にんじんの栽培暦・年間作業表【全国まとめ】25都道府県の施肥・播種・収穫時期を比較

  • 10月 27, 2026
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にんじんの播種・間引き・収穫の時期と施肥量は、都道府県ごとの施肥基準や栽培指針に別々に書かれています。この記事では、25都道府県の公的資料(33本)から時期と数値を拾い、全国の比較表と、主産地向けの標準的な年間作業表にまとめました。どの値にも出典の県と資料を付けています。

県によって大きく違うのは、作型の区分と年間の窒素量です。窒素は千葉の環境保全型と秋冬どりの10kg/10aから、福井の初夏まきの28kg/10a、宮崎の冬まき火山灰土壌の30kg/10aまで約3倍の幅があります。追肥は、千葉や栃木の初夏どりのように基肥だけで済ませる体系から、愛知の夏まきと鳥取の秋冬にんじんの3回まで開きます。にんじんは直播なので、定植の代わりに間引きと土寄せの時期を並べています。

にんじんの年間作業表・都道府県比較(Excel)をダウンロード

Excelには、年間作業表(圃場・作型・品種を書き込める欄と実施日の欄つき)、25都道府県の比較表、出典一覧の3つのシートがあります。

ほかの作物の栽培暦・年間作業表は栽培暦・年間作業表の全国まとめにまとめています。

この表の読み方と注意

  • 対象:都道府県と県の試験場・普及組織が公開している施肥基準、栽培指針、栽培暦、試験研究の成果。農林水産省「都道府県施肥基準等」に掲載されている県の資料を含みます
  • 図から読み取った値:栽培暦の図から旬を読んだ値には「図から読み取り」と書きました。記号の位置から読むため、±1旬ほどずれることがあります。青森、福岡、関東各県の作型図が該当します
  • 施肥基準でない資料:大阪1と和歌山1は特別栽培の慣行レベル、鳥取1・鳥取2は経営指標で資材の使用量のみです。いずれも成分量の施肥基準ではありません
  • 試験の値:北海道2・北海道3・福井2・徳島1・鹿児島2は試験や研究成果の値で、県の指導基準ではありません。表の中でもそう書いています
  • 資料の年:宮崎1は1999年、島根1は2007年の資料です。現行の基準は県に確認してください
  • 農薬:使い方を推奨しないため、薬剤名は書いていません
  • 調査日:2026年10月27日。資料は改訂されることがあるので、最新の内容は各県の資料で確認してください

標準の年間作業表(主産地の露地・トンネル栽培(春夏どり・秋冬どり・冬どり、雪下にんじんを含む))

青森・北海道・栃木・千葉・埼玉・神奈川・静岡・愛知・鳥取・福岡・宮崎などの資料をもとにした、直播栽培の標準的な作業表です。にんじんは定植をしないため、播種・間引き・土寄せ・追肥・収穫の順に並べました。春まき(トンネル)、夏まき(秋冬どり)、雪下にんじんで播種と収穫の月が大きく違うので、1行の中に県別・作型別の時期を並べています。図から読み取った時期は±1旬ほどずれることがあります。「根拠」の略称は記事末尾の出典一覧に対応しています。

