデジマ
  • 三重:追肥は土寄せと同時に行う
  • 福岡:窒素過多は疫病が増える。塩化カリより硫酸カリ。排水に留意
  • 福岡:施肥位置は株間または種いもに直接触れないように
  • 佐賀:堆肥等で土づくり。春は局所施肥で初期生育促進
  • 長崎:種いもは県内産。疫病に弱く予防防除。倒伏・茎折れで軟腐病。大いもの基部から腐敗しやすいので試し掘り。晩霜を考慮して圃場選定。透明より黒マルチが腐敗少
  • 長崎:晴天が続くときは灌水で出芽が早まる。早植え+灌水で上いも数・重が増える。青枯病に強いが極端な早植えはしない。腐敗は春作より少ない
  • 熊本:熊本県の施肥ガイド(露地野菜)にばれいしょの記載なし
  • 大分:追肥は1回。基準は気象・土壌条件で加減が必要と注記
  • 宮崎:肥料と種いもが直接触れないように施肥
  • 鹿児島:肥料と種いもを直接触れさせない。ジャガイモシストセンチュウ対応に「しまあかり」
  • 鹿児島:他の作型:早掘り(本土・マルチ・トンネル)11月下旬〜1月中旬植え・3月中旬〜5月上旬収穫。早春作9月下旬〜10月上旬植え・2月上旬〜3月上旬収穫。大島・熊毛早掘り10月下旬〜12月上旬植え・1月下旬〜4月下旬収穫。「しまあかり」は9月植えで本土春作の4月下旬までに収穫した種いもを使うと出芽が安定(9〜10月植えで出芽不良)

県ごとの違いを読み解く

北海道は春作のみ、長崎・鹿児島は二期

北海道の資料は春植えを扱っています。4月上旬〜中旬に、植付けの3〜4週間前から浴光催芽を始め、植付けは地域の適期のうち早い時期に行います。オホーツクの試験植付は4/28〜5/9です(北海道2・北海道7の試験の値)。収穫は7月の早掘りと、8月の茎葉処理・収穫が資料にあります。秋作に当たる記載は、集めた資料にありませんでした。通常収穫の月は、資料に直接の表記がありません。

長崎は、ながさき黄金の栽培マニュアルに春作マルチと秋作普通の二つが載っています。春作は2月中下旬に植え、3月下旬に出芽し、5月末〜6月上旬に収穫します。秋作は8月末〜9月上旬に植え、9月下旬までに出芽させ、12月10日頃に収穫します。春作の種いもは、12月上旬に収穫した秋作産のいもを12月中下旬から22℃で4週間ほど温蔵して使います。反対に秋作は春作産の種いもを使います(長崎1)。

鹿児島は、春作が1月中旬〜3月上旬植え、5月上旬〜6月中旬収穫です。秋作は8月上旬〜9月上旬植えで、11月下旬〜1月下旬に収穫します。そのほか、本土の早掘り(11月下旬〜1月中旬植え、3月中旬〜5月上旬収穫)、早春作(9月下旬〜10月上旬植え、2月上旬〜3月上旬収穫)、大島・熊毛の早掘り(10月下旬〜12月上旬植え、1月下旬〜4月下旬収穫)も載っています(鹿児島2)。

秋作は、このほか東京・神奈川・静岡・三重・福岡・佐賀・宮崎の資料にも出てきます。熊本は特別栽培の慣行レベル表に、夏作と秋作(9〜12月)の栽培期間が載っているだけです。

植付けと収穫は北から南へ早くなる

春作の植付けは、北海道が4月下旬〜5月上旬、青森が4月ごろ、宮城が3月下旬〜4月上旬(遅くとも4/15まで)です。山梨は平坦地が3月ごろ、高冷地が4月上〜中旬で、同じ県でも標高で1か月ほど違います。栃木は3月中旬〜下旬、千葉は3月上旬、神奈川は2月下旬〜3月上旬、東京と三重は2月下旬です。

九州では植付けがさらに早くなります。長崎が2月中下旬、福岡の春出普通が2月下旬〜3月上旬、佐賀が1月下旬です。福岡の春出早熟は1月で、静岡の早掘も1月中旬〜下旬にトンネルで植えます。宮崎は冬作が12月下旬〜1月下旬、春作が1月下旬〜2月下旬です(時期は図から読み取った県を含みます)。

