小麦の栽培暦・年間作業表【全国まとめ】27道県の施肥・播種・追肥・収穫時期を比較

  • 10月 27, 2026
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小麦の播種・追肥・収穫の時期は、都道府県ごとの施肥基準や栽培指針、普及センターの情報紙に別々に書かれていて、品種の呼び方や基準の前提も県で違います。この記事では、27道県の公的資料(愛媛のはだか麦を含む42本)から、秋まき小麦を中心に時期と数値を拾い、全国の比較表と、主産地向けの標準的な年間作業表にまとめました。どの値にも出典の県と資料を付けています。

全体を見ると、播種は北海道の道東の9月中旬から、長崎の11月下旬まで2か月ほど幅があります。年間の窒素量は、東京の黒ボク土の5kg/10aから、北海道や兵庫、佐賀の18kg/10aまで3倍以上の差があります。表の軸は、播種時期の北から南への違い、基肥と追肥の配分、実肥や穂揃い期追肥の有無、収穫期の4つです。

小麦の年間作業表・都道府県比較(Excel)をダウンロード

Excelには、年間作業表(実施日を書く欄つき)、都道府県の比較表、出典一覧の3つのシートがあります。

ほかの作物の栽培暦・年間作業表は栽培暦・年間作業表の全国まとめにまとめています。

この表の読み方と注意

  • 対象:都道府県と県の試験場・普及組織が公開している施肥基準、栽培指針、作況試験や研究成果の情報です。農林水産省「都道府県施肥基準等」に掲載されている県の資料を含みます。収量と施肥量の単位はkg/10aです
  • 作型:秋まき小麦を基本にしています。春まき小麦は北海道だけ別の行にしました。大麦とはだか麦は対象外です
  • 使い方:資料の表やレイアウトは転載せず、時期と数値などの事実だけを拾って組み直しました。栽培暦の図から読んだ値には「図から読み取り」と書いています。栃木、群馬、東京、神奈川、山梨、岐阜の時期は画像PDFの図から読んでいるため、±1旬ほどずれることがあります
  • 施肥基準ではない値:鳥取と大分の窒素量は特別栽培の慣行レベルです。鳥取の16.5kg/10aは麦類全体の値で、小麦専用ではありません。山口、香川、熊本、長崎の値は研究成果や作況試験の値で、県の標準の施肥基準ではありません
  • 年次の情報紙:宮城と秋田の資料は、その年の目安を伝える情報紙です。基準そのものではありません
  • 古い資料:青森は2007年、山梨、岐阜、滋賀は平成23〜24年の資料で、農林61号を中心に書かれています。現行の奨励品種は県に確認してください
  • 北海道:播種期と播種量は道東の資料だけで、道央、道北、初冬まきは取得できていません
  • 食い違い:福島の土壌pHは、技術指針の小麦の適正域が6.0〜7.5、環境保全型施肥の項が5.6〜6.5と、同じ施肥基準の中で2通り書かれています。長野は基準施肥量の幅だけで、品種別の配分はありません
  • 農薬:使い方を推奨しないため、薬剤名は書いていません
  • 調査日:2026年10月27日です。資料は改訂されることがあるので、自分の県の資料で最新の内容を確かめてください

標準の年間作業表(主産地の秋まき小麦(北海道の春まきは別行))

小麦の作業を、秋の播種から翌年夏の収穫まで9月始まりで並べた表です。秋まき小麦を基本とし、北海道の春まきは最後に別行で置いています。播種・追肥・収穫の時期は県と品種で大きく違うので、1行の中に県別の時期を並べています。図から読み取った時期は±1旬ほどずれることがあります。「根拠」の略称は記事末尾の出典一覧に対応しています。