月 旬 作業 内容・目安 品種・作型 根拠
1月 上旬 播種(初夏どり) 和歌山の初夏どり(露地)は1月上旬に播き、6月上旬に収穫を終える。窒素25kg/10aは特別栽培の慣行レベルで、施肥基準ではない 初夏どり・露地(和歌山) 和歌山1
1月 上旬 間引き・追肥(トンネル春どり) 静岡の小笠南部(砂質土)は、基肥を播種10日前に施し、1月上旬に間引きと追肥(N5-P5-K5)を同時に行う。追肥は本葉6枚頃までに終える トンネル春どり・ベーターリッチ(静岡) 静岡1 p.260
1月 下旬 播種・基肥・マルチ 千葉の環境保全型は、マルチを張るベッド部分だけに基肥N10-P13-K10を施して播く。前作の残存窒素が多い圃場では窒素を6kg程度まで減らしてよい 環境保全型トンネル春夏どり(千葉) 千葉1 p.270
1月 — 収穫 福岡の冬出(加工用)は1〜2月に収穫する(図から読み取り) 冬出(加工用)・黒田五寸(福岡) 福岡1 p.111
2月 上旬 べたがけ除去・間引き 千葉のハウス春どりはべたがけを2月に除去する。環境保全型は2月ごろに間引く(図から読み取り) ハウス春どり・環境保全型(千葉) 千葉1 p.268・p.270
2月 中旬 播種(トンネル・初夏どり) 栃木の初夏どりは2月中旬〜3月中旬にトンネルで播く。基肥のみでN15-P22-K15、苦土炭カルを80kg施し、牛ふん堆肥1,000kgを入れる例がある。福岡の初夏出は2月中旬に播いて約4か月で6月に収穫する(図から読み取り) 初夏どり・ベータリッチ、彩誉(栃木)/初夏出・向陽二号(福岡) 栃木1 p.94-95・福岡1 p.111
2月 中旬〜下旬 整地・畝立て・基肥 鳥取の春まきは、トラクターで整地して苦土石灰と有機系肥料を全面に施し、管理機で全体が平らになるよう畝を立てる 春にんじん・翔彩(鳥取・砂畑) 鳥取1
2月 下旬 基肥 三重の夏どりは基肥N19-P18-K8を2月下旬に施す(図から読み取り) 夏どり・向陽2号など(三重) 三重1 p.33
3月 上旬 播種・追肥(1回目) 鳥取は65,000粒/10aを播き、播種直後に除草処理をする。本葉3枚目までは灌水を十分にする。追肥の1回目は被覆前の3月上旬に施す 春にんじん・翔彩(鳥取) 鳥取1
3月 上旬 播種(トンネル・春まき) 愛知の春まきは基肥のみでN15-P12-K15(20,000株)。東京の春まきは基肥N8-P20-K8(黒ボク土)に追肥N8・K6を1回。三重の夏どりは36,000本。千葉のトンネル春夏どりは12月上旬と3月上旬の2回に分けて播く(図から読み取り) 春まき・夏どり・春夏どり(愛知・東京・三重・千葉) 愛知1 Ⅳ-80・東京1 p.5・三重1 p.33・千葉1 p.269
3月 中旬〜4月下旬 被覆 鳥取は地温を確保するため3月中旬〜4月下旬にトンネルで被覆し、外気が20℃以上になったら資材を除く。地温が足りないと短根の原因になる 春にんじん・翔彩(鳥取) 鳥取1
3月 中旬〜4月上旬 播種(保温) 青森の春夏にんじん(保温トンネル・マルチ)は3月中旬〜4月上旬に播く(図から読み取り) 春夏にんじん(青森) 青森1 p.10
3月 中旬〜4月下旬 収穫(トンネル早出し) 徳島の阿南は3月中旬〜4月下旬が主な収穫期。鳴門藍住のトンネル栽培は3月下旬〜6月初めに出荷する トンネル洋にんじん(徳島) 徳島2・徳島3
3月 下旬〜4月末 収穫(雪下) 新潟の雪下にんじんは、雪を除きながら掘り取る。雪がとけて新芽が出る前に収穫を終える 雪下にんじん(新潟) 新潟1
4月 上旬〜下旬 播種(春まき・露地) 神奈川の春まきは4月上旬〜下旬、青森の露地は4月上旬〜6月下旬(いずれも図から読み取り)、北海道の春まきは4月下旬に播く 春まき・向陽二号(神奈川)/露地(青森)/春まき(北海道) 神奈川1 p.12・青森1 p.10・北海道2
4月 上旬〜5月下旬 収穫(トンネル春どり) 静岡のトンネル春どりは4月上旬〜5月下旬に収穫する。福岡の春出は4〜5月(図から読み取り) トンネル春どり(静岡)/春出・甘美人(福岡) 静岡1 p.260・福岡1 p.111
4月 中旬 追肥(夏どり) 三重の夏どりは追肥N6・K6を4月中旬と5月上旬の2回に分けて施す(図から読み取り) 夏どり(三重) 三重1 p.33
4月 下旬 間引き・土寄せ・追肥(2回目) 鳥取は株間5〜6cmを目安に間引き、追肥をして土寄せする(4月下旬〜5月上旬)。追肥は一度に多く施さない 春にんじん・翔彩(鳥取) 鳥取1
4月 下旬 トンネル除去 千葉のトンネル春夏どりは4月にトンネルを除く(図から読み取り) トンネル春夏どり(千葉) 千葉1 p.269
5月 上旬〜下旬 播種(北海道・加工用) 北海道の道総研試験は5月上旬・5月下旬・6月中旬に播いた。生育日数150日前後を確保できる5月下旬が、安定供給に適する(試験の値)。春夏まきは5月下旬 加工用(北海道) 北海道2・北海道3
5月 中旬まで 緑肥播種 福井の農業試験場は、ヘイオーツ10kg/10aを5月中旬までに播いてN5kg/10aを施し、出穂前にすき込んだ。鶏ふんは播種の4週間前までにすき込む(試験の値) 夏まき(福井・試験) 福井2
5月 上旬〜下旬 収穫(春どり) 千葉のハウス春どりは5月、トンネル春夏どりは5月上旬、環境保全型は5月下旬〜6月上旬。神奈川の冬まきは5月上旬〜6月中旬、岐阜の春夏どりは5月上旬〜7月上旬、埼玉のトンネル冬まきは5月中旬〜6月下旬(いずれも図から読み取り)。鹿児島の熊毛地域は5月6日〜25日の試験区で、商品収量が概ね500kg/a以上(試験の値) ハウス・トンネル春どり(千葉・神奈川・岐阜・埼玉・鹿児島) 千葉1 p.268-270・神奈川1 p.12・岐阜1 p.1・埼玉1 p.69・鹿児島2
6月 上旬〜7月上旬 収穫(初夏どり) 栃木の初夏どりは6月上旬〜7月上旬、東京の春まきは6月上旬〜7月上旬、三重の夏どりは6月下旬〜7月上旬(図から読み取り)。福岡の初夏出は6月 初夏どり・春まき・夏どり(栃木・東京・三重・福岡) 栃木1 p.94-95・東京1 p.5・三重1 p.33・福岡1 p.111
6月 中旬〜7月下旬 収穫(春まき) 愛知の春まきは6月中旬〜7月中旬、神奈川の春まきは6月中旬〜7月下旬、青森の保温栽培は6月中旬〜7月下旬で、7月が出荷のピーク(図から読み取り)。鳥取の春まきは6月中旬〜下旬に共同選果場へ出荷し、収量は4,500kg/10a 春まき・春夏にんじん(愛知・神奈川・青森・鳥取) 愛知1 Ⅳ-80・神奈川1 p.12・青森1 p.10・鳥取1
6月 中旬 播種(北海道・加工用試験) 北海道の加工用試験区の6月中旬播種(試験の値) 加工用(北海道) 北海道3
6月 下旬 播種・基肥 静岡の冬どり(三島市・黒ボク土)は6月下旬に播く。基肥N8-P15-K10、堆肥2,000kg(図から読み取り)。青森の雪下にんじんも6月下旬ごろに播く 冬どり・向陽2号、はまべに(静岡)/雪下にんじん(青森) 静岡1 p.259・青森1 p.10
7月 中旬 整地・土壌消毒 鳥取は夏まきの前に整地して土壌消毒を行う体系 夏まき・秋冬にんじん(鳥取) 鳥取2
7月 中旬〜下旬 播種(雪下) 新潟の雪下にんじんは7月中旬〜下旬に播き、12月から雪の下で越冬させる 雪下にんじん(新潟) 新潟1
7月 上旬〜下旬 播種(夏まき) 東京・群馬・神奈川・埼玉の夏まきは7月中旬ごろ。栃木の秋冬どりは7月下旬、千葉の秋冬どり(北総)は7月下旬〜8月上旬、神奈川の越冬どりは7月下旬〜8月上旬に播く(図から読み取り)。基肥は千葉がN10-P25-K10の基肥のみ、群馬がN12-P18-K12、埼玉がN14-P16-K11 夏まき・秋冬どり(東京・群馬・神奈川・埼玉・栃木・千葉) 東京1 p.6・群馬1 p.6・神奈川1 p.12・埼玉1 p.69・栃木1 p.94-95・千葉1 p.271
