点滴灌漑とは?利点や点滴灌漑システム提供メーカーについて解説

「点滴灌漑にはどのような利点があるのかな?」「私の農場でも使えるのかな?」と気になったことはありませんか?この記事では点滴灌漑の説明、そして実際に販売されている点滴灌漑システムを紹介します。この記事を読めば点滴灌漑について詳しくなりますよ。ぜひ最後までお読みください。

点滴灌漑とは

点滴灌漑とは、チューブや配水管を用いて農作物にゆっくりと水を与え、水や肥料の量を最小限に抑える灌漑方法です。乾燥地域のイスラエル発祥の農業方法(開発したのはイスラエルのこちらの会社と言われている)で、近年日本でも広がりを見せています。点滴灌漑を用いることで次のような課題を解決できます。

  • 農業における水・肥料の損失量が多い。
  • 農業従事者の減少・高齢化。
  • 農業による環境汚染。
  • 灌漑による塩害。

国の半分以上が砂漠のイスラエルでは、水をできるだけ無駄にしたくありません。そこで生まれたのが点滴灌漑です。水や肥料の使用量を本当に必要な量だけに抑え、損失量を少なくすることができます。点滴灌漑のおかげでイスラエルの食糧自給率は90%を超えています。

そのうえ広範囲に1度で水を与えることが可能です。少人数かつ短時間で作業でき、作業効率が大幅に上がるので、農業従事者の減少・高齢化の問題も解決できます。さらに環境にも優しく、固形肥料が雨水に溶けて地下水に流れるのを防ぎます。

点滴灌漑へのAI参入

水や肥料の損失量を減らせるだけでも、点滴灌漑には利点が十分あります。さらに最近では、AIと点滴灌漑が融合したシステムが開発・販売されています。AIと協力することで、主に次のようなことが可能となります。

  • 土壌環境や日射量などの栽培状況を取得し、必要な水・肥料の量を算出し、自動で必要なタイミングで供給。
  • PCやスマホで遠隔にて現状を確認。
  • 過去データの保存・分析。さらにAIが学習。

これらの機能によって、感覚に頼ることなく、農業経験の浅い人でも簡単に作業ができます。水や肥料が最小限の量で済み、過去のデータから分析もできるのでより効率の良い作業が可能となります。

特に通常の灌漑では朝と夕に水を一度にあげるということが多いですが、これは無駄が多く、負担が大きいとされています。点滴灌漑では常に必要な量だけを必要なタイミングにAIが24時間見張って自動で判断して与えるということができることから大幅な収量のアップが見込めるようです。

点滴灌漑の課題

節水をはじめ作業の効率を上げる点滴灌漑ですが、次のような課題が残っています。

  • 点滴灌漑システムの導入費用が高い。
  • 点滴チューブが詰まることがある。
  • 定期的なメンテナンスが必要。

まず、イニシャルコストがかかります。点滴灌漑システムの設置には、いくつか備品が必要となるのでやはり費用がかかってしまいます。しかし、導入すれば水道代と人件費を大幅にカットすることが可能です。人の手による水やりの費用を、1年で下回るというシミュレーションもあります。

またチューブを使うので、何か異物が入り込むと詰まる可能性があります。チューブの詰まり以外にも、水源の故障により長期的に水やりができず、農作物の成長に影響が出る場合もあります。そのため定期的にメンテナンスが必要です。

実際に販売されている点滴灌漑システム

では、実際に販売されている点滴灌漑システムをいくつか紹介します。

東邦レオ株式会社:灌水システム

http://www.r-green.jp/system/kansui_top.html

コントローラーからホースまで専門のスタッフが施工してくれます。 さらに定期的なメンテナンスサービスが充実しています。 

サンホープ:ドリップ灌水システム

https://www.sunhope.com/products/drip.html

トマトやイチゴの栽培に向いています。白色のチューブで太陽の光を反射し、水が冷たいまま植物に行き渡ります。

JA全農新潟:全農式点滴灌水システム

https://www.nt.zennoh.or.jp/agriculture/report/files/2903einou-3.pdf

ネギ栽培への導入例があります。実際に生育は良好な結果となりました。 ネギ以外の様々な作物にも応用できるよう、全国各地でが試験が進められています。 

株式会社ノーユー社:ノーユー自動点滴灌水施肥システム

http://www.know-you.com/farm/01.html

継ぎ目のないチューブに精密なドリッパーが搭載されています。 乱流によるセルフクリーニング機構があり、チューブの詰まりを防止します。 

ルートレック・ネットワークス:ゼロアグリ

https://www.zero-agri.jp/

AIと点滴灌漑が融合しているシステムです。灌水や施肥を自動で調節・供給し、栽培状況をPCやスマホで確認できます。

参考サイト