月 旬 作業 内容・目安 品種・作型 根拠
9月 中旬〜下旬 播種(北海道・秋まき) 道東の播種適日は積算気温470℃に達する日で、オホーツク北部・内陸9/18、十勝中央・沿海9/21、十勝山麓9/22、オホーツク沿海9/28。適播種量は140粒/㎡(出芽率90%の前提) 秋まき・きたほなみ(道東) 北海道2
9月 上旬 播種(青森・積雪の多い地域) 岩木山麓など積雪が多く長い地域は9月上旬。播種が9月第6半旬以降になると越冬率と穂数が落ちる 秋まき・ネバリゴシ 青森1 p.49
9月 第4〜5半旬 播種(青森) 県南・津軽とも9月第4〜5半旬。ドリル播(条間15〜30cm)で県南6〜8kg、津軽8〜10kg/10a。全面全層播は12〜13kg 秋まき・ネバリゴシ 青森1 pp.48〜49
9月 中旬頃 播種(群馬・高冷地〜山間) 8kg/10a(60cm条播)。標高350m以上の地帯に適する(図から読み取り、±1旬) 秋まき・シラネコムギ 群馬1 p.2
10月 上旬〜中旬 基肥・播種(山梨・高冷地) 基肥N8(図から読み取り)。中間地は10月中旬、平坦地は10月下旬に基肥N7 秋まき・きぬの波、農林61号 山梨1 p.63
10月 下旬 播種(関東の早い地域) 群馬の中間地は10月下旬頃(10kg/10aドリル播、図から読み取り)。茨城のさとのそらは県北が10月下旬、千葉は10月下旬に基肥N6〜8(ドリル播6〜8kg/10a) 農林61号・さとのそら 群馬1 p.2・茨城1 p.34・千葉1 p.151
10月 下旬〜11月上旬 播種(栃木・東京・岐阜山沿い・滋賀湖北・兵庫県北部) 東京は図から読み取り。岐阜の中山間地・平坦地山沿いは10/25〜11/5、滋賀の湖北・湖西は10/25〜11/5(条播6〜8kg/10a・条間25〜30cm・深さ3cm)、兵庫の県北部・中山間部は7〜9kg/10a・条間15〜30cm 農林61号・シロガネコムギ・ふくほのか 東京1 p.13・岐阜1 p.3・滋賀3・兵庫1 p.86
10月 下旬〜11月中旬 麦踏み(青森) 徒長や凍霜害の恐れがあるときにローラ(60〜70kg)で踏む。晩播や重粘土の多湿ほ場では行わない 秋まき 青森1 p.50
11月 上旬 播種(関東・東海・近畿の中心) 茨城は8kg/10a・条間20〜30cm・深さ3cm。岐阜の平坦地は11/1〜10で条播7〜8kg/10a。滋賀の湖南・甲賀・湖東は11/1〜10。兵庫の県中南部は6〜8kg/10a。千葉のさとのそらは11月上旬。栃木は11月上〜中旬(図から読み取り) さとのそら・農林61号・ふくさやか・シロガネコムギ 茨城1 p.34・岐阜1 p.3-4・滋賀3・滋賀4・兵庫1 p.86・千葉1 p.151・栃木1 p.76
11月 10〜25日 播種(埼玉) 平年の播種適期。暖冬が予想される年は5〜10日遅らせ、12月上旬までに終える あやひかり・さとのそら・ハナマンテン 埼玉1 p.41
11月 中旬 播種(神奈川・群馬平坦地・佐賀・香川・熊本) 神奈川は畦幅60cmまたは30cmの条播(図から読み取り)、群馬の平坦地は10kg/10aドリル播(図から読み取り)。佐賀のミナミノカオリは11/10〜20が適期。熊本のチクゴイズミは5〜15日播きで5月内に成熟。香川のさぬきの夢2009は試験で11/14、8kg/10a・条間20cm さとのそら・ゆめかおり・ミナミノカオリ・チクゴイズミ・さぬきの夢2009 神奈川1 p.4・群馬1 p.2・佐賀2・熊本3・香川1
11月 中旬〜下旬 播種(愛知・三重) 愛知のきぬあかりは11月中〜下旬を基本とし、極端な早播を避ける。三重は11月(栽培暦の図から読み取り)で、基肥N7 きぬあかり・あやひかり・さとのそら 愛知2・三重1 p.14
11月 下旬 播種(長崎) ミナミノカオリは7.5kg/10a・条間20〜30cm。11月上旬の早播は幼穂凍死が増えて減収する ミナミノカオリ 長崎1
11月 下旬 越冬前の生育確認(青森) 目標は津軽が草丈20〜25cm・茎数1,200〜1,500本/㎡・6〜7葉、県南が15〜20cm・800〜1,000本/㎡・5〜6葉 秋まき・ネバリゴシ 青森1 p.48
12月 上旬〜中旬 播種(晩播) 千葉のさとのそらは12月上中旬の晩播でドリル播10.5〜12kg/10a。埼玉は12月上旬までに終える。福岡の大豆後の麦は12月15日播きまでが基肥N3の基準 さとのそら・大豆後の麦 千葉1 p.152・埼玉1 p.41・福岡1
12月 中旬〜下旬 麦踏み・中耕土入れの開始(滋賀) 分げつ初期から。12月中旬の茎数300〜400本/㎡が目安。麦踏みは土が乾いた時に行い、茎立ち後は行わない 農林61号 滋賀3・滋賀4
12月 〜2月 踏圧・麦踏み 茨城は年内1回・年明け2回を目標に3葉期から茎立期前まで。山梨は12月〜2月頃(図から読み取り)。滋賀は12月中・下旬〜2月上旬。兵庫は葉齢3葉を超えてから茎立ち前まで さとのそら・農林61号 茨城1 p.35・山梨1 p.63・滋賀3・兵庫1
12月 下旬〜1月下旬 追肥(滋賀) N2kg/10a。12月中旬の茎数が少なければ12月に早める 農林61号 滋賀4
1月 頃 追肥(分げつ始期) 愛知のきぬあかりは追肥ⅠをN4kg/10a(基準改訂後の合計N16)。福岡は中〜下旬に第1回追肥(シロガネコムギ6、チクゴイズミ・ミナミノカオリ4) きぬあかり・シロガネコムギ・チクゴイズミ 愛知1・福岡1 pp.34-35
1月 上旬〜下旬 中間追肥・分げつ肥(九州・山口) 佐賀のシロガネコムギ平坦はN4.5kg/10a(3〜4葉期、1月上中旬)。山口のせときららは1月下旬にN2(試験の値)。熊本の慣行は1月下旬に分げつ肥N2。兵庫の県中南部は1月下旬〜2月上旬にN2 シロガネコムギ・せときらら・ミナミノカオリ 佐賀1 p.3-4・山口1・熊本2・兵庫1 p.87
2月 上旬 小穂分化期・幼穂形成期の目安 福島の小穂分化期は2月下旬〜3月中旬。三重の幼穂形成期(幼穂長1〜2mm)は2月。香川のさぬきの夢2009は試験で2月4日が幼穂形成始期 秋まき小麦 福島1 p.110・三重1 p.14・香川1
2月 中旬 追肥(香川・熊本) 香川は試験で2月16日にN3.1kg/10a(全体のN約11)。熊本の多収試験は6葉期にN4 さぬきの夢2009・ミナミノカオリ 香川1・熊本2
2月 中旬〜下旬 追肥(兵庫・県北部) 県北部はN4kg/10a、3月末にさらにN2。県中南部は2月下旬〜3月上旬にN3 シロガネコムギ・ふくほのか 兵庫1 p.87
2月 中下旬 追肥(埼玉・茎立ち前) あやひかりの追肥はN2、ハナマンテンの追肥1回目はN2(茎立ち前)。さとのそらは出穂2週間前の4月上旬にN4 あやひかり・ハナマンテン 埼玉1 p.42
2月 下旬〜3月上旬 穂肥・追肥(近畿・九州・関東) 滋賀はN2〜3(シロガネコムギ4〜5、ふくさやか4)で、3月上旬の茎数が約700本/㎡を超えれば減らす。佐賀は穂肥(幼穂形成期)、山口は追肥2でN4。栃木のさとのそらは地力の低い砂質土や暖冬多雨年のみN2〜4 農林61号・シロガネコムギ・さとのそら 滋賀4・佐賀1 p.3-4・山口1・栃木1 p.77
2月 下旬〜3月中旬 穂肥(岐阜) 収量確保には2月下旬〜3月中、タンパク向上と粉色維持には3月中〜下旬のN3。穂肥は必須で、2回分施がよい 農林61号 岐阜1 p.6
3月 上旬 追肥(標準・関東以西) 福島の標準追肥(小穂分化期、3月上旬)はN1〜3kg/10aで、会津の積雪地は融雪後の3月下旬。千葉はN2〜4。福岡の第2回追肥はN2、熊本の穂肥は慣行N2。山梨の平坦地はN3 秋まき小麦 福島1 p.110・千葉1 p.151・福岡1・熊本2・山梨1 p.63
3月 上旬〜下旬 茎立期追肥・茎立ち直前追肥 茨城は茎立期(草丈×茎数が4万以下なら茎立期追肥、4〜6万なら出穂15日前追肥)にN2〜4。愛知のきぬあかりは追肥ⅡをN4とし、生育指標値で2〜6kg/10aに増減。埼玉の大型機械化体系は3月上中旬にN3〜4 さとのそら・きぬあかり 茨城1 p.34・p.147・愛知1・埼玉1 p.42
3月 中旬〜下旬 追肥(群馬・山梨・神奈川・三重) 群馬の平坦地は3月中旬頃、中間地は3月下旬頃(図から読み取り)でN2。山梨の中間地は3月下旬にN3。神奈川は3月に追肥①のN4(図から読み取り)。三重の追肥2回目は止葉抽出始期(出穂前20日頃)のN3 農林61号・さとのそら・あやひかり 群馬1 p.2・山梨1 p.63・神奈川1 p.4・三重1 p.14
3月 下旬〜4月上旬 麦踏み・雑草防除・起生期追肥(東北) 青森は茎立ち前の麦踏み(3月下旬〜4月上旬)。秋田の雑草防除は節間伸長前。秋田は融雪後(起生期)に硫安でN2kg/10a程度 秋まき・銀河のちから 青森1 p.50・秋田1
4月 上旬 追肥(東北・関東の高冷地ほか) 青森は消雪後〜幼穂形成期(4月上〜中旬頃)にN2。山梨の高冷地と群馬の高冷地は4月上旬頃。埼玉のさとのそら出穂2週間前はN4、ハナマンテン穂揃期はN2〜4 ネバリゴシ・シラネコムギ・さとのそら・ハナマンテン 青森1 p.45・山梨1 p.63・群馬1 p.2・埼玉1 p.42
4月 中旬 幼穂形成期追肥(宮城) 仙台地域の目安はN2〜2.5kg/10a(硫安10〜12kg)。幼穂長2〜3mmを確認して判断する 秋まき小麦 宮城1
4月 中旬〜下旬 出穂期の追肥・開花期追肥 千葉は出穂期追肥N2(任意)。栃木のゆめかおりは開花期頃にN2〜4。神奈川のゆめかおりは追肥②(N2)。山口は開花期(出穂の1週間〜10日後)に追肥 さとのそら・ゆめかおり・せときらら 千葉1 p.151・栃木1 p.76-77・神奈川1 p.4・山口1
4月 中旬〜5月上旬 穂揃い期追肥・実肥(タンパク向上) 福岡は穂揃い期(4月中旬)に硬質小麦N5、軟質でタンパクが低い地域はN2。佐賀はパン用小麦の穂揃い期に追肥(はる風ふわり5、さちかおり6)。滋賀の実肥はN3〜4kg/10a(出穂10日後、4月下旬〜5月上旬) ミナミノカオリ・はる風ふわり・農林61号 福岡1・佐賀1 p.4・滋賀4
4月 下旬 減数分裂期追肥(宮城) 仙台地域の目安はN4〜5kg/10a(硫安20〜25kg)。追肥過多は倒伏のもと 秋まき小麦 宮城1
4月 〜5月 赤かび病の防除適期 茨城は開花始め〜開花期が防除適期。大分は防除を必ず2回行うとしている。青森は雪腐病、うどんこ病とあわせて適期防除。薬剤名は本表に書かない 小麦全般 茨城1 p.147・大分2 p.3・青森1
5月 上旬〜中旬 止葉抽出期・穂揃期追肥(東北) 青森の止葉抽出期はN2(5月上〜中旬頃、行わなければ出穂期にN2)。宮城の穂揃期はN2〜2.5(5月上〜中旬) 秋まき小麦 青森1 p.45・宮城1
5月 中旬〜下旬 出穂(青森) ネバリゴシは5/20〜22、キタカミコムギは5/24(試験値) 秋まき 青森1 p.42
5月 中旬〜6月上旬 成熟・収穫(九州・四国) 香川の成熟期は5/23(令和7年播の試験)。熊本のミナミノカオリは5/16〜6/4、チクゴイズミ11月中旬播は5/28〜6/2(試験の値)。佐賀のミナミノカオリは5/26〜6/11(試験の値) さぬきの夢2009・ミナミノカオリ・チクゴイズミ 香川1・熊本1・熊本3・佐賀2
5月 下旬〜6月上旬 収穫(埼玉・兵庫) 埼玉は5月下旬〜6月上旬(図から読み取り)。兵庫の成熟期はシロガネコムギ5/31・ふくほのか6/2(試験値)で、粒水分25%以下を目標 あやひかり・シロガネコムギ・ふくほのか 埼玉1 p.41・兵庫1 p.81・p.92
6月 上旬 収穫(東海・近畿・神奈川) 岐阜の成熟期は6/6(岐阜市の試験値、麦粒水分30%以下で収穫)。滋賀は成熟期6/6〜10の2〜4日後、子実水分30%以下。愛知は11月中旬播で6月上旬。長崎の標準播は6/3。神奈川は6月上旬頃(図から読み取り) 農林61号・きぬあかり・ミナミノカオリ 岐阜1・滋賀2・滋賀5・愛知2・長崎1・神奈川1 p.4
6月 上旬〜中旬 収穫(東京・栃木・山梨・三重) 東京は6月上〜中旬、栃木は6月中旬、山梨は6月、三重は6月(いずれも図から読み取り)。山梨の高冷地は6月下旬〜7月上旬 農林26号・農林61号・さとのそら 東京1 p.13・栃木1 p.76・山梨1 p.63・三重1 p.14
6月 中旬〜下旬 収穫(茨城・群馬) 茨城は出穂後48〜50日が目安で、さとのそらの成熟期は6月中旬(試験の値)。麦類の作業計画では5/25〜6/30。群馬は平坦地6月中旬、中間地6月下旬(図から読み取り) さとのそら・農林61号 茨城1 p.37・p.146・群馬1 p.2
7月 上旬 成熟・収穫(青森・群馬高冷地) 青森の成熟期はネバリゴシ7/4〜7、キタカミコムギ7/10〜14(試験値)。群馬の高冷地は7月上旬頃(図から読み取り) 秋まき・シラネコムギ 青森1 p.42・群馬1 p.2
通年 — 排水・土づくり・輪作 青森は明きょ(深さ約30cm)・弾丸暗きょ・心土破砕。茨城は10m間隔の明渠と補助暗渠(2〜3m間隔、深さ30cm)。岐阜は暗きょ・サブソイラー・額縁明きょ。福岡は水稲−大豆−麦のブロックローテーション 秋まき小麦(転換畑) 青森1 p.50・茨城1・岐阜1・福岡1
通年 — 稲わらすき込み時の窒素加用 岐阜は稲わら100kgにつきN0.5kgを基肥で増やす。佐賀は稲わら100kgにN0.4kg。千葉は石灰窒素N4〜5kg/10aを散布。滋賀は石灰窒素20kg/10aを播種約1週間前に施用 秋まき小麦(水田転作) 岐阜1・佐賀1 p.3-4・千葉1・滋賀3
春まき — 春まき小麦(北海道) 基準収量は地帯で330〜450kg/10a、窒素は6〜11kg/10a。穂揃期に止葉直下葉の草丈と葉色で追肥の要否を判定(上川の春よ恋)。開花期以降1週間間隔で尿素2%葉面散布を3回(低タンパクが心配なとき)。播種期と収穫期は資料にない 春まき・春よ恋、ハルユタカ、はるきらり 北海道1 pp.46〜49