7月 下旬 間引き 静岡の冬どりは間引きを7月下旬と8月下旬に行う(図から読み取り) 冬どり(静岡) 静岡1 p.259
7月 中旬〜11月下旬 収穫(露地) 青森の露地にんじんは7月中旬〜11月下旬に収穫する(図から読み取り) 露地(青森) 青森1 p.10
8月 上旬〜下旬 播種(夏まき) 宮崎の夏まき(目標収量6.0t)は8月上旬〜下旬に播く。基肥N15-P20-K15で、堆肥2t・苦土石灰120kg・熔燐40kgは播種20日前に施す。1999年の基準で古い。岐阜の冬どりは8月上旬に播き、化学肥料由来N9.6を基肥にして追肥2回(図から読み取り) 夏まき(宮崎)/冬どり・向陽二号(岐阜) 宮崎1 p.30・岐阜1 p.2-3
8月 中旬 播種・基肥 鳥取は鶏ふん・有機系肥料・苦土石灰の基肥を施し、70,000粒/10aを播く。彩誉は早まきで短根になりやすく、9月上旬以降が目安。福岡の冬出は8月中旬、愛知の夏まきも8月中旬に播き、基肥は8月上旬に施す(図から読み取り) 夏まき・秋冬にんじん(鳥取・福岡・愛知) 鳥取2・福岡1 p.111・愛知1 Ⅳ-79
8月 下旬 追肥・土寄せ 静岡の冬どりは、間引きと土寄せに合わせて追肥N8・K8を施す。三重の冬どりは7月下旬と8月下旬の2系統で播く(図から読み取り) 冬どり(静岡・三重) 静岡1 p.259・三重1 p.33
9月 上旬 追肥(1回目) 鳥取の秋冬にんじんは9月上旬、宮崎の夏まきは本葉2〜3枚(播種後30日頃)にN5・K2O5を施す。埼玉の夏まきは追肥N5-P5-K5を2回に分け、図では9月上旬頃から施す。群馬の夏まきは追肥を8〜9月頃に施す(図から読み取り) 夏まき(鳥取・宮崎・埼玉・群馬) 鳥取2・宮崎1 p.30・埼玉1 p.69・群馬1 p.6
9月 中旬 間引き・土寄せ・追肥 鳥取は本葉4〜5枚で株間5〜6cmに間引き、1週間後に土寄せし、追肥は多肥にならないよう注意する。栃木の秋冬どりは間引きと追肥N3・K3を9月中旬ごろ、愛知の夏まきは追肥N6.5・K6.5を9月中旬・下旬・10月上旬の3回に分けて施す(図から読み取り) 夏まき・秋冬どり(鳥取・栃木・愛知) 鳥取2・栃木1 p.94-95・愛知1 Ⅳ-79
9月 下旬〜10月 追肥(2回目) 宮崎の夏まきは本葉5〜6枚(播種後50日頃)にN5・K2O5を施す。神奈川の夏まきは追肥N5+7を9〜10月ごろに施す(図から読み取り) 夏まき(宮崎・神奈川) 宮崎1 p.30・神奈川1 p.12
10月 上旬 追肥(3回目) 鳥取の秋冬にんじんは10月上旬に3回目の追肥を施す 夏まき・秋冬にんじん(鳥取) 鳥取2
10月 上旬〜11月下旬 収穫(夏まき) 神奈川の夏まきは10月上旬〜11月下旬、三重の冬どりは10月下旬〜11月と12月〜翌1月の2系統、静岡の冬どりは10月中旬〜翌2月下旬、埼玉の夏まきは10月下旬〜12月(図から読み取り) 夏まき・冬どり(神奈川・三重・静岡・埼玉) 神奈川1 p.12・三重1 p.33・静岡1 p.259・埼玉1 p.69
10月 中旬〜下旬 収穫(北海道・加工用) 北海道の加工用の秋収穫は、根雪前の10月中下旬が望ましい。9〜10月に収穫が集中する 加工用(北海道) 北海道2・北海道3
10月 中旬〜11月上旬 播種(トンネル・春出) 福岡の春出(4〜5月収穫)は、10月中旬〜11月上旬にトンネルで播く。全量基肥でN25-P26-K41(想定収穫量5.0t)。トンネルでは尿素だと発芽障害の恐れがある(図から読み取り) 春出・甘美人(福岡) 福岡1 p.111
11月 上旬 播種(早出し・冬まき) 徳島の阿南はトンネル栽培の早出し作型を11月上旬に播く。宮崎の冬まき(トンネル)は11月上旬〜12月上旬に播き、基肥は緩効性肥料を主体にする トンネル洋にんじん(徳島)/冬まき(宮崎) 徳島3・宮崎1 p.30
11月 中旬〜下旬 播種(無被覆) 鹿児島の熊毛地域は、無被覆・無マルチで4〜5月どりを狙い、11月中旬〜下旬に播く。追肥は本葉4〜5枚時と7〜8枚時の2回で増収した(試験の値)。静岡のトンネル春どりは11月中旬〜12月上旬に播く(図から読み取り) 4〜5月どり(鹿児島)/トンネル春どり(静岡) 鹿児島2・静岡1 p.260
11月 上旬〜翌3月下旬 収穫(秋冬どり) 岐阜の冬どりは11月上旬〜翌1月上旬、群馬の夏まきは11月中旬〜12月上旬、栃木の秋冬どりは11月中旬〜翌2月下旬、東京の夏まきと千葉の北総は11月上旬〜翌3月下旬(図から読み取り)。鳥取の秋冬にんじんは11月上旬〜2月下旬に共同選果場へ出荷し、収量は4,800kg/10a 夏まき・秋冬どり(岐阜・群馬・栃木・東京・千葉・鳥取) 岐阜1 p.3・群馬1 p.6・栃木1 p.94-95・東京1 p.6・千葉1 p.271・鳥取2
12月 — 収穫(冬出) 福岡の冬出は12〜1月、愛知の夏まきは12月上旬〜3月下旬に収穫する(図から読み取り) 冬出・博多金時(福岡)/夏まき(愛知) 福岡1 p.111・愛知1 Ⅳ-79
12月 中旬〜下旬 播種(冬まき・トンネル) 埼玉のトンネル冬まきは12月下旬に播く(全量基肥N20-P20-K20、30,000本)。千葉のハウス春どりは12月下旬に播き、基肥N15-P25-K15でべたがけをかける。神奈川の冬まきは12月中旬と2月中旬に播き、岐阜の春夏どりは12月下旬〜2月にトンネルで播く(図から読み取り) 冬まき・春どり(埼玉・千葉・神奈川・岐阜) 埼玉1 p.69・千葉1 p.268・神奈川1 p.12・岐阜1 p.1
12月 上旬 播種・基肥(千葉・トンネル春夏どり) 千葉のトンネル春夏どりは基肥を11月下旬〜2月下旬に施す(基肥のみ15-25-20)。2月以降に播く場合は10-15-10に減らす トンネル春夏どり(千葉) 千葉1 p.269
12月 下旬〜翌4月上旬 収穫(雪下) 青森の雪下にんじんは12月下旬〜4月上旬に掘り取る(深浦町・おいらせ町)。雪の下で越冬させる(図から読み取り) 雪下にんじん(青森) 青森1 p.10・p.52
通年 — 土壌pH 栃木・千葉・神奈川は5.5〜6.5、千葉の環境保全型は6.0〜6.5、福岡は6.0〜6.5、岐阜の冬どりは5.5〜6.0、宮崎・鹿児島は5.5〜6.5、福井・福島は5.5〜7.0 全作型 栃木1・千葉1・神奈川1・福岡1・岐阜1・宮崎1・鹿児島1・福井1・福島1
通年 — 年間施肥量 基準としての窒素量は、千葉の環境保全型の10kg/10aから福井の初夏まきの28kg/10a、宮崎の冬まき火山灰土壌の30kg/10a(資料の表内で数字が合わない)まで。北海道は12、岩手は23、愛知の夏まきは26。大阪(N20)と和歌山(N25)は特別栽培の慣行レベル、徳島のN16と鹿児島熊毛の追肥は試験の値で、施肥基準ではない 全作型 北海道1 p.130・岩手1 p.25・千葉1・福井1 p.163・愛知1 Ⅳ-79・大阪1・和歌山1・徳島1・鹿児島2
通年 — 追肥の回数 基肥のみは栃木の初夏どり、埼玉のトンネル冬まき、千葉、岐阜の春夏どり、愛知の春まき、福岡の春出。追肥1回は栃木の秋冬どり、東京の春まき、神奈川の冬まき・春まき。2回は群馬、埼玉の夏まき、岐阜の冬どり、三重、宮崎の夏まき。3回は愛知の夏まきと鳥取の秋冬にんじん 全作型 栃木1・埼玉1・千葉1・岐阜1・愛知1・福岡1・東京1・神奈川1・群馬1・三重1・宮崎1 p.30・鳥取2
通年 — 堆肥・有機物 栃木・岐阜・静岡・群馬は堆肥の養分を基肥から差し引く。栃木は粗大有機物で乾燥して発芽がそろいにくくなると注意する。福岡は未熟堆肥が岐根の原因、岐阜は鶏糞がしみ症の原因、滋賀は堆肥を播種直前に施さないとする 全作型 栃木1 p.94-95・岐阜1 p.1-3・静岡1 p.259・群馬1 p.6・福岡1 p.111・滋賀1 p.95