収穫は、静岡の早掘が4月中〜下旬、福岡の春出早熟が4月下旬〜5月上旬と最も早く、佐賀が5月下旬〜6月上旬、長崎が5月末〜6月上旬、鹿児島が5月上旬〜6月中旬です。関東では千葉が6月、東京が6月上旬〜7月上旬、神奈川が6月下旬〜7月中旬になります。宮城は7月下旬〜8月上旬、青森は7月上旬〜9月上旬の出荷、山梨の高冷地は8月中〜下旬です。

施肥量の幅

年間の窒素量(kg/10a)は、福岡の春出早熟が7、福岡の春出普通・秋出と大分が11、栃木が12、長崎と鹿児島が14、千葉・神奈川が15、福島・山梨・長野が16、佐賀が春18・秋20、東京が20、三重が春20・秋15です。静岡は早掘が20、春作・秋作が18です。岩手は基肥7と追肥3で10、北海道は用途と地帯で5〜11、宮崎の秋作は17です。

目標収量との対応も揃っていません。福岡の春出早熟は想定収量2,000kg/10aで窒素7、鹿児島は目標収量2,000kg/10aで窒素14です。静岡の早掘は目標収量1,500kg/10aで窒素20を示しています(静岡1)。りん酸は、岩手の補給型施肥基準の3から静岡の春作の26まで大きく開き、岩手は従来の基準では15です(岩手1・岩手2)。

土壌でも量が変わります。東京の春作は、黒ボク土が20-25-18、褐色森林土・灰色低地土が20-16-18です(東京1)。長崎のながさき黄金は、黒ボク土が14-14-12、赤黄色土が13-13-12です(長崎1)。資料の前提が違うので、数字だけで県を比べることはできません。

基肥中心の県が多く、追肥の入れ方は分かれる

千葉は春作のマルチ栽培で基肥のみ、静岡は定植時の基肥のみとしています。福岡の春出早熟と秋出は全量基肥で、佐賀の春作も全量基肥、長崎は全面施用の基肥が中心です。鹿児島は基肥主体で、マルチ・トンネル栽培では全量基肥とし、追肥をする場合は萌芽揃期〜開花始期に全量の3分の1とします。三重の秋作も基肥のみです。

追肥を入れる県もあります。福島は基肥N10に培土時の追肥N6、岩手は基肥N7に追肥N3、栃木は基肥9-16-15に萌芽後の追肥N3・K2O3です。山梨の平坦地は4月中旬と5月上旬、高冷地は6月中旬と7月上旬に、N2+K2O2を入れます。東京は基肥N15と追肥N5、神奈川の春植えは基肥N9と追肥N6です。大分は塊茎肥大開始期に培土と合わせて6-0-6を1回入れ、宮城は萌芽直後から5月中に1〜2回です。

北海道の追肥は、でん粉原料用のコナフブキの道東だけで、開花期にN4kgを入れる体系です。でん粉収量が5〜15%増えるとされ、倒伏が予想されるほ場と早掘りは対象外です(北海道1)。基肥に緩効性肥料でN4kgを入れても同等とされています。

宮崎の冬春作は、資料の中で表と注が食い違っています。表は基肥N17に追肥N8ですが、注意事項は、マルチ栽培なので全量基肥とし、追肥が必要なときはN3kg/10aとしています(宮崎1)。表の合計欄は判読できず、加算するとN25-20-18です。実際の施肥量は、宮崎県の最新の資料や普及センターで確かめてください。

資料が見つからなかった都道府県

秋田・山形・富山・石川・福井・茨城・群馬・埼玉・岐阜・愛知・滋賀・京都・大阪・兵庫・奈良・和歌山・島根・岡山・広島・山口・香川・愛媛・高知・徳島・沖縄の25県は、ばれいしょの施肥基準や栽培暦を確認できませんでした(2026年10月13日時点)。農林水産省「都道府県施肥基準等」ポータルの県別リンク先を見ると、水稲・麦・大豆・果樹などに絞った資料が多く、ばれいしょの項目がない県が目立ちます。秋田・山形・富山・石川・福井・埼玉・岐阜・兵庫・高知・沖縄は、資料を開いて項目がないことを確かめました。徳島は施肥基準のリンクが開けず、愛媛は資料を特定できませんでした。群馬・愛知・奈良・和歌山はページ自体を確かめきれておらず、滋賀・京都・大阪は資料を取得できていません。茨城は資料のPDFを読み取れませんでした。新潟は持続性の高い農業生産方式の指針に栽培上の注意があるだけ、長野は基準施肥量の数字だけで、作型や時期の記載がありません。熊本と鳥取は特別栽培の慣行レベルの窒素量だけです。

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出典一覧

表の「根拠」「出典」の略称と資料の対応です。

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