都道府県別の比較

「—」はその県の資料に記載がない項目です。「図から読み取り」は栽培暦の図から読んだ値で、±1旬ほどずれることがあります。県の基準は品種や目標収量、土壌の前提が違うので、数字だけを単純に比べず、自分の地域に近い県の資料を確かめてください。

作型・品種

地域区分 都道府県 主な作型・品種 出典
北海道 北海道 秋まき・きたほなみ(日本めん用・多条まき。パン用はキタノカオリ・ゆめちから等で別対応) 北海道1 pp.13・39〜46・北海道2
北海道 北海道 春まき・春よ恋、ハルユタカ(パン用)/はるきらり 北海道1 pp.46〜49
東北 青森 秋まき・ネバリゴシ(県の奨励品種はキタカミコムギとネバリゴシ。ネバリゴシは早生・中間質のめん用) 青森1 pp.41〜50
東北 岩手 秋まき・ナンブコムギ、ネバリゴシ、コユキコムギ、ゆきちから、銀河のちから 岩手1 p.24・岩手2 p.40
東北 宮城 秋まき小麦(品種は資料に記載なし。仙台地域の麦作情報。大麦はホワイトファイバー、シュンライ) 宮城1
東北 福島 秋まき・ゆきちから(会津) 福島1 pp.109〜110・111
東北 福島 秋まき・きぬあずま、ふくあかり(中・浜通り) 福島1 p.111
関東 茨城 秋まき・転換畑ドリル播(さとのそら・きぬの波・ゆめかおり) 茨城1 p.34-37・p.146-148
関東 栃木 秋まき・ドリル播(さとのそら・タマイズミ・ゆめかおり) 栃木1 p.76-77
関東 群馬 秋まき・ドリル播(農林61号)※中間地・平坦地 群馬1 p.2
関東 群馬 秋まき・慣行条播(シラネコムギ)※高冷地〜山間 群馬1 p.2
関東 埼玉 秋まき・水田作ドリル播(あやひかり) 埼玉1 p.41-42
関東 埼玉 秋まき・水田作ドリル播(さとのそら) 埼玉1 p.41-42
関東 埼玉 秋まき・畑作ドリル播(ハナマンテン) 埼玉1 p.41-42
関東 千葉 秋まき・普通畑(北総・千葉中央、火山灰土)ドリル播 千葉1 p.143-150
関東 千葉 秋まき・転換畑(さとのそら、県内全域・適期播種) 千葉1 p.143-152
関東 東京 秋まき・普通(農林26号・農林61号) 東京1 p.13
関東 神奈川 秋まき・普通栽培(畦幅60cm条播)さとのそら(麺用) 神奈川1 p.4
関東 神奈川 秋まき・ドリル播栽培(畦幅30cm)さとのそら(麺用)/ゆめかおり(パン用) 神奈川1 p.4
関東 山梨 秋まき・ドリル播(きぬの波・農林61号) 山梨1 p.63
関東 長野 秋まき小麦(シラネコムギ・ゆめきらり・しゅんよう・ユメセイキ・ハナマンテン・ゆめかおり) 長野1・長野2・長野3
東海 岐阜 秋まき・平坦地(農林61号) 岐阜1 p.1-7
東海 愛知 秋まき・ドリル播(きぬあかり) 愛知1・愛知2
東海 三重 秋まき・条播(あやひかり・さとのそら) 三重1 p.14
近畿 滋賀 秋まき・水田転作(農林61号) 滋賀1・滋賀2・滋賀3・滋賀4・滋賀5
近畿 滋賀 秋まき・水田転作(ふくさやか・シロガネコムギ) 滋賀2・滋賀4
近畿 兵庫 秋まき・水田転作(シロガネコムギ・ふくほのか)県北部・中山間部 兵庫1 p.80-92
近畿 兵庫 秋まき・水田転作(シロガネコムギ・ふくほのか・ゆめちから・せときらら)県中南部 兵庫1 p.80-92
中国 鳥取 麦類(作型・品種の区別なし) 鳥取1
中国 山口 秋まき・パン用小麦(せときらら) 山口1
四国 香川 秋まき・小麦(さぬきの夢2009) 香川1
九州・沖縄 福岡 秋まき・軟質小麦(シロガネコムギ・チクゴイズミ・ニシホナミ)/硬質小麦(ミナミノカオリ・ラー麦) 福岡1 p.33-39
九州・沖縄 佐賀 秋まき・小麦(シロガネコムギ・チクゴイズミ・はる風ふわり・さちかおり・ミナミノカオリ) 佐賀1 p.3-4・佐賀2
九州・沖縄 長崎 秋まき・パン中華めん用の硬質小麦(ミナミノカオリ) 長崎1
九州・沖縄 熊本 秋まき・小麦(ミナミノカオリ・チクゴイズミ) 熊本1・熊本2・熊本3
九州・沖縄 大分 麦類(小麦・裸麦・二条大麦。作型の区別なし) 大分1・大分2 p.3