都道府県別の比較

「—」はその県の資料に記載がない項目です。「図から読み取り」は栽培暦の図から読んだ値で、±1旬ほどずれることがあります。県の基準は品種や目標収量、土壌の前提が違うので、数字だけを単純に比べず、自分の地域に近い県の資料を確かめてください。

作型・品種

地域区分 都道府県 主な作型・品種 出典
北海道 北海道 露地(施肥ガイド2020の標準。品種指定なし)。春まき(4月下旬播種)・春夏まき(5月下旬播種)は道総研試験の作型 北海道1 p.130・p.96/北海道2
北海道 北海道 加工用(道総研の試験。品種カーソン・紅ぞろい) 北海道3
東北 青森 春夏にんじん(保温トンネル・マルチ) 青森1 p.10
東北 青森 春夏にんじん(露地)・秋にんじん 青森1 p.10
東北 青森 冬にんじん(雪下にんじん) 青森1 p.10・p.52
東北 岩手 短根にんじん・春まき早出し栽培 岩手1 p.25
東北 福島 (福島県施肥基準に にんじんの作物別基準は無い) 福島1・福島2 p.118
関東 栃木 初夏どり・ベータリッチ、彩誉(トンネル) 栃木1 p.94-95
関東 栃木 秋冬どり(加工用含む)・愛紅 栃木1 p.94-95
関東 群馬 夏まき(短根)・ひとみ五寸、あかはり 群馬1 p.6
関東 埼玉 夏まき 埼玉1 p.69
関東 埼玉 トンネル冬まき 埼玉1 p.69
関東 千葉 ハウス春どり(北総) 千葉1 p.268
関東 千葉 トンネル春夏どり(東葛飾・千葉中央) 千葉1 p.269
関東 千葉 環境保全型トンネル春夏どり・マルチ内施肥(東葛飾・北総) 千葉1 p.270
関東 千葉 秋冬どり(北総) 千葉1 p.271
関東 東京 春まき・ベータ312、彩誉、向陽2号 東京1 p.5
関東 東京 夏まき・ベータ312、向陽2号、べにもり、愛紅 東京1 p.6
関東 神奈川 冬まき・向陽二号、愛紅、彩誉、紅うらら 神奈川1 p.12
関東 神奈川 春まき・向陽二号 神奈川1 p.12
関東 神奈川 夏まき・向陽二号、ひとみ五寸、愛紅 神奈川1 p.12
関東 神奈川 夏まき越冬どり・冬越黒田五寸、陽州五寸、向陽二号 神奈川1 p.12
北陸 新潟 雪下にんじん(多雪地の津南町・十日町市) 新潟1
北陸 福井 初夏まき 福井1 p.163
北陸 福井 夏まき(坂井北部丘陵地。農業試験場の試験) 福井2
東海 岐阜 春夏どり・トンネル栽培(向陽二号、彩誉) 岐阜1 p.1-2
東海 岐阜 冬どり・向陽二号 岐阜1 p.2-3
東海 静岡 冬どり(三島市・黒ボク土)・向陽2号、はまべに 静岡1 p.259
東海 静岡 トンネル春どり(小笠南部・砂質土)・ベーターリッチ 静岡1 p.260
東海 愛知 夏まき・12〜3月どり(へきなん美人、カトリーヌ) 愛知1 Ⅳ-79
東海 愛知 春まき・6〜7月どり(彩誉) 愛知1 Ⅳ-80
東海 三重 夏どり・向陽2号など 三重1 p.33
東海 三重 冬どり・向陽2号、ベータリッチなど 三重1 p.33
近畿 滋賀 (環境こだわり農業の防除・栽培ポイントのみ。施肥量・作型の記載なし) 滋賀1 p.95
近畿 大阪 秋どり(特別栽培の慣行レベル) 大阪1
近畿 和歌山 秋冬どり・露地(特別栽培の慣行レベル) 和歌山1
近畿 和歌山 初夏どり・露地(特別栽培の慣行レベル) 和歌山1
中国 鳥取 春にんじん・翔彩(春まき・砂畑・トンネル被覆) 鳥取1
中国 鳥取 秋冬にんじん・愛紅/彩誉(夏まき・砂畑) 鳥取2
中国 島根 春まき・夏まき 島根1 p.42
四国 徳島 春夏にんじん・トンネル栽培(鳴門藍住管内) 徳島1・徳島2
四国 徳島 トンネル洋にんじん・早出し(阿南) 徳島3
九州・沖縄 福岡 初夏出・向陽二号(露地) 福岡1 p.111
九州・沖縄 福岡 春出・甘美人(トンネル) 福岡1 p.111
九州・沖縄 福岡 冬出・博多金時(露地) 福岡1 p.111
九州・沖縄 福岡 冬出(加工用)・黒田五寸(露地) 福岡1 p.111
九州・沖縄 宮崎 夏まき 宮崎1 p.30
九州・沖縄 宮崎 冬まき(トンネル) 宮崎1 p.30
九州・沖縄 鹿児島 春まき・初夏まき・夏まき・晩夏まき・秋まき(作型を区別せず1表) 鹿児島1 p.39
九州・沖縄 鹿児島 熊毛地域・4〜5月どり(無被覆・無マルチ) 鹿児島2

土壌pH・栽植密度・目標収量

地域区分 都道府県 土壌pH 栽植密度(本/10a・条間×株間) 目標収量(t/10a) 出典
北海道 北海道 — — 基準収量2.5〜3.0(施肥標準の基準収量) 北海道1 p.130・p.96/北海道2
北海道 北海道 — 畝間66cm・2条まき・条間12cm・株間7.5cm=40,400株/10a(試験の値) 6以上(規格内収量の目標。試験の値) 北海道3
東北 岩手 — — 3(目標収量3,000kg/10a) 岩手1 p.25
東北 福島 5.5〜7.0(好適pH) — — 福島1・福島2 p.118
関東 栃木 5.5〜6.5 60×12cm 2条(条間12cm)・28,000株 4.0 栃木1 p.94-95
関東 栃木 5.5〜6.5 60×12cm 2条(条間12cm)・28,000株 4.0 栃木1 p.94-95
関東 群馬 — 条間20cm×株間8〜10cm 4.0 群馬1 p.6
関東 埼玉 — 37,000本 3.5 埼玉1 p.69
関東 埼玉 — 30,000本 3.5 埼玉1 p.69
関東 千葉 5.5〜6.5 40,000本 7.0 千葉1 p.268
関東 千葉 5.5〜6.5 37,000本 5.0 千葉1 p.269
関東 千葉 6.0〜6.5 37,000本 4.5 千葉1 p.270
関東 千葉 5.5〜6.5 35,000本 4.5 千葉1 p.271
関東 東京 — — 3.0 東京1 p.5
関東 東京 — — 3.5 東京1 p.6
関東 神奈川 5.5〜6.5 45cm×12〜15cm 3.0 神奈川1 p.12
関東 神奈川 5.5〜6.5 45〜60cm×12〜20cm 3.0 神奈川1 p.12
関東 神奈川 5.5〜6.5 35〜40cm×10〜15cm 3.0〜4.0 神奈川1 p.12
関東 神奈川 5.5〜6.5 35〜40cm×10〜15cm 3.0〜4.0 神奈川1 p.12
北陸 福井 5.5〜7.0 — — 福井1 p.163
北陸 福井 — 播種の株間6〜8cm、種の深さ1〜2cm(1粒播き) 総収量6.2〜7.5(試験の値)。秀品収量2.9〜5.7 福井2
東海 岐阜 — 30,000〜35,000本 4.0 岐阜1 p.1-2
東海 岐阜 5.5〜6.0 35,000本 4.5 岐阜1 p.2-3
東海 静岡 — 35,000〜40,000本 2.5 静岡1 p.259
東海 静岡 — 30,000本 5.0 静岡1 p.260
東海 愛知 — 45,000株 6.5 愛知1 Ⅳ-79
東海 愛知 — 20,000株 4.0 愛知1 Ⅳ-80
東海 三重 — 36,000本 3.0 三重1 p.33
東海 三重 — 36,000本 3.6 三重1 p.33
中国 鳥取 —(砂畑) 播種量65,000粒/10a。株間5〜6cm(間引き目安) 4.5 鳥取1
中国 鳥取 —(砂畑) 播種量70,000粒/10a。株間5〜6cm(間引き目安) 4.8 鳥取2
中国 島根 —(本資料に記載なし) — — 島根1 p.42
九州・沖縄 福岡 6.0〜6.5(にんじん全般) — — 福岡1 p.111
九州・沖縄 福岡 6.0〜6.5 — 5.0(想定収穫量) 福岡1 p.111
九州・沖縄 福岡 6.0〜6.5 — 3.0(想定収穫量) 福岡1 p.111
九州・沖縄 福岡 6.0〜6.5 — 3.0(想定収穫量) 福岡1 p.111
九州・沖縄 宮崎 5.5〜6.5 — 6.0 宮崎1 p.30
九州・沖縄 宮崎 5.5〜6.5 — 6.0 宮崎1 p.30
九州・沖縄 鹿児島 5.5〜6.5(根菜類の土壌診断基準、H2O) — 2.0(春まき)・4.0(初夏まき・夏まき)・6.0(晩夏まき)・3.0〜6.0(秋まき) 鹿児島1 p.39
九州・沖縄 鹿児島 — — 5以上(商品収量が概ね500kg/a以上、試験の値) 鹿児島2

