多面的機能支払の出役簿・活動記録の書き方と記入例|無料テンプレート(Excel・PDF)

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草刈りや水路の泥上げに出てもらい、日当を払う。多面的機能支払交付金の活動組織では、こうした共同活動が年に何度もあります。そのたびに、誰が何時間出て、いくら払い、本人が受け取ったかを残しておく必要があります。

この記事では、農林水産省の「活動記録」(様式第1-6号)と「金銭出納簿」(様式第1-7号)をもとに、出役簿の各欄の書き方を順に見ていきます。日当の決め方や写真の撮り方は、都道府県や市町村、活動組織によって決まりが違います。実際に使う前に、市町村の担当窓口や推進組織にも確かめてください。

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目次

多面的機能支払 出役簿・活動記録とは/なぜ必要か

出役簿は一人ひとりの記録を残す帳票

出役簿は、1回の活動ごとに参加者の氏名、作業した時間、日当、受領の署名を一覧にした帳票です。多面的機能支払交付金の共同活動で、次のような場面に使います。

  • 日当を計算して払い、金銭出納簿に書くとき
  • 国の様式「活動記録」(様式第1-6号)に、参加人数と実働時間を転記するとき
  • 市町村の実施状況の確認で、日当の支払いの根拠を説明するとき

国の様式との違い

多面的機能支払交付金の活動組織は、国の様式の「活動記録」と「金銭出納簿」を作ります。活動記録には、日付、活動時間、参加人数、活動項目番号、活動内容を書きます。参加人数は、農業者と農業者以外の2区分で数えるのが決まりです。

活動記録の時間は、休憩を含めない実働時間です。一人ひとりの時間や日当は、この様式に書く欄がありません。金銭出納簿では、日当を分類「4.日当」とし、支払った日付、内容、金額、領収書等番号、活動実施日を書きます。

出役簿は、この2つの様式の根拠になる記録です。国の様式の代わりにはなりません。提出する書類は国、県、市町村の様式を使い、出役簿は控えとして一緒に保管します。

出役簿を作っておく利点

活動組織の会計担当は、日当の支払いのたびに、誰にいくら払ったかを金銭出納簿へ書きます。出役簿があると、金額の根拠を一人ずつ見直せます。市町村から確認で問われても、時間と受領の記録を見せて説明できます。

作る手間は、1回の活動につき1枚です。活動のあとに思い出して書くより、当日に時刻を書いておくほうが、記入の漏れが減ります。紙のPDFに手書きしても、Excelに入力しても使えます。

活動項目番号の見方

活動項目番号は、国の活動指針で決まっています。たとえば5は畦畔・法面・防風林の草刈り、7は水路の草刈り、8は水路の泥上げです。事務処理には200、会議には300を使います。

都道府県が独自に追加した番号もあります。番号の一覧は、自分の県や市町村から配られた様式で確かめてください。国の様式はExcelで配られていて、活動項目番号を入れると内容が自動で入ります。

記入例

下の記入例は、水路の泥上げを4人で行った想定で書いたものです。活動日は4月26日、活動項目は8の水路の泥上げ、作業場所は○○用水路にしています。日当単価は1時間あたり1,100円です。

多面的機能支払 出役簿・活動記録の記入例
多面的機能支払 出役簿・活動記録の記入例(出典:ミノリス 無料テンプレート)

記入例の氏名、時間、金額は架空の数字です。山田太郎さんと佐藤一郎さんは農業者で、午前8時から11時30分まで働き、休憩を30分とりました。実働は3.0時間で、日当は3,300円です。

鈴木花子さんと高橋健さんは農業者以外です。花子さんは8時から10時30分まで、高橋さんは8時30分から11時30分までで、実働は2.0時間と2.5時間で、日当は2,200円と2,750円です。4人の日当の合計は11,550円です。

受領日はいずれも5月15日です。鈴木花子さんの日当は夫の鈴木一郎さんが受け取ったため、署名欄に続柄を書いています。活動日と受領日が違うことも、この例で確かめられます。