土壌pH・播種量・目標収量

地域区分 都道府県 土壌pH 播種量(kg/10a)・条間 目標収量(kg/10a) 出典
北海道 北海道 5.5〜6.5(畑作物共通の診断基準。小麦はてんさいとばれいしょの中間が望ましい) 道東の適播種量140粒/㎡(出芽率90%前提)。ドリル条間は北海道1に記載なし。大豆畦間ばらまき栽培の道もある 基準収量(粗麦)580(道南・道央・道北の一部)/720(オホーツク東部沿海)/660(オホーツク内陸・十勝中央部)/630(十勝山麓)/600(十勝沿海・釧路の一部)/540(根釧内陸) 北海道1 pp.13・39〜46・北海道2
北海道 北海道 5.5〜6.5(小麦は中間が望ましい) — 基準収量360(道南・道央・道北の一部)/450(オホーツク)/420(十勝中央部)/330(十勝山麓・沿海・釧路の一部) 北海道1 pp.46〜49
東北 青森 6.0〜7.5(6.0以下で生育が悪くなるので苦土石灰等で矯正)。有効態りん酸10mg/100gを目標 ドリル播き(条間15〜30cm)で、県南6〜8kg・津軽8〜10kg(津軽は寒雪害が多く増量)。全面全層播は12〜13kg。播種が9月第6半旬以降にずれるときは+2kg —(県は目標収量を記載せず。試験のネバリゴシ子実重は農試・畑園試で359〜717kg/10a〔試験の値〕) 青森1 pp.41〜50
東北 岩手 — — 420(全品種共通、補給型・従来型とも) 岩手1 p.24・岩手2 p.40
東北 福島 土壌pH 6.0〜7.5(小麦の適正域)。環境保全型施肥の項では5.6〜6.5(きぬあずま・ふくあかり) ドリル播 400〜450 福島1 pp.109〜110・111
東北 福島 5.6〜6.5(環境保全型施肥の項)/小麦の適正域は6.0〜7.5 ドリル播 450〜500 福島1 p.111
関東 茨城 pH(KCl) 5.5〜6.0(苦土石灰か消石灰を全面施用) 8kg/10a・条間20〜30cm・播種深3cm(遅播き・砕土不足・過湿過乾では30〜50%増量し200本/㎡を目標) さとのそら460・きぬの波540(基準収量) 茨城1 p.34-37・p.146-148
関東 栃木 適正pH 6.0〜6.5 7〜8kg/10a(ドリル播) さとのそら420〜450・タマイズミ480・ゆめかおり450 栃木1 p.76-77
関東 群馬 資料に記載なし 10kg/10a(ドリル播・条間20〜30cm条播) 中間地480・平坦500 群馬1 p.2
関東 群馬 資料に記載なし 8kg/10a(60cm条播) 460 群馬1 p.2
関東 埼玉 資料に記載なし(別表参照) 資料に記載なし 480 埼玉1 p.41-42
関東 埼玉 資料に記載なし(別表参照) 資料に記載なし 480 埼玉1 p.41-42
関東 埼玉 資料に記載なし 資料に記載なし 480 埼玉1 p.41-42
関東 千葉 pH 6.0〜6.5(麦類の好適pH) ドリル播6〜8kg/10a(慣行条播4kg、全面全層10〜12kg) 450 千葉1 p.143-150
関東 千葉 pH 6.0〜6.5 ドリル播6〜8kg/10a(慣行条播4kg、全面全層10〜12kg) 400 千葉1 p.143-152
関東 東京 酸性に弱く石灰質資材で矯正(数値の記載なし) 資料に記載なし 400(基準収量0.4t) 東京1 p.13
関東 神奈川 資料に記載なし 畦幅60cm条播 420 神奈川1 p.4
関東 神奈川 資料に記載なし 畦幅30cm条播 さとのそら450・ゆめかおり450 神奈川1 p.4
関東 山梨 資料に記載なし(酸性の強いところは石灰でpH矯正) ドリル播6〜8kg/10a 400 山梨1 p.63
関東 長野 資料に記載なし 資料に記載なし 目標単収:しゅんよう350・ユメセイキ520・ゆめかおり360(令和10年産目標。令和3年産の実績は200〜420) 長野1・長野2・長野3
東海 岐阜 pH(H2O) 6〜7.5(5.5以下は特に弱い)。土壌診断なしなら若土石灰80〜100kg+ようりん20kg/10a 条播(条間30cm以下・深さ3cm)7〜8kg/10a(11月中旬の晩播12〜15kg)、散播10〜12kg 420 岐阜1 p.1-7
東海 愛知 資料に記載なし(土壌改良材で酸度矯正と明記) ドリル播は条間25cm。播種量は資料に記載なし 480以上(実収量の目標) 愛知1・愛知2
東海 三重 資料に記載なし 条播・条間25cm 360 三重1 p.14
近畿 滋賀 目標pH 6.5(6.5未満は石灰質資材100kg/10a) 条播(ドリル)6〜8kg/10a・条間25〜30cm・深さ3cm、散播8〜10kg/10a。遅播き・排水不良は苗立200本/㎡に増量 455(農業技術振興センターの10年平均、平均播種11月5日。試験の値)。目標穂数400本/㎡ 滋賀1・滋賀2・滋賀3・滋賀4・滋賀5
近畿 滋賀 目標pH 6.5(6.5未満は石灰質資材100kg/10a) 条播6〜8kg/10a・条間25〜30cm(農林61号と同じ) ふくさやか432・シロガネコムギ420(農業技術振興センターの10年平均。試験の値) 滋賀2・滋賀4
近畿 兵庫 pH(H2O) 6.0〜6.5(苦土石灰等の土づくり肥料100〜150kg/10a) 7〜9kg/10a・条間15〜30cm程度・深さ3cmまで 資料に記載なし 兵庫1 p.80-92
近畿 兵庫 pH(H2O) 6.0〜6.5 6〜8kg/10a(播種が遅いほど多く) 資料に記載なし 兵庫1 p.80-92
中国 山口 — — 300以上を目標(試験で水稲後527・403、大豆後308・514。試験の値) 山口1
四国 香川 — 約8(0.8kg/aに調整)・ドリル播 条間20cm(作況試験の値) — 香川1
九州・沖縄 福岡 6.0〜6.5(麦類・大豆の改良目標値) — シロガネコムギ500、チクゴイズミ510(条件A)〜540(条件B)、ニシホナミ490〜520、ミナミノカオリ420〜440、ラー麦450〜470 福岡1 p.33-39
九州・沖縄 佐賀 6.0〜6.5(酸性土壌では苦土石灰等で矯正) — シロガネコムギ 平坦450・山麓400・山間(畑作)350。チクゴイズミ400〜450、はる風ふわり400、さちかおり450 佐賀1 p.3-4・佐賀2
九州・沖縄 長崎 — 7.5・条間20〜30cm(10kgに増やしても増収せず) — 長崎1
九州・沖縄 熊本 — ミナミノカオリ5(試験の値)、チクゴイズミ5(0.5kg/a、試験の値) — 熊本1・熊本2・熊本3