施肥量と施肥の時期

地域区分 都道府県 年間施肥量 N-P2O5-K2O(kg/10a) 施肥の時期と配分(基肥・追肥) 出典
北海道 北海道 12-15-15(施肥標準)。熱水抽出性窒素が3.0mg/100g未満なら基肥N15、3.0〜5.0で12、5.0以上で9 全層施肥が原則。条施は窒素施肥量を20%減。基肥の速効性窒素は初期生育確保のため4kg/10aを下限。リン酸・カリは土壌診断値(トルオーグP・交換性K)に応じて加減(リン酸0〜20、カリ0〜30) 北海道1 p.130・p.96/北海道2
北海道 北海道 18-32-18(十勝農試の試験の値) — 北海道3
東北 岩手 23-3-15(石灰22・苦土6。補給型施肥基準) 基肥N15+追肥N8。茎葉はすき込み 岩手1 p.25
東北 福島 — 根菜類(ダイコン・ニンジン等)は、まず茎葉を茂らせ、生育中期に養分吸収のピークが来て、以後は葉から根へ養分が移る施肥が望ましい。後半まで茎葉が茂りすぎると地下部の肥大が悪くなる 福島1・福島2 p.118
関東 栃木 15-22-15 基肥のみ(追肥なし)。苦土炭カルを80kg施用、牛ふん堆肥1,000kgを施す例あり 栃木1 p.94-95
関東 栃木 13-22-13(基肥10-22-10+追肥N3・K3) 基肥+追肥1回(9月中旬頃、図から読み取り)。苦土炭カルを100kg施用 栃木1 p.94-95
関東 群馬 21-21-19(基肥12-18-12+追肥N5+4・P3・K3+4) 基肥+追肥2回(図では追肥は8〜9月頃) 群馬1 p.6
関東 埼玉 19-21-16(基肥14-16-11+追肥5-5-5) 追肥は2回に分けて施用。基肥は有機質または緩効性肥料主体で、定植(播種)の2週間前までに 埼玉1 p.69
関東 埼玉 20-20-20(全量基肥) 全量基肥(追肥なし) 埼玉1 p.69
関東 千葉 15-25-15 基肥のみ(12月下旬)。高度化成・有機配合・緩効性肥料 千葉1 p.268
関東 千葉 15-25-20 基肥のみ(11月下旬〜2月下旬)。2月以降のまきは10-15-10に減らす 千葉1 p.269
関東 千葉 10-13-10 基肥のみ(1月下旬)。マルチを張るベッド部分だけに施用。前作の残存窒素が多い圃場は窒素6kg程度まで減らしてよい 千葉1 p.270
関東 千葉 10-25-10 基肥のみ(7月下旬)。高度化成・有機配合・緩効性肥料 千葉1 p.271
関東 東京 黒ボク土16-20-14(基肥8-20-8+追肥N8・K6)/褐色森林土・灰色低地土16-15-14(基肥8-15-8+追肥N8・K6) 基肥+追肥1回 東京1 p.5
関東 東京 黒ボク土16-17-14(基肥8-17-8+追肥N4+4・K3+3)/褐色森林土・灰色低地土16-14-14(基肥8-14-8+追肥N4+4・K3+3) 基肥+追肥2回 東京1 p.6
関東 神奈川 20-17-25(基肥15-17-20+追肥N5・K5) 基肥+追肥1回 神奈川1 p.12
関東 神奈川 20-17-25(基肥15-17-20+追肥N5・K5) 基肥+追肥1回 神奈川1 p.12
関東 神奈川 22-20-22(基肥10-20-10+追肥N5+7・K5+7) 基肥+追肥2回 神奈川1 p.12
関東 神奈川 22-20-22(基肥10-20-10+追肥N5+7・K5+7) 基肥+追肥2回 神奈川1 p.12
北陸 福井 28-25-20(総量) 基肥N18・P2O5 20・K2O 10、追肥N10・P2O5 5・K2O 10。追肥は裂根防止のため遅れないように施す 福井1 p.163
北陸 福井 —(緑肥と鶏ふんで化学肥料窒素を6割減。試験の値) 緑肥(ヘイオーツ)は5月中旬までに10kg/10a播種しN5kg/10aを施用、出穂前にすき込む。鶏ふん1.0t/10aは播種の4週間前までにすき込む(試験の値) 福井2
東海 岐阜 化学肥料由来N12+有機質由来N4、P2O5 18、K2O 18(全量基肥) 全量基肥(追肥なし) 岐阜1 p.1-2
東海 岐阜 化学肥料由来N13.2(基肥9.6+追肥1.8+1.8)+有機質由来N3.2、P2O5 19.2(14.4+2.4+2.4)、K2O 21.6(14.4+3.6+3.6) 基肥+追肥2回 岐阜1 p.2-3
東海 静岡 16-15-18(基肥8-15-10+追肥N8・K8)、堆肥2,000kg 基肥は播種前、追肥は8月下旬(間引き・土寄せと同時) 静岡1 p.259
東海 静岡 15-27-15(基肥10-22-10+追肥5-5-5)、堆肥2,000kg 基肥は播種10日前、追肥は1月上旬 静岡1 p.260
東海 愛知 26-20-26(基肥6.5-20-6.5+追肥6.5-0-6.5を3回)/全量基肥(有機+初期抑制型100日タイプ)22-20-26 基肥8月上旬、追肥9月中旬・9月下旬・10月上旬。全量基肥の場合は8月上旬に一括 愛知1 Ⅳ-79
東海 愛知 15-12-15(基肥のみ) 基肥のみ(3月上旬) 愛知1 Ⅳ-80
東海 三重 25-18-14(基肥19-18-8+追肥N6・K6) 基肥+追肥2回に分施(基肥は2月下旬、追肥は4月中旬・5月上旬、図から読み取り) 三重1 p.33
東海 三重 20-20-16(基肥14-20-10+追肥N6・K6) 基肥+追肥2回に分施 三重1 p.33
近畿 大阪 N20、P2O5 13(特別栽培の慣行レベル) — 大阪1
近畿 和歌山 N25(特別栽培の慣行レベル。認証基準は5割減の12.5) — 和歌山1
近畿 和歌山 N25(特別栽培の慣行レベル。認証基準は5割減の12.5) — 和歌山1
中国 鳥取 —(資材の使用量のみで成分量の記載なし) 追肥2回:1回目は3月上旬の被覆前、2回目は4月下旬〜5月上旬の間引き・土寄せ時。基肥は2月中下旬に苦土石灰・有機系肥料を施用 鳥取1
中国 鳥取 —(資材の使用量のみで成分量の記載なし) 追肥3回:9月上旬、9月中旬(間引き・土寄せ後)、10月上旬。基肥は8月中旬に鶏ふん・有機系肥料・苦土石灰 鳥取2
中国 島根 20〜25 – 15〜18 – 19〜24 基肥:N10〜12・P2O5 15〜18・K2O 9〜11。追肥:N10〜13・K2O10〜13(追肥は3回程度に分け間引き後に施用) 島根1 p.42
四国 徳島 —(窒素16kgでも20・30kg区と同程度の収量・品質、試験の値) 窒素16kg/10aに減らしてもP2O5・K2Oも同じ割合で減らせる(試験の値) 徳島1・徳島2
九州・沖縄 福岡 —(施肥基準表に初夏出の行なし) — 福岡1 p.111
九州・沖縄 福岡 25-26-41(想定収穫量5.0t) 全量基肥(N・P2O5・K2Oとも基肥100%)。マルチ栽培では全量基肥 福岡1 p.111
九州・沖縄 福岡 15-15-25(想定収穫量3.0t) 基肥:N75%・P2O5100%・K2O75%、追肥:N25%・K2O25%(P2O5は追肥0%) 福岡1 p.111
九州・沖縄 福岡 15-15-25(想定収穫量3.0t) 基肥:N77%・P2O5 80%・K2O77%、追肥:N23%・P2O5 20%・K2O23% 福岡1 p.111
九州・沖縄 宮崎 25-20-25 基肥N15・P2O5 20・K2O15(堆肥2t、苦土石灰120kg、熔燐40kg)、追肥①N5・K2O5(本葉2〜3枚、播種後30日頃)、追肥②N5・K2O5(本葉5〜6枚、播種後50日頃) 宮崎1 p.30
九州・沖縄 宮崎 23-20-21(火山灰土壌はN30) 基肥N20(火山灰土壌は30)・P2O5 20・K2O19、追肥N3・K2O3(堆肥2t、熔燐20kg)。基肥は緩効性肥料を主体に 宮崎1 p.30
九州・沖縄 鹿児島 20-15-20(堆肥2t) 基肥と追肥の配分の記載なし。肥効調節型肥料を使う場合は40日溶出タイプを速効性肥料と窒素半量ずつ併用し局所施肥すると、化学肥料施肥基準量の2割減肥が可能 鹿児島1 p.39
九州・沖縄 鹿児島 —(追肥はN0.2kg/a=2kg/10aを1回あたり、試験の値) 追肥2回(本葉4〜5枚時と本葉7〜8枚時、条間施用)で増収(試験の値) 鹿児島2