書き方(項目ごと)

表の上に、1回の活動の情報を書きます。その下に、参加者ごとの行を並べます。

欄 書くこと 記入例
活動日・活動項目番号・内容・作業場所 表の上に1回の活動の情報 4/26・8 水路の泥上げ・○○用水路
氏名 参加した人 山田 太郎
区分 農業者か、農業者以外か 農業者
開始・終了・休憩 作業した時刻と休憩の長さ 8:00・11:30・0:30
実働時間 休憩を除いた時間 3.0時間
日当単価・日当額 活動組織で決めた単価と、実働時間を掛けた額 1,100円・3,300円
持ってきた機械 草刈機・軽トラックなど 草刈機
受領日・受領の署名・印 日当を受け取った日と、本人の署名か押印 5/15・山田 太郎

活動組織名・番号・記録者

表の最上段には、活動組織名と参加者の番号、記録者の名前を書きます。記録者は、その日の出役簿を書いた人です。後から内容を確かめたいときに、誰に聞けばよいかが分かります。

活動日・活動項目番号・内容・作業場所

1回の活動につき、出役簿を1枚作ります。活動日と活動項目番号、内容、作業場所を表の上に書いてください。同じ日に2つの活動をしたときは、活動項目ごとに分けます。

作業場所は水路や農道の名前まで書くと、後から写真と見比べやすくなります。

氏名と区分

氏名は、参加した本人の名前を書きます。区分は、農業者か農業者以外かを選びます。活動記録の参加人数は、この区分で数えます。出役簿でも分けておくと、転記が楽になります。

開始・終了・休憩・実働時間

作業を始めた時刻と終えた時刻、休憩の長さを書きます。実働時間は、終了から開始を引き、休憩を除いた時間です。記入例の山田太郎さんは、8時から11時30分までの3時間30分から休憩30分を引いて、3.0時間になります。

活動記録に書く時間は実働時間です。休憩を含めた時間を転記しないよう、出役簿では休憩の欄を分けてあります。

日当単価と日当額

日当単価は、活動組織で決めた単価を書きます。日当額は、単価に実働時間を掛けた額です。1回いくらで払っている場合は、「日当単価」の欄に「半日 3,000円」のように書き、実働時間も残しておきます。

活動の手引きは、日当の単価を地域の実情を踏まえて決め、毎年構成員全員に知らせるよう求めています。参考にする単価の例は、地域別最低賃金と、県や市町の非常勤職員の単価です。営農組合、水利組合、土地改良区、シルバー人材センターなどの単価も参考にできます。ほかに、農作業の標準料金や公共工事設計労務単価も例示されています。

支払いの時期と書き足し方

活動当日は、氏名、区分、開始、終了、休憩を書きます。実働時間と日当額は、その場で計算しても、後でまとめて計算しても構いません。受領日と署名の欄は、日当を払うときに本人に書いてもらいます。

年度末にまとめて払う場合も、同じ手順です。活動ごとの出役簿に実働時間を書いておき、払うときに受領日と署名をもらいます。年間の合計は、活動ごとの出役簿を足し合わせて出します。

持ってきた機械

草刈機や軽トラックなど、本人が持ち込んだ機械を書きます。燃料代などを精算するときの目安になります。草刈機の台数は、写真と見比べて確かめるときの手がかりにもなります。

受領日と受領の署名・印

日当を受け取った日と、本人の署名か押印を書きます。押印を省略する場合も、署名などで本人が受け取ったことを確かめてください。家族が代わりに受け取ったときは、受け取った人の名前と本人との続柄を書きます。

活動記録の下書きシート

テンプレートには、「活動記録の下書き」シートも付いています。活動ごとの日付、実働時間、参加人数、活動項目番号、写真の番号を書く欄があります。国の様式に転記するときの下書きとして使ってください。