施肥

地域区分 都道府県 年間施肥量 N-P2O5-K2O(kg/10a) 施肥の時期と配分(基肥・追肥・実肥) 出典
北海道 北海道 N 12〜18(低地土・台地土14・12など地帯で異なる)・P2O5 12(泥炭土14〜15)・K2O 9〜10(地帯別、火山性土・泥炭土は高め) 窒素は分施が基本。基肥4kg程度を播種時、止葉期4kg程度、残りを起生期〜幼穂形成期。道央の土壌別例は基肥4・起生期と幼穂形成期の追肥2〜6(起生期茎数1,300本/㎡以上は少ない)。道東は基肥2kg、起生期茎数1,000本/㎡以上なら起生期は原則無追肥で幼穂形成期に追肥 北海道1 pp.13・39〜46・北海道2
北海道 北海道 N 6〜11(低地土8・台地土9・泥炭土6、オホーツク10〜11など)・P2O5 12(泥炭土14〜15)・K2O 8〜9 多条まきを前提。倒伏の心配のある地域は窒素を3割程度減らす。穂揃期に止葉直下葉の草丈と葉色で追肥の要否を判定(上川の春よ恋) 北海道1 pp.46〜49
東北 青森 基肥N 7〜8(標準地力)・P2O5 12〜15・K2O 9〜10。追肥N 2を2回(窒素合計は約11〜12になる) 基肥は播種後〜越冬前の生育確保が目的で、地力に応じて堆肥ありの畑5〜6、地力低い連作3年以上は9〜10。追肥は1回2kgが基準で、消雪後〜幼穂形成期と止葉抽出期(減数分裂期)に各2kg 青森1 pp.41〜50
東北 岩手 補給型基準: N 6〜18(品種・地力で幅)・P2O5 3・K2O 11(石灰8・苦土2も記載)。従来基準: N 6〜18・P2O5 10〜20・K2O 10〜12 ナンブコムギ(地力高)は基肥4〜6+止葉抽出期2。地力低は融雪後2+止葉抽出期2(+出穂期2)。ゆきちからは基肥4〜6+融雪後0〜2(低4〜6)+穂揃期2〜4(低4〜6)。銀河のちからは基肥4〜6+融雪後2〜6+後期追肥4 岩手1 p.24・岩手2 p.40
東北 宮城 — 追肥の目安(小麦): 幼穂形成期にN2〜2.5(硫安10〜12kg)、減数分裂期にN4〜5(硫安20〜25kg)、穂揃期にN2〜2.5(硫安10〜12kg) 宮城1
東北 福島 N 8〜16・P2O5 10〜16・K2O 10〜14 基肥N 6〜10・P2O5 10〜16・K2O 10〜14(播種前)。追肥:小穂分化期(2月下旬〜3月中旬)N1〜3、出穂期N1〜3。窒素の配分は基肥2/3・追肥1/3程度 福島1 pp.109〜110・111
東北 福島 N 13〜16・P2O5 10〜16・K2O 10〜14 基肥(耕起時)N 10〜12・P2O5 10〜16・K2O 10〜14。追肥は幼穂形成期にN 3〜4 福島1 p.111
関東 茨城 N 8〜11(基肥6〜7+追肥2〜4)。P2O5・K2Oは当該表に記載なし 基肥N6〜7(稲わらすき込みはN1〜2増、大豆後は20〜30%減)。追肥N2〜4は茎立期(収量向上)か出穂15日前(粗タンパク向上)。冬の降雨が多い年・暖冬年は肥切れしやすく追肥を早める・増やす 茨城1 p.34-37・p.146-148
関東 栃木 さとのそら N10〜11-P2O5 13-K2O 11/タマイズミ N11-9-9/ゆめかおり N12+追肥2〜4(計14〜16)-9-9 基肥主体で基肥に専用基肥肥料を使う。さとのそら・タマイズミは追肥の表記なし。ゆめかおりは開花期頃に追肥N2〜4 栃木1 p.76-77
関東 群馬 中間地 N8〜9-P2O5 12-K2O 10/平坦 N8〜9-13-11 基肥N6〜7に追肥N2(計8〜9)。堆肥は播種前に10aあたり1〜1.5t、基肥窒素を1〜2kg減らす 群馬1 p.2
関東 群馬 N8〜9-P2O5 12-K2O 10 基肥N6〜7に追肥N2(計8〜9)。堆肥は播種前に10aあたり1〜1.5t、基肥窒素を1〜2kg減らす 群馬1 p.2
関東 埼玉 N10-P2O5 8-K2O 8 基肥N8+追肥N2。リン酸・加里は基肥のみ 埼玉1 p.41-42
関東 埼玉 N10-P2O5 6-K2O 6 基肥N6+追肥N4(出穂2週間前=4月上旬)。大型機械化体系では茎立ち直前(3月上中旬)に3〜4kg/10a 埼玉1 p.41-42
関東 埼玉 N9-P2O5 9-K2O 9 基肥N5+追肥1回目N2(茎立ち前)+追肥2回目N2〜4(穂揃期)。追肥にもP2O5・K2Oを各2 埼玉1 p.41-42
関東 千葉 N10-P2O5 15-K2O 12(ドリル播。慣行条播はN7-10-8、全面全層はN12-20-16) 基肥N8+追肥N2(ドリル播)。野菜跡地は30〜50%減肥 千葉1 p.143-150
関東 千葉 N8〜14-P2O5 15-K2O 12(ドリル播。基肥6〜8+追肥2〜4+出穂期追肥2) 基肥N6〜8、追肥N2〜4、出穂期追肥N2(任意)。野菜跡地は30〜50%減肥。ドリル播は慣行条播より基肥30〜50%増 千葉1 p.143-152
関東 東京 黒ボク土 N5-P2O5 7-K2O 5/褐色森林土・灰色低地土 N6-4-6(堆肥1,500kg併用) 黒ボク土 基肥N3+追肥N2、褐色森林土・灰色低地土 基肥N4+追肥N2。リン酸は基肥のみ、加里は基肥と追肥に配分 東京1 p.13
関東 神奈川 N10-P2O5 6-K2O 6 基肥N6+追肥N4(1回) 神奈川1 p.4
関東 神奈川 さとのそら N10-6-6/ゆめかおり N12-6-6 さとのそら:基肥N6+追肥N4。ゆめかおり:基肥N6+追肥1回目N4+追肥2回目N2 神奈川1 p.4
関東 山梨 平坦地・中間地 N9-P2O5 7-K2O 7/高冷地 N10-8-8 平坦地:基肥N7(10月下旬)+追肥N3(3月上旬)。中間地:基肥N7(10月中旬)+追肥N3(3月下旬)。高冷地:基肥N8(10月上旬)+追肥N2(4月上旬) 山梨1 p.63
関東 長野 小麦の基準施肥量 N7.2〜22.0-P2O5 7.0〜12.5-K2O 7.5〜11.0(品種・地域で幅あり) 品種・作型別の配分は資料に記載なし 長野1・長野2・長野3
東海 岐阜 N10(P2O5・K2Oの基準量は資料に記載なし。リン酸は土壌診断による) 基肥N5+分げつ肥N2+穂肥N3。または全量基肥(緩効性肥料)N10。大豆後は基肥3〜4割減、黒ボク土は2割減、砂質・礫質土は1〜2割増、全面全層播は1〜2割増 岐阜1 p.1-7
東海 愛知 N16(基肥8+追肥4+追肥4)。P2O5・K2Oは資料に記載なし 施肥基準は2016年3月に合計N14から16に改訂。基肥N8、追肥Ⅰ(分げつ始期・1月頃)N4、追肥Ⅱ(茎立期・3月頃)N4。以前の体系は8-2-4 愛知1・愛知2
東海 三重 N13-P2O5 7-K2O 13(全層施肥) 基肥N7+追肥1回目N3+追肥2回目N3。播種年内に降雨が多い場合は3〜4葉期につなぎ肥(N2kg/10a程度) 三重1 p.14
近畿 滋賀 N12〜15-P2O5 5〜6-K2O 12〜15 基肥N5〜6、追肥N2(12月下旬〜1月下旬)、穂肥N2〜3(2月下旬〜3月上旬)、実肥N3〜4(4月下旬〜5月上旬)。リン酸は基肥のみ 滋賀1・滋賀2・滋賀3・滋賀4・滋賀5
近畿 滋賀 ふくさやか N14〜15-P2O5 4〜5-K2O 14〜15/シロガネコムギ N13〜16-P2O5 5〜6-K2O 13〜16 ふくさやか:基肥N4〜5・追肥N2・穂肥N4・実肥N4。シロガネコムギ:基肥N5〜6・追肥N2・穂肥N4〜5・実肥N2〜3 滋賀2・滋賀4
近畿 兵庫 N11-P2O5 5-K2O 11 基肥N5、追肥N4(2月中旬〜下旬)、追肥N2(3月末)。リン酸は基肥のみ 兵庫1 p.80-92
近畿 兵庫 普通麦 N11-P2O5 6-K2O 11/高タンパク(せときらら・ゆめちから)N18-6-12 普通麦:基肥N6、追肥N2(1月下旬〜2月上旬)、追肥N3(2月下旬〜3月上旬)。高タンパク:基肥N6、追肥N3・N3・(N3)、開花期追肥N6 兵庫1 p.80-92
中国 鳥取 窒素16.5(特別栽培の慣行レベル。大麦・小麦の区別なし。施肥基準ではない) — 鳥取1
中国 山口 窒素のみ 基肥4+追肥2+追肥4=10(水稲後の試験の値)。大豆後は2+2+2 基肥4(水稲後)、追肥1は1月下旬2、追肥2は2月下旬4、開花期に硫安等で追肥(試験の値) 山口1
四国 香川 窒素のみ 基肥8+追肥3.1=約11(作況試験の計画値。N 0.8+0.31 kg/a) 基肥8、追肥3.1を2月中旬に1回(令和7年播の試験の値) 香川1
九州・沖縄 福岡 シロガネコムギ14-5〜8-13〜14、チクゴイズミ12-5〜8-11〜12、ニシホナミ13-5〜8-12〜13、ミナミノカオリ17-11〜12(窒素合計17) シロガネコムギは基肥6+第1回追肥6+第2回追肥2(窒素kg/10a)。チクゴイズミは6・4・2、硬質小麦のミナミノカオリ・ラー麦は6・4・2に穂揃い期5 福岡1 p.33-39
九州・沖縄 佐賀 シロガネコムギ(耕起畦立栽培)平坦14-8-10、山麓13-8-9、山間11-8-8。チクゴイズミ14-8-9、はる風ふわり18-10-10、さちかおり18-10-10 窒素は3回分施:元肥40〜60%・中間追肥20〜30%(分げつ期3〜4葉期)・穂肥20〜30%(幼穂形成期)。シロガネコムギ平坦は5.5・4.5・4。パン用小麦は穂揃い期追肥(はる風ふわり5、さちかおり6) 佐賀1 p.3-4・佐賀2
九州・沖縄 長崎 窒素のみ 7+2+4+4=17 基肥7・分げつ肥2・穂肥4・実肥4(窒素kg/10a)。子実タンパク11.5%以上の確保 長崎1
九州・沖縄 熊本 窒素のみ(ミナミノカオリ 慣行:基肥5+追肥2+2=約9+穂揃い3。試験の値) 慣行は基肥5、分げつ肥2、穂肥2、穂揃い期2〜3(窒素kg/10a)。多収の試験は分げつ肥4・穂肥4。黒ボク水稲後は基肥なしで分げつ期6+止葉抽出期6の試験もある 熊本1・熊本2・熊本3
九州・沖縄 大分 窒素10(小麦。特別栽培の慣行レベル。施肥基準ではない) — 大分1・大分2 p.3