播種と間引き・除草の時期

地域区分 都道府県 播種の時期 間引き・除草の時期 出典
北海道 北海道 春まき4月下旬・春夏まき5月下旬(道総研試験の作型) — 北海道1 p.130・p.96/北海道2
北海道 北海道 5月上旬・5月下旬・6月中旬(試験)。安定供給には5月下旬 — 北海道3
東北 青森 3月中旬〜4月上旬(図から読み取り) — 青森1 p.10
東北 青森 4月上旬〜6月下旬(図から読み取り) — 青森1 p.10
東北 青森 6月下旬ごろ(図から読み取り) — 青森1 p.10・p.52
関東 栃木 2月中旬〜3月中旬(トンネル)(図から読み取り) — 栃木1 p.94-95
関東 栃木 7月下旬(図から読み取り) 間引き・追肥は9月中旬頃(図から読み取り) 栃木1 p.94-95
関東 群馬 7月中旬(図から読み取り) — 群馬1 p.6
関東 埼玉 7月中旬(基肥も7月)(図から読み取り) 追肥は9月上旬頃(図から読み取り) 埼玉1 p.69
関東 埼玉 12月下旬(トンネル)(図から読み取り) — 埼玉1 p.69
関東 千葉 12月下旬(べたがけ) べたがけ除去は2月(図から読み取り) 千葉1 p.268
関東 千葉 12月上旬(トンネル)と3月上旬(図から読み取り) — 千葉1 p.269
関東 千葉 1月下旬(マルチ・トンネル) 間引き2月頃(図から読み取り) 千葉1 p.270
関東 千葉 7月下旬〜8月上旬(図から読み取り) — 千葉1 p.271
関東 東京 3月上旬(トンネル)(図から読み取り) — 東京1 p.5
関東 東京 7月中旬(図から読み取り) — 東京1 p.6
関東 神奈川 12月中旬と2月中旬(トンネル)(図から読み取り) — 神奈川1 p.12
関東 神奈川 4月上旬〜4月下旬(図から読み取り) — 神奈川1 p.12
関東 神奈川 7月中旬(図から読み取り) 追肥は9〜10月頃(図から読み取り) 神奈川1 p.12
関東 神奈川 7月下旬〜8月上旬(図から読み取り) — 神奈川1 p.12
北陸 新潟 7月中・下旬 — 新潟1
北陸 福井 —(作型名のみで月の記載なし) — 福井1 p.163
北陸 福井 夏播き。緑肥は5月中旬まで。1粒播きで間引きを省略 間引き作業は作業時間の21%(約30時間/10a)。1粒播きなら省略できる 福井2
東海 岐阜 12月下旬〜2月(トンネル、被覆資材は複数)(図から読み取り) — 岐阜1 p.1-2
東海 岐阜 8月上旬(図から読み取り) — 岐阜1 p.2-3
東海 静岡 6月下旬(図から読み取り) 間引き7月下旬と8月下旬(図から読み取り) 静岡1 p.259
東海 静岡 11月中旬〜12月上旬(トンネル被覆)(図から読み取り) 間引き・追肥は1月上旬 静岡1 p.260
東海 愛知 8月中旬(図から読み取り) — 愛知1 Ⅳ-79
東海 愛知 3月上旬(トンネル)(図から読み取り) — 愛知1 Ⅳ-80
東海 三重 3月上旬(図から読み取り) — 三重1 p.33
東海 三重 7月下旬と8月下旬の2系統(図から読み取り) — 三重1 p.33
近畿 和歌山 8月上旬 — 和歌山1
近畿 和歌山 1月上旬 — 和歌山1
中国 鳥取 3月上旬(播種直後に除草処理) 間引き4月下旬(株間5〜6cm)。土寄せ4月下旬〜5月上旬(間引き後に追肥) 鳥取1
中国 鳥取 8月中旬(表の作業期間)。彩誉は早まきで短根になりやすく9月上旬以降が目安 間引き9月中旬(本葉4〜5枚、株間5〜6cm)。土寄せは間引き1週間後 鳥取2
中国 島根 — 追肥は間引き後 島根1 p.42
四国 徳島 11月上旬 — 徳島3
九州・沖縄 福岡 2月中旬(図から読み取り) — 福岡1 p.111
九州・沖縄 福岡 10月中旬〜11月上旬(図から読み取り) — 福岡1 p.111
九州・沖縄 福岡 8月中旬(図から読み取り) 追肥は間引き・土寄せと同時 福岡1 p.111
九州・沖縄 福岡 8月中旬(図から読み取り) 追肥は間引き・土寄せと同時 福岡1 p.111
九州・沖縄 宮崎 8月上旬〜下旬 — 宮崎1 p.30
九州・沖縄 宮崎 11月上旬〜12月上旬 — 宮崎1 p.30
九州・沖縄 鹿児島 11月中旬〜下旬 — 鹿児島2

生育日数と収穫期

地域区分 都道府県 生育日数・在圃の目安 収穫期 出典
北海道 北海道 —(9月どりの栄養診断は播種後60日ごろに葉部を採取。診断基準の収量は総収量6t/10a前後・品種向陽2号) 9〜10月に収穫が集中(道総研) 北海道1 p.130・p.96/北海道2
北海道 北海道 120〜180日(試験)。加工用は150日前後が適する。140日以降で規格内収量6t/10a以上(試験の値) 秋どりは10月中下旬が望ましい。越冬後収穫は多雪地帯のみ可(融雪直後)。土壌凍結地帯は凍害で困難 北海道3
東北 青森 — 6月中旬〜7月下旬(図から読み取り)。7月が出荷のピーク 青森1 p.10
東北 青森 — 7月中旬〜11月下旬(図から読み取り) 青森1 p.10
東北 青森 — 12月下旬〜4月上旬(図から読み取り)。深浦町・おいらせ町 青森1 p.10・p.52
関東 栃木 — 6月上旬〜7月上旬(図から読み取り) 栃木1 p.94-95
関東 栃木 — 11月中旬〜翌2月下旬(図から読み取り) 栃木1 p.94-95
関東 群馬 — 11月中旬〜12月上旬(図から読み取り) 群馬1 p.6
関東 埼玉 — 10月下旬〜12月(図から読み取り) 埼玉1 p.69
関東 埼玉 — 5月中旬〜6月下旬(図から読み取り) 埼玉1 p.69
関東 千葉 — 5月(図から読み取り) 千葉1 p.268
関東 千葉 — 5月上旬と7月上旬(図から読み取り)。トンネル除去は4月 千葉1 p.269
関東 千葉 — 5月下旬〜6月上旬(図から読み取り) 千葉1 p.270
関東 千葉 — 11月上旬〜翌3月下旬(図から読み取り) 千葉1 p.271
関東 東京 — 6月上旬〜7月上旬(図から読み取り) 東京1 p.5
関東 東京 — 11月上旬〜翌3月下旬(図から読み取り) 東京1 p.6
関東 神奈川 — 5月上旬〜6月中旬(図から読み取り) 神奈川1 p.12
関東 神奈川 — 6月中旬〜7月下旬(図から読み取り) 神奈川1 p.12
関東 神奈川 — 10月上旬〜11月下旬(図から読み取り) 神奈川1 p.12
関東 神奈川 — 11月上旬〜12月下旬、および翌1月〜4月上旬(図から読み取り) 神奈川1 p.12
北陸 新潟 — 3月末〜4月末(雪を除きながら掘り取り)。12月から雪の下で越冬 新潟1
東海 岐阜 — 5月上旬〜7月上旬(図から読み取り) 岐阜1 p.1-2
東海 岐阜 根の肥大は播種50日後から、最盛期は70日後 11月上旬〜翌1月上旬(図から読み取り) 岐阜1 p.2-3
東海 静岡 — 10月中旬〜翌2月下旬(図から読み取り) 静岡1 p.259
東海 静岡 — 4月上旬〜5月下旬(図から読み取り) 静岡1 p.260
東海 愛知 — 12月上旬〜3月下旬(図から読み取り) 愛知1 Ⅳ-79
東海 愛知 — 6月中旬〜7月中旬(図から読み取り) 愛知1 Ⅳ-80
東海 三重 — 6月下旬〜7月上旬(図から読み取り) 三重1 p.33
東海 三重 — 10月下旬〜11月、および12月〜翌1月(図から読み取り) 三重1 p.33
近畿 大阪 — 秋 大阪1
近畿 和歌山 — 〜翌2月下旬 和歌山1
近畿 和歌山 — 〜6月上旬 和歌山1
中国 鳥取 約3.5か月(3月上旬播種→6月中下旬収穫の表から) 6月中旬〜下旬 鳥取1
中国 鳥取 約3か月で収穫開始、収穫は長期(表から) 11月上旬〜2月下旬 鳥取2
四国 徳島 — 3月〜6月(3月下旬〜6月初めに出荷) 徳島1・徳島2
四国 徳島 — 3月中旬〜4月下旬(主に) 徳島3
九州・沖縄 福岡 約4か月(図から読み取り) 6月(図から読み取り) 福岡1 p.111
九州・沖縄 福岡 約5〜6か月(図から読み取り) 4〜5月(図から読み取り) 福岡1 p.111
九州・沖縄 福岡 約4.5〜5か月(図から読み取り) 12〜1月(図から読み取り) 福岡1 p.111
九州・沖縄 福岡 約5〜6か月(図から読み取り) 1〜2月(図から読み取り) 福岡1 p.111
九州・沖縄 鹿児島 5月6日〜5月25日収穫の試験区(試験の値) 4〜5月(試験は5月上旬〜下旬) 鹿児島2

各県の資料にある注意点

  • 北海道:土壌診断に基づく施肥。有機物の化学肥料相当量は減肥。熱水抽出性窒素5mg/100g以上の畑では化学肥料窒素5割減でも規格内収量が慣行並み(道総研の試験の値)。春まき・春夏まきで窒素5割減は標準肥沃度の畑で約10%減収のおそれ(試験の値)
  • 北海道:生育日数が160日程度以上だと加工適性(ゆで・スープ)の評価が下がる。秋収穫の冷蔵は翌4月まで問題なし、5月まで貯蔵すると食味が低下した年あり(試験)
  • 青森:春夏にんじんの主産地は上北地域。関東の出荷が終わり北海道が本格化する前の7月に出荷が集中
  • 青森:秋にんじんの産地は黒石市・平川市・七戸町・東北町・六ヶ所村・おいらせ町
  • 青森:雪の下で越冬させ、冬から晩春に掘り取って出荷。冬の寒さで甘み成分が増すと報告されている
  • 岩手:補給型施肥基準は土壌診断で養分が足りない分を補う考え方。堆肥など有機物の養分は差し引く(資料の方針)
  • 福島:野菜の作物別施肥基準にニンジンの項は無く、ダイコン・ホウレンソウなどのみ。にんじんの値は「作物別好適pH」の表と根菜類の考え方だけ
  • 栃木:粗大有機物を入れると乾燥しやすく発芽が揃いにくい。堆肥の養分は基肥から差し引く
  • 栃木:堆肥の養分は基肥から差し引く
  • 群馬:前作のたい肥施用分は減肥。五寸系の短根種の基準
  • 埼玉:良質堆肥2〜3t/10aを施用。土壌診断で施肥量を決める
  • 埼玉:良質堆肥2〜3t/10aを施用
  • 千葉:前作の残存窒素は考慮。火山灰土での基準
  • 千葉:2月以降のまきは施肥量を減らす
  • 千葉:ベッド部分のみ施肥。換気は2月、トンネル除去は4月(図から読み取り)
  • 東京:堆肥は前作で十分施用
  • 東京:堆肥は前作で十分施用
  • 神奈川:春まきと同じ施肥量の枠で示される
  • 新潟:雪がとけて新芽が出る前に収穫を終える必要があり、出荷は期間限定。施肥・密度の資料は見つからず
  • 福井:根の伸長促進のため深耕する
  • 福井:1粒播きは種子コーティング品種(向陽2号)。土塊10mm以下・播種時に表土を鎮圧すると発芽率65→80%(試験の値)
  • 岐阜:鶏糞はしみ症の原因なので使わない。地下水位が高い水田利用は高うね。堆肥の成分は施肥から差し引く
  • 岐阜:根の着色適温16〜20℃、12℃以下は着色不良。土壌容水量70〜80%が良い。水田利用は排水に注意
  • 静岡:窒素が効きすぎて過繁茂にならないよう適量を守る。堆肥の養分を減肥する
  • 静岡:追肥は本葉6枚頃までに終える。収穫時に窒素が残ると二次生長や裂根の原因になる
  • 愛知:基肥は緩効性肥料主体
  • 愛知:施肥は基肥主体で初期の肥効を促す
  • 三重:追肥は2回に分ける
  • 三重:追肥は2回に分ける
  • 滋賀:深耕に努め堆肥は播種直前には施用しない。排水のよい圃場を選び連作を避ける。輪作や対抗植物でセンチュウ被害を抑える。対象の病害虫は立枯性病害・黒葉枯病・しみ腐病・軟腐病・ハスモンヨトウ・コガネムシ類・キアゲハ・アブラムシ類・センチュウ類・ネキリムシ類
  • 大阪:施肥基準ではなく、特別栽培農産物の慣行レベル。慣行農薬成分回数は4回
  • 和歌山:施肥基準ではなく認証基準の慣行レベル。播種〜収穫終了は8月上旬〜2月下旬
  • 和歌山:施肥基準ではなく認証基準の慣行レベル。播種〜収穫終了は1月上旬〜6月上旬
  • 鳥取:播種後本葉3枚目までは灌水を十分に。被覆は3月中旬〜4月下旬で、地温が確保できないと短根の原因。外気20℃以上で被覆資材を除去
  • 鳥取:7月中旬に土壌消毒を行う体系。追肥は「やけ」を避けるため多肥注意。灌水は8月中旬〜9月中旬
  • 島根:初期生育はきわめて遅いが後半に急激に肥大するので、太り始める頃から肥効が高まるように施肥
  • 徳島:前作に野菜を栽培して残存窒素が多い場合や堆肥を施用する場合は、窒素をさらに減らせる。吉野川沿いの沖積土壌で、トンネルの大型化・機械化が進む
  • 徳島:県内でも特に早く収穫する作型が主流(那賀川下流域)
  • 福岡:施肥基準表の作型は春出・冬出・冬出(加工用)の3つで、初夏出は品種・作型の図にだけある
  • 福岡:トンネル栽培は尿素だと発芽障害の恐れ(アンモニアガス)。生育後期の窒素過剰は着色に影響。カリは根部肥大・着色促進の効果が高い。未熟堆肥は岐根の原因
  • 福岡:追肥は間引き・土寄せと同時に施用
  • 福岡:収穫物1tあたりの吸収量はN4.1・P2O5 1.7・K2O10.3kg
  • 宮崎:土壌水分で発芽率が著しく異なり、乾燥状態では特に悪い。堆肥・苦土石灰は播種20日前に施用。吸収量の目安はN:P2O5:K2O=5.0:3.0:15.0kg/収量1tあたり。1999年の基準で古い
  • 宮崎:表中、火山灰土壌のNの基肥と計の数字(基肥20(30)・計23(30))が合わない。堆肥は播種20日前に施用
  • 鹿児島:良質堆肥を深耕と同時に施用。播種は降雨後またはかん水後の適湿条件で。局所施肥は条間にすじ状に深さ15cm程度まで
  • 鹿児島:出葉数11枚以降の日最低気温10℃以下の遭遇日数が約28日で抽苔率50%、約39日で70%(試験の値)。対象は10〜5月の平均気温が16℃の熊毛地域