播種と追肥の時期

地域区分 都道府県 播種の時期 追肥(分げつ期・幼穂形成期・出穂期)の時期 出典
北海道 北海道 道東の播種適日(10年平均で積算気温470℃に達する日)は9月18〜28日(オホーツク北部・内陸9/18、十勝中央・沿海9/21、十勝山麓9/22、オホーツク沿海9/28) 起生期・幼穂形成期・止葉期・開花期(尿素2%葉面散布を開花後に3回程度。道東は止葉期4kg・開花期3kgが基本、合計7kg/10a上限) 北海道1 pp.13・39〜46・北海道2
北海道 北海道 — 穂揃期(開花期以降1週間間隔で尿素2%葉面散布を3回、低タンパクが心配なとき) 北海道1 pp.46〜49
東北 青森 9月第4〜5半旬(県南・津軽とも)。岩木山麓など積雪が多く長い地域は9月上旬。第6半旬以降は越冬率・穂数が落ちる 1回目 消雪後〜幼穂形成期(4月上〜中旬頃)、2回目 止葉抽出期(5月上〜中旬頃)。止葉抽出期に追肥しなければ出穂期(5月中旬頃)に2kg。SPAD値と草丈×茎数で要否を判定(目安は止葉抽出期にSPAD44〜50でN2、43以下でN4、47,000以上は中止) 青森1 pp.41〜50
東北 岩手 — 融雪後・止葉抽出期・出穂期・穂揃期(品種で異なる) 岩手1 p.24・岩手2 p.40
東北 宮城 — 幼穂形成期(4月中旬)・減数分裂期(4月下旬)・穂揃期(5月上〜中旬)。時期は目安で、幼穂長(2〜3mm、30mm)と出穂(8〜9割)を確認して判断 宮城1
東北 福島 — 小穂分化期(標準追肥)は3月上旬、会津の積雪地帯は融雪後の3月下旬が多い。出穂期追肥はN3kg程度でパン用のゆきちからでは必ず行う 福島1 pp.109〜110・111
東北 福島 — 幼穂形成期(標準追肥は3月上旬) 福島1 p.111
関東 茨城 11月上旬(さとのそらは県北10月下旬、県南11月上旬が早限。きぬの波は11月上旬が早限) 茎立期(3月)または出穂15日前。早める場合は暖冬・多雨年 茨城1 p.34-37・p.146-148
関東 栃木 11月上〜中旬(図から読み取り) さとのそら:地力の低い砂質土や暖冬多雨年は2月下旬〜3月上旬にN2〜4。タマイズミ:出穂期の葉色が淡い場合は開花期頃にN2〜4。ゆめかおり:開花期頃(図の①は5月) 栃木1 p.76-77
関東 群馬 中間地 10月下旬頃、平坦地 11月中旬頃(図から読み取り、±1旬) 追肥は生育状況に応じ茎立期前まで。中間地は3月下旬頃、平坦地は3月中旬頃(図から読み取り) 群馬1 p.2
関東 群馬 9月中旬頃(図から読み取り、±1旬) 4月上旬頃(図から読み取り)。追肥は生育状況に応じ茎立期前 群馬1 p.2
関東 埼玉 11月10日〜25日(平年の播種適期。暖冬が予想される場合は5〜10日遅らせ12月上旬までに終える) 2月中下旬(追肥N2) 埼玉1 p.41-42
関東 埼玉 11月10日〜25日(平年の播種適期) 出穂2週間前(4月上旬)。大型機械化体系は3月上中旬 埼玉1 p.41-42
関東 埼玉 11月10日〜25日(平年の播種適期) 2月中下旬(茎立ち前)と4月上旬(穂揃期) 埼玉1 p.41-42
関東 千葉 10月下旬(基肥・播種) 3月上旬(N2)。暖冬の年は早めに施用 千葉1 p.143-150
関東 千葉 11月上旬(基肥・播種)。晩播は12月上中旬(播種量ドリル播10.5〜12kg) 3月上旬(晩播は3月中下旬)。出穂期追肥は4月中旬(晩播は4月中下旬) 千葉1 p.143-152
関東 東京 10月下旬〜11月上旬(図から読み取り) 追肥の時期は資料に記載なし 東京1 p.13
関東 神奈川 11月中旬(図から読み取り) 3月(追肥①。図から読み取り)。寒干害などで生育が劣る場合は2月中〜下旬に追肥 神奈川1 p.4
関東 神奈川 11月中旬(図から読み取り) 3月(追肥①)、ゆめかおりは4月にも追肥②(図から読み取り) 神奈川1 p.4
関東 山梨 平坦地10月下旬〜11月上旬、中間地10月中旬〜下旬、高冷地10月上旬〜中旬(基肥時期と図から読み取り) 平坦地3月上旬、中間地3月下旬、高冷地4月上旬。農林61号の追肥量は2kg/10a 山梨1 p.63
東海 岐阜 平坦地11月1〜10日(早限−5日、晩限+10日)。中山間地・平坦地山沿いは10月25日〜11月5日 穂肥は必須。収量確保には2月下旬〜3月中、タンパク向上と粉色維持には3月中〜下旬。2回分施がよい 岐阜1 p.1-7
東海 愛知 11月中〜下旬を基本(極端な早播は避ける) 追肥Ⅰ 1月頃(3〜4葉期・分げつ始め)、追肥Ⅱ 3月頃(茎立期)。茎立期の生育指標値(草丈×茎数×葉色)で追肥量を2〜6kg/10aに増減 愛知1・愛知2
東海 三重 11月(栽培暦の図から読み取り) 追肥1回目は幼穂形成期(幼穂長1〜2mm、2月)、2回目は止葉抽出始期(出穂前20日頃、3月) 三重1 p.14
近畿 滋賀 湖南・甲賀・湖東 11月1日〜10日、湖北・湖西 10月25日〜11月5日 追肥12月下旬〜1月下旬(12月中旬の茎数が300〜400本/㎡あれば1月、少なければ12月に早める)。穂肥は2月下旬〜3月上旬(3月上旬の茎数が約700本/㎡より多ければ減らす)。実肥は出穂10日後 滋賀1・滋賀2・滋賀3・滋賀4・滋賀5
近畿 滋賀 湖南・甲賀・湖東 11月1日〜10日、湖北・湖西 10月25日〜11月5日 追肥12月下旬〜1月下旬、穂肥2月下旬〜3月上旬、実肥4月下旬〜5月上旬 滋賀2・滋賀4
近畿 兵庫 10月下旬〜11月上旬 2月中旬〜下旬にN4、3月末にN2 兵庫1 p.80-92
近畿 兵庫 11月上旬 普通麦は1月下旬〜2月上旬と2月下旬〜3月上旬。高タンパク栽培は開花期(出穂10日後)にN6。ゆめちからは2回目の追肥を3月下旬 兵庫1 p.80-92
中国 山口 — 追肥1は1月下旬、追肥2は2月下旬、開花期追肥は出穂の1週間〜10日後(子実タンパク12%以上のため) 山口1
四国 香川 11月14日(令和7年播の試験。過去10か年平均は11月15日) 追肥は2月16日(試験の値)。幼穂形成始期は2月4日、節間伸長開始期は2月27日 香川1
九州・沖縄 福岡 — 第1回追肥は1月中下旬、第2回追肥は3月上旬。穂揃い期追肥は4月中旬(硬質小麦は5kgN、軟質でタンパクが低い地域は2kgN) 福岡1 p.33-39
九州・沖縄 佐賀 ミナミノカオリは11月10日〜20日が適期。専用の肥効調節型肥料を使う場合は11月下旬までに播種。緩効性は12月中旬までに播種 中間追肥は1月上中旬、穂肥は2月下旬、穂揃い期追肥は4月上中旬 佐賀1 p.3-4・佐賀2
九州・沖縄 長崎 11月下旬(11月上旬の早播は幼穂凍死が増え減収。標準播は2004年11月26日) 穂肥は4kgが適正(多いと倒伏)。実肥4kg 長崎1
九州・沖縄 熊本 チクゴイズミの慣行は11月下旬だが、11月中旬(5〜15日)が成熟期を5月内に収める適期。ミナミノカオリの試験は11月17〜28日播種 分げつ肥は慣行1月下旬(試験は2月中旬・6葉期)、穂肥は3月上旬、穂揃い期追肥は4月中旬、止葉抽出期は2月末〜3月中旬(試験) 熊本1・熊本2・熊本3

管理と収穫期

地域区分 都道府県 排水・麦踏み・中耕の管理 収穫期 出典
北海道 北海道 水田転作初年〜2年目は越冬前後の生育を見て分施。起生期が難しければ雪上施肥も有効。道東の越冬前茎数は900本/㎡以下を目標 — 北海道1 pp.13・39〜46・北海道2
北海道 北海道 初冬まき栽培は別途記載あり(本表では未読) — 北海道1 pp.46〜49
東北 青森 明きょ(深さ約30cm)・弾丸暗きょ・心土破砕で排水を徹底。麦踏みは徒長や凍霜害の恐れがあるとき、10月下旬〜11月中旬と3月下旬〜4月上旬にローラ(60〜70kg)で。晩播や重粘土の多湿ほ場では行わない 出穂は5月中〜下旬、成熟は7月上旬(ネバリゴシ、黒石・六戸の試験値) 青森1 pp.41〜50
東北 岩手 稲わら・麦わらの鋤き込みを前提(茎葉処理:わら鋤き込み) — 岩手1 p.24・岩手2 p.40
東北 宮城 融雪・降雨後の停滞水を速やかに排出、暗きょの再点検・明きょの手直し。12〜2月は雪が残り麦踏みが難しい年があった(令和4年産の記載) — 宮城1
東北 福島 茎数1,000本/㎡以上のとき小穂分化期追肥は1kg — 福島1 pp.109〜110・111
関東 茨城 暗渠・圃場周囲と圃場内10m間隔の明渠・補助暗渠(2〜3m間隔、深さ30cm)。踏圧は年内1回・年明け2回を目標に3葉期から茎立期前まで。(図表から) 出穂後48〜50日が目安。麦類の作業計画上は5月25日〜6月30日(さとのそら成熟期は6月中旬、試験の値)。コンバインは成熟期2〜3日後から5日間、穀粒水分30%以下 茨城1 p.34-37・p.146-148
関東 栃木 — 6月中旬(図から読み取り) 栃木1 p.76-77
関東 群馬 — 中間地 6月下旬頃、平坦地 6月中旬頃(図から読み取り) 群馬1 p.2
関東 群馬 — 7月上旬頃(図から読み取り) 群馬1 p.2
関東 埼玉 — 5月下旬〜6月上旬(図から読み取り) 埼玉1 p.41-42
関東 埼玉 — 5月下旬〜6月上旬(図から読み取り) 埼玉1 p.41-42
関東 埼玉 — 5月下旬〜6月上旬(図から読み取り) 埼玉1 p.41-42
関東 千葉 転換畑は暗渠・明渠で地表排水と地下水位を下げる(資料の転換畑の項)。麦踏み・中耕は資料に記載なし — 千葉1 p.143-150
関東 千葉 転換畑は暗渠等で排水。初年目は追肥の窒素をひかえ、2年目以降は追肥N4kg程度 — 千葉1 p.143-152
関東 東京 — 6月上〜中旬(図から読み取り) 東京1 p.13
関東 神奈川 — 6月上旬頃(図から読み取り) 神奈川1 p.4
関東 神奈川 — 6月上旬頃(図から読み取り) 神奈川1 p.4
関東 山梨 麦踏みは12月〜2月頃(図から読み取り)。洪積土・火山灰土ではリン酸を含む土壌改良資材を施用 6月(図から読み取り。高冷地は6月下旬〜7月上旬) 山梨1 p.63
関東 長野 排水不良のほ場が収量低下の要因と県が整理(具体の排水管理は資料に記載なし) — 長野1・長野2・長野3
東海 岐阜 暗きょ・サブソイラー・額縁明きょで排水を徹底。1行程播き・2行程播きを選ぶ。麦踏み・中耕は読み取った範囲に記載なし 成熟期は6月上旬(岐阜市の試験値:出穂4月18日・成熟期6月6日)。麦粒水分30%以下で収穫 岐阜1 p.1-7
東海 愛知 明きょや弾丸暗きょなどの排水対策を徹底 6月上旬(11月中旬播種の場合)。試験では出穂4月上〜中旬・成熟期6月上旬 愛知1・愛知2
東海 三重 — 6月(栽培暦の図から読み取り) 三重1 p.14
近畿 滋賀 麦踏み:12月中・下旬〜2月上旬(土が乾いた時、茎立ち後は行わない)。中耕・土入れ:12月中・下旬〜2月中旬。暗渠・明渠・サブソイラで排水を徹底 成熟期は6月上旬(試験の値:6月10日)。成熟期の2〜4日後、子実水分30%以下で収穫 滋賀1・滋賀2・滋賀3・滋賀4・滋賀5
近畿 滋賀 麦踏み・中耕・排水は農林61号と同じ 成熟期は6月上旬(試験の値:6月6日)。成熟期の2〜4日後に収穫 滋賀2・滋賀4
近畿 兵庫 麦踏みは葉齢3葉を超えてから茎立ち前まで(土壌水分が高いときは行わない)。本暗きょ+補助暗きょ、額縁明きょで排水対策。堆肥10a当たり1〜2t 出穂は4月上旬、成熟期は5月下旬〜6月上旬(シロガネコムギ5月31日・ふくほのか6月2日、播種11月7日の試験値)。粒水分25%以下を目標 兵庫1 p.80-92
近畿 兵庫 県北部と同じ 出穂4月上旬、成熟期は6月上旬(試験値)。ゆめちからは成熟期6月13日と遅い 兵庫1 p.80-92
中国 山口 遅れ穂は出穂期前の窒素施肥・過湿・踏圧で増える(はだか麦の試験) — 山口1
四国 香川 — 成熟期5月23日(令和7年播の試験。過去10か年平均5月24日)。出穂期4月2日 香川1
九州・沖縄 福岡 稲わらをすき込まない場合は基肥窒素を1kg減らす。晩播限界より遅い播種は第1回追肥を4〜5葉期に。ブロックローテーション(水稲−大豆−麦)で土壌の理化学性を維持 — 福岡1 p.33-39
九州・沖縄 佐賀 稲わらを入れる場合は稲わら100kgに窒素0.4kgを加用(約600kg/10aで窒素約2.5kg) ミナミノカオリは出穂4月15日までなら6月5日(梅雨入りの平年値)までに成熟。成熟期は5月26日〜6月11日(試験の値) 佐賀1 p.3-4・佐賀2
九州・沖縄 長崎 — 標準播の成熟期は6月3日(試験の値) 長崎1
九州・沖縄 熊本 — ミナミノカオリの成熟期は5月16日〜6月4日(試験の値)。チクゴイズミ11月中旬播で5月28日〜6月2日 熊本1・熊本2・熊本3
九州・沖縄 大分 たい肥1〜4t/10aの施用、機械除草(1〜2月の乾いた時の土入れ)、稲わら還元 — 大分1・大分2 p.3

各県の資料にある注意点

  • 北海道:高タンパク(11.3%超)が心配な圃場は止葉期追肥を減らす。低タンパク(9.7%未満)は開花後の葉面散布。基準収量は粗麦収量で、30kg増減ごとにN1kg増減
  • 北海道:基準収量は粗麦収量。上川の穂揃期判定は推定子実重200kg/10a以下には使えない
  • 青森:雪腐病・うどんこ病・赤かび病の適期防除。県南の火山灰土で銅欠乏による不稔(青立ち)。紅色雪腐病は耐性菌が出ており種子消毒は系統を変える。連作を避けブロックローテーション
  • 岩手:地力の高低で追肥量を変える(表の「高」「低」)
  • 宮城:播種が遅れて茎数400本/㎡以下の場合は幼穂形成期に速やかに追肥し、減数分裂期の追肥もあわせて行う。追肥過多は倒伏。茎葉処理除草剤は幼穂形成期・節間伸長期を過ぎると使える剤が少ない。大豆後のほ場は生育旺盛でなければ規定量の追肥でよい
  • 福島:肥効調節型肥料の基肥全量施用で追肥の時期を逃すリスクを避けつつ省力化できる。放射性物質の吸収抑制のため慣行のカリ施用量を守る。火山灰土・新規開発畑はようりん20〜40kg/10a
  • 福島:倒伏防止と粗タンパク含量向上のため分施体系とする。追肥は肥焼け防止のため茎葉に露がないときに行う
  • 茨城:粗タンパク質含量の目標10〜11%。茎立期の生育量(草丈×茎数)4〜6万が適正で、不足なら茎立期追肥、適正なら出穂15日前追肥、過剰なら無追肥。縞萎縮病発生地は抵抗性品種に転換。さとのそらは秋播性程度Ⅳで早播きでも幼穂形成が遅い
  • 栃木:ゆめかおりは出穂期の止葉の葉色が濃い場合や穂数が多い場合は追肥を控える。堆肥(牛ふん800kg)施用時は基肥から窒素0.6・リン酸3.2・加里6.6kgを差し引く、苦土炭カル60〜100kg
  • 群馬:標高の違いで作型を分けている。追肥は生育状況に応じて茎立期前に行う
  • 群馬:シラネコムギは標高350m以上の地帯に適する
  • 埼玉:野菜後地等は土壌診断に応じて基肥を減らす。緩効性肥料を使う場合は1割程度減肥。転換畑の初年目・2年目は1割程度減肥。可給態リン酸の適正値10〜100mg/100g
  • 埼玉:灰色低地土やグライ土の水稲後で低タンパクが心配な場合は出穂期追肥を加えた3回分施(基肥4、3月上中旬追肥4、出穂期追肥2〜4)が望ましい
  • 埼玉:追肥は生育状況に応じ増減。特別栽培対応の有機質追肥は鶏ふん・豚ぷんが中心
  • 千葉:実肥は出穂10日後のN2kg程度で倒伏させずにタンパクを高められる。稲わらすき込み時は石灰窒素N4〜5kg/10aを散布
  • 千葉:子実の粗タンパクが低くなるほ場では出穂期追肥を検討。転換畑初年目は地力窒素が多い
  • 東京:麦類は酸性に弱いので石灰質資材による酸度矯正が必要
  • 神奈川:野菜作付跡地は窒素を2割減とする。対象地域は中肥地帯
  • 神奈川:野菜作付跡地は窒素を2割減とする
  • 山梨:全面全層まきの場合は20%増肥。酸性の強いところでは石灰を施用しpHを矯正
  • 長野:ほ場の排水不良と難防除雑草で収量が低下。小麦は産地・品種に応じた施肥等の栽培技術の確立が必要と県の計画に記載。ユメセイキ・ゆめかおり・ハナマンテンは長野県農業試験場育成
  • 岐阜:早まきは春落ち的生育になりやすく追肥を多めに、遅まきは基肥重点で追肥を少なめに。稲わらすき込み量が多い場合は稲わら100kgにつきN0.5kgを基肥で増やす
  • 愛知:子実タンパク質含量の目標9.0〜9.5%。葉色(SPAD)40以上を保つ。うどんこ病にやや弱い。茎立期は播種時期で変わる(11月上旬播きは2月下旬、12月中下旬播きは3月下旬)
  • 三重:ニシノカオリ・タマイズミRは第3回目の追肥を開花期に施用(N4、計N17)。タマイズミRは伊賀地域
  • 滋賀:麦作は排水不良田が大半。粗タンパク向上は出穂10日後の実肥N3〜4。水稲跡は石灰窒素20kg/10aを播種約1週間前に施用して稲わら分解を促進する方法あり
  • 滋賀:シロガネコムギは茎立ちが早く凍霜害が出やすいので極端な早播きを避ける。ふくさやか・シロガネコムギとも穂発芽しやすく刈り遅れに注意。ミナミノカオリ(パン用)は実肥N6〜8
  • 兵庫:ふくほのかは過剰施肥で倒伏しやすく、子実タンパクが低めで実肥が必須。10月中の早まきは不適。シロガネコムギは10月中旬以前の早まきは凍害のおそれ
  • 兵庫:窒素追肥1kg/10aで子実タンパクが約0.5%上がる。日本めん用は10〜11%、パン用は12〜14%
  • 鳥取:特別栽培の慣行レベルとして節減対象農薬の使用は本ぽ9成分(農薬の栽培暦ではない)。小麦の栽培指針・施肥基準は見つからず
  • 山口:開花期追肥は緩効性肥料での代替より尿素・硫安が望ましい。尿素葉面散布9kgNは葉焼けが出た。2015年は黄斑病で千粒重が低下
  • 香川:資料は作況試験情報で、農家向けの栽培基準ではない。穂数・茎数は平年より多かった
  • 福岡:大豆後の麦は基肥窒素3kgが基準(12月15日播きまで)。穂揃い期の窒素2kgでタンパク質が約1ポイント上がる。尿素葉面散布は展着剤を入れず涼しい時間帯に(葉焼け)
  • 佐賀:ミナミノカオリは11月第1半旬の播種は凍霜害・雑草害で避ける。穂揃い期追肥の尿素葉面散布は6%以上で葉焼け。元肥・中間追肥の多肥は成熟遅延・倒伏。1月以降の晩播は施肥量を30%減
  • 長崎:ミナミノカオリは秋播性が低く節間伸長が早いため、早播で幼穂凍死が多い(チクゴイズミ・シロガネコムギより)
  • 熊本:11月初旬の播種は凍霜害・タンパク低下で避ける。生育後期重点施肥は成熟期が1〜4日遅れるので遅播き厳禁。チクゴイズミは穂ばらみ期か出穂10日後の追肥で10〜11%台のタンパク
  • 大分:赤かび病防除は必ず2回。種子消毒は徹底(種子伝染性病害が多い)。大豆後作で雑草防除が問題。慣行基準では化学合成農薬6成分回数