県ごとの違いを読み解く

作型ごとの播種・間引き・収穫

資料の作型は、春まき(春夏どり)、夏まき(秋冬どり)、雪の下で越冬させる雪下にんじんの3つに大きく分かれます。

春まきは冬から春に播きます。埼玉のトンネル冬まきは12月下旬に播いて5月中旬〜6月下旬に収穫し、神奈川の冬まきは12月中旬と2月中旬に播いて5月上旬〜6月中旬に収穫します。岐阜の春夏どりは12月下旬〜2月にトンネルで播き、収穫は5月上旬〜7月上旬です。栃木の初夏どりは2月中旬〜3月中旬、鳥取の春にんじんと愛知の春まきは3月上旬に播き、鳥取は6月中旬〜下旬、愛知は6月中旬〜7月中旬に収穫します(岐阜・栃木・神奈川・埼玉・愛知の旬は図から読み取り)。鳥取は播種から収穫まで約3.5か月です。

夏まきは7〜8月に播きます。群馬・東京・神奈川・埼玉は7月中旬ごろ、栃木は7月下旬、千葉の北総は7月下旬〜8月上旬、岐阜の冬どりは8月上旬、愛知・鳥取・福岡の冬出は8月中旬に播きます。収穫は、神奈川が10月上旬〜11月下旬、埼玉が10月下旬〜12月、群馬が11月中旬〜12月上旬、鳥取が11月上旬〜2月下旬、愛知が12月上旬〜3月下旬と、県ごとに収穫の始まりと終わりが異なります。東京は夏まきの収穫が11月上旬〜翌3月下旬と長く、静岡の冬どりは6月下旬に播いて10月中旬〜翌2月下旬に収穫します(いずれも図から読み取り)。

雪下にんじんは、青森が6月下旬ごろに播き、12月下旬〜4月上旬に掘り取ります。新潟は7月中旬〜下旬に播き、雪がとけて新芽が出る前の3月末〜4月末に収穫を終えます。北海道は春まきを4月下旬、春夏まきを5月下旬に播き、収穫は9〜10月に集中します。

西日本では、福岡の春出が10月中旬〜11月上旬に播いて4〜5月に収穫します。徳島の阿南は11月上旬に播き、3月中旬〜4月下旬に収穫します。鹿児島の熊毛地域は、11月中旬〜下旬に無被覆・無マルチで播いて4〜5月に収穫する試験を行い、出葉数11枚以降に日最低気温10℃以下の日が約28日で抽苔率が50%になったと報告しています(試験の値)。

年間窒素量の幅とN-P-Kの配分

年間の窒素量(kg/10a)は、県の施肥基準で見ると次のように並びます。北海道は施肥ガイドの標準が12、千葉の環境保全型と秋冬どりが10、栃木の初夏どりが15、埼玉の夏まきが19、群馬の夏まきが21、神奈川の夏まきが22、岐阜の冬どりが化学肥料由来13.2と有機質由来3.2です。愛知の夏まきは26、福井の初夏まきは28で、宮崎の冬まきは火山灰土壌のみ30と書かれています。ただし宮崎1は、火山灰土壌の基肥と合計の数字が表の中で合いません。資料の表のまま転載しています。

リン酸とカリも県で違います。カリは北海道の15や千葉の秋冬どりの10に対し、神奈川の冬まきが25、福岡の春出が41です。福岡1は、カリが根部の肥大と着色を促す効果が高いとしています。リン酸は千葉の秋冬どりと福岡の春出が25前後で、鹿児島1は15、北海道1は15です。

北海道1は、熱水抽出性窒素が3.0mg/100g未満なら基肥N15、3.0〜5.0で12、5.0以上で9と、土壌診断で窒素量を変えます。リン酸は0〜20、カリは0〜30の範囲で加減します。岩手1は補給型施肥基準で、短根にんじんの春まき早出しをN23-P3-K15とし、堆肥など有機物の養分を差し引く考え方を取っています。

大阪と和歌山の値は施肥基準ではありません。大阪は秋どりのN20・P13、和歌山はN25で、どちらも特別栽培の慣行レベルです。和歌山の認証基準は慣行の5割減の12.5です。徳島1は、トンネル栽培で窒素を16kgに減らしても20kgや30kgの区と同程度の収量と品質だったと報告しています(試験の値)。

基肥と追肥の組み方

基肥だけで済ませる県があります。栃木の初夏どり、埼玉のトンネル冬まき、千葉のハウス春どりとトンネル春夏どり、岐阜の春夏どり、愛知の春まき、福岡の春出が該当します。福岡1は、トンネル栽培で尿素を使うとアンモニアガスによる発芽障害の恐れがあるとしています。

追肥を1回入れる県もあります。栃木の秋冬どりは基肥N10に追肥N3を9月中旬ごろ(図から読み取り)、東京の春まきは基肥N8に追肥N8を1回、神奈川の冬まきと春まきは基肥N15に追肥N5を1回、静岡の冬どりは追肥N8を8月下旬に間引きや土寄せと同時に施します。

追肥が2回以上になる作型は夏まきに多く見られます。群馬の夏まきは基肥N12に追肥N5とN4、東京の夏まきは基肥N8に追肥N4を2回、神奈川の夏まきは基肥N10に追肥N5とN7を施します。宮崎の夏まきは本葉2〜3枚と5〜6枚にN5ずつ、愛知の夏まきは9月中旬・下旬・10月上旬にN6.5ずつ3回、鳥取の秋冬にんじんは9月上旬・中旬・10月上旬の3回です。鳥取2は追肥の「やけ」を避けるため、多肥に注意するとしています。

追肥の考え方にも違いがあります。島根1は、初期生育がきわめて遅く後半に急激に肥大するため、太り始める頃から肥効が高まるように施肥し、追肥は3回程度に分けて間引き後に施すとしています。福井1は裂根を防ぐため追肥を遅らせないよう求めています。静岡1は、収穫時に窒素が残ると二次生長や裂根の原因になるとして、追肥を本葉6枚頃までに終えるとしています。福島2は、根菜類では茎葉を先に茂らせ、生育中期に養分吸収のピークを迎え、以後は葉から根へ養分が移る施肥が望ましいとし、後半まで茎葉が茂りすぎると地下部の肥大が悪くなると書いています。

産地ごとの特徴と資料の食い違い

青森は春夏にんじんの主産地が上北地域で、関東の出荷が終わり北海道が本格化する前の7月に出荷が集中します。秋にんじんの産地は黒石市・平川市・七戸町・東北町・六ヶ所村・おいらせ町で、雪下にんじんは深浦町とおいらせ町です(青森1)。

徳島は、吉野川沿いの沖積土壌でトンネルの大型化と機械化が進む鳴門藍住と、県内で特に早く収穫する洋にんじんの作型が主流の阿南に分かれます。北海道3は、加工用にんじんの生育日数が160日程度を超えるとゆでやスープの加工適性の評価が下がるとし、150日前後が適するとしています。

福井2は、夏まきにんじんを1粒播きにすると間引きを省けると報告しています。間引きは作業時間の21%(約30時間/10a)を占めます。土塊を10mm以下にして播種時に表土を鎮圧すると、発芽率が65%から80%に上がりました(試験の値)。

資料どうしの食い違いもあります。鳥取2は、播種が表で8月中旬となっている一方、同じ行の注意書きでは彩誉の播種を9月上旬以降としています。鳥取2の表では、施肥・整地の期間が「28/中」と書かれ、8月中旬の誤記とみられます。福岡1の作型名は初夏出・春出・冬出で、他県の名称と揃いません。福岡の初夏出は品種・作型の図にだけあり、施肥基準の表に行がありません。

資料が見つからなかった都道府県

宮城・秋田・山形・茨城・富山・石川・山梨・長野・京都・兵庫・奈良・岡山・広島・山口・香川・愛媛・高知・佐賀・長崎・熊本・大分・沖縄は、にんじんの栽培資料を確認できませんでした(2026年10月時点。探しきれていない可能性があります)。奈良は施肥基準のPDFがあるものの、県サイトの証明書が期限切れで開けませんでした。愛媛と長崎は資料のリンクが404でした。新潟は雪下にんじんの時期だけ、岩手は短根にんじん春まきの1行だけ、福島はpHと根菜類の考え方だけ、滋賀は栽培上の注意点だけです。

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出典一覧

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