県ごとの違いを読み解く

播種時期の北から南への違い

北海道の道東は、積算気温470℃に達する日を播種適日としています。オホーツク北部・内陸が9月18日、十勝中央・沿海が9月21日、オホーツク沿海が9月28日です(北海道2)。青森は9月第4〜5半旬が播種期で、積雪が多く長い岩木山麓は9月上旬とされています(青森1)。群馬の高冷地は9月中旬頃(図から読み取り)です(群馬1)。

関東の平地は11月に入ります。茨城は11月上旬、栃木は11月上〜中旬(図から読み取り)、埼玉は11月10日から25日で、暖冬の年は5〜10日遅らせて12月上旬までに終えます(茨城1・栃木1・埼玉1)。岐阜の平坦地は11月1〜10日、滋賀の湖南・甲賀・湖東も11月1〜10日で、湖北・湖西は10月25日から11月5日です(岐阜1・滋賀3)。

九州では播種が11月中旬から下旬になります。佐賀のミナミノカオリは11月10〜20日が適期、熊本のチクゴイズミは11月中旬、長崎のミナミノカオリは11月下旬です(佐賀2・熊本3・長崎1)。長崎は11月上旬の早播で幼穂凍死が増えて減収すると書いています(長崎1)。

施肥量の幅

年間の窒素量は、東京の黒ボク土が5kg、群馬が8〜9kg、茨城が8〜11kg、栃木のさとのそらが10〜11kgです(東京1・群馬1・茨城1・栃木1)。愛知のきぬあかりは2016年3月にN14からN16へ改訂されました(愛知1)。福岡のシロガネコムギは14kg、チクゴイズミは12kg、ミナミノカオリは17kgで、同じ県でも品種と用途で基準が分かれます(福岡1)。

パン用や高タンパクを狙う栽培は、窒素が多くなります。兵庫の高タンパク栽培(せときらら・ゆめちから)は18kg、佐賀のはる風ふわりとさちかおりは18kg、長崎のミナミノカオリは基肥7、分げつ肥2、穂肥4、実肥4の合計17kgです(兵庫1・佐賀1・長崎1)。北海道の秋まき小麦は地帯で12〜18kg、青森は基肥7〜8に追肥2を2回で11〜12kgです(北海道1・青森1)。

数値の前提には注意が必要です。山口のせときららの10kgと、熊本のミナミノカオリの約9kgに穂揃い期3kgを足す施肥は、試験の値です。香川のさぬきの夢2009の約11kgは作況試験の計画値です(山口1・熊本1・香川1)。鳥取の16.5kgと大分の10kgは特別栽培の慣行レベルで、施肥基準としては読めません(鳥取1・大分1)。

追肥と実肥の時期

分げつ期の追肥は、西日本で1月に入ります。愛知は1月頃に追肥ⅠをN4、福岡は1月中〜下旬に第1回追肥、熊本の慣行は1月下旬に分げつ肥N2、山口は1月下旬にN2(試験の値)です(愛知1・福岡1・熊本2・山口1)。滋賀は12月下旬から1月下旬にN2を入れ、12月中旬の茎数が300〜400本/㎡を目安にしています(滋賀4)。

関東と東北は、茎立期から幼穂形成期に追肥します。茨城は茎立期の草丈×茎数が4万以下なら茎立期追肥、4〜6万なら出穂15日前追肥、過剰なら無追肥です(茨城1)。千葉は3月上旬、三重の1回目は2月の幼穂形成期、青森は4月上〜中旬の消雪後から幼穂形成期、宮城の仙台地域は4月中旬の幼穂形成期にN2〜2.5です(千葉1・三重1・青森1・宮城1)。

出穂後の追肥は、タンパク質を高める目的で行われます。滋賀は出穂10日後にN3〜4の実肥、福岡は4月中旬の穂揃い期に硬質小麦でN5、佐賀はパン用小麦の穂揃い期に追肥、山口は開花期に追肥します(滋賀4・福岡1・佐賀1・山口1)。福岡の資料には、穂揃い期のN2kgでタンパク質が約1ポイント上がるという記述があります(福岡1)。

収穫期と管理の違い

収穫期は南から順に早まります。香川のさぬきの夢2009は令和7年播の試験で成熟期が5月23日、熊本のミナミノカオリは5月16日から6月4日、兵庫のシロガネコムギは5月31日(いずれも試験の値)です(香川1・熊本1・兵庫1)。岐阜の成熟期は6月6日、茨城のさとのそらは6月中旬で、収穫は出穂後48〜50日が目安とされています(岐阜1・茨城1)。青森のネバリゴシの成熟期は7月上旬で、群馬の高冷地も7月上旬頃(図から読み取り)です(青森1・群馬1)。

排水は多くの県が最初に挙げる管理です。青森は深さ約30cmの明きょ、弾丸暗きょ、心土破砕を組み合わせます。茨城は10m間隔の明渠に、2〜3m間隔・深さ30cmの補助暗渠を足します。岐阜は暗きょ、サブソイラー、額縁明きょで対応します(青森1・茨城1・岐阜1)。滋賀は麦作が排水不良田に多いと書いています(滋賀3)。

麦踏みは、茨城が年内1回・年明け2回を目標に3葉期から茎立期前まで、滋賀が12月中・下旬から2月上旬に土が乾いた時に行い、茎立ち後は行いません。青森は徒長や凍霜害の恐れがあるときに10月下旬〜11月中旬と3月下旬〜4月上旬に行い、晩播や多湿のほ場では行いません(茨城1・滋賀3・青森1)。赤かび病は、茨城が開花始めから開花期を防除適期とし、大分が防除を必ず2回行うとしています(茨城1・大分2)。

資料が見つからなかった都道府県

山形はやまがたアグリネットの施肥基準を確認できず、新潟、富山、石川は小麦の栽培基準がありませんでした。福井の施肥の手引きは大麦が中心で、小麦の記載がありません。静岡、京都、大阪、和歌山、島根、広島、徳島、高知、宮崎、鹿児島、沖縄も、小麦の栽培基準や施肥基準が見つかりませんでした。奈良は小麦の栽培マニュアルが県サイトにあるものの、サイトの証明書が切れていて取得できませんでした。岡山は県の良質麦生産振興方針が協議会名義のため使っていません。愛媛は小麦の資料がなく、はだか麦の栽培の手引きだけです。愛知は品種「きぬあかり」の資料だけで、リン酸とカリの量や土壌pHは載せていません(2026年10月時点。探しきれていない可能性があります)。

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出典一覧

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