気をつけること・よくある間違い

休憩を含めた時間を書く

活動記録の時間は実働時間です。出役簿で休憩を分けて書いておけば、転記するときに間違えません。

日当の支払日と活動日を混同する

金銭出納簿の日付は、実際に払った日です。活動実施日は、活動した日です。記入例のように、活動日が4月26日で受領日が5月15日になることもあります。出役簿には両方を書いておきます。

対象外の活動と一緒に記録する

自治会の環境美化活動などと同じ日に行うときは、作業時間や作業区域を分けて記録します。国道、県道、市道など、対象施設でない場所の草刈りは交付金の対象外です。

日当の単価を構成員に知らせていない

活動の手引きは、日当の単価を毎年構成員全員に知らせるよう求めています。出役簿の単価の欄と、知らせた単価が食い違わないようにしてください。単価を変えた年は、変えた日付と理由を総会の資料などに残しておくと、説明しやすくなります。

受領の署名がそろわない

署名がもらえないまま日当を払うと、受け取ったことを確かめられません。払うときに、その場で受領日と署名を書いてもらいます。本人が来られない場合は、家族が受け取り、受け取った人の名前と続柄を書く方法があります。

団体にまとめて払うとき

自治会などの団体にまとめて日当を払う場合は、参加者の氏名や活動時間などを整理しておきます。出役簿はそのまま使えます。

写真が1枚で済んでいる

土地改良区の資料は、写真について次の2点を挙げています。1つ目は、参加人数や草刈機の台数がわかるように、集まって撮ることです。2つ目は、活動項目ごとに分けて撮ることです。同じ写真では、複数の活動をしたことになりません。

出役簿の人数や機械の欄と写真が合っていると、確認のときに説明しやすくなります。

保存と報告

出役簿は、国の様式の活動記録や金銭出納簿と一緒に保管します。活動日、支払日、受領日が後から分かるように、1回の活動ごとに綴じてください。

市町村への実施状況の報告は、市町村が定めた様式を優先します。出役簿は、その様式を埋めるための根拠の控えです。報告の様式や提出の時期、保存の年数は、都道府県や市町村によって違います。市町村の担当窓口に確かめてください。

活動で撮った写真も、活動項目ごとに分けて保管しておきます。写真の番号を活動記録の下書きに書いておけば、後から出役簿と結びつけられます。

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紙・Excelで続かないときは

出役簿は、活動のたびに人数分の行を書くため、活動が重なる時期には手間が増えます。作業時間を人ごとに集計したい場合は、ミノリスのアプリが使えます。

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ミノリス日誌には、多面的機能支払の出役簿、日当の計算、国の様式の作成の機能はありません。参加者ごとの作業時間を集計したい場合は、別のアプリ「ミノリスタイマー」を使います。

ミノリスタイマーでは、ログインしない人も名前だけで作業者に登録できます。作業記録には、作業者ごとの作業時間を残せます。レポートでは作業時間を作業者別、月別に集計でき、CSVも出力できます。レポートを見られるのは、管理者とオーナーだけです。無料で使えます。詳しくはミノリスタイマーの解説記事をご覧ください。ただし、日当の計算と受領の署名は、アプリにない機能です。出役簿に書いてください。

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よくある質問

国の様式があるのに、出役簿は必要ですか?

国の様式の活動記録は、人数と時間を書く様式です。日当を誰にいくら払ったかまでは書きません。日当を払う活動組織では、一人ひとりの時間と受領の記録を残しておくと、確認のときに支払いの根拠を説明しやすくなります。

日当を1回いくらと決めて払っています。

活動組織で決めた払い方で構いません。「日当単価」の欄に「半日 3,000円」のように書き、実働時間も一緒に残しておきます。

年度末にまとめて払う場合はどう書きますか?

活動ごとの出役簿に実働時間を書いておき、支払ったときに受領日と署名をもらってください。年間の合計は、活動ごとの出役簿を足し合わせて出します。

家族が代わりに日当を受け取ったときは、どう書きますか?

受け取った人の名前と、本人との続柄を書きます。記入例の鈴木花子さんの行は、夫の鈴木一郎さんが受け取った想定で「鈴木 一郎(花子の夫)」と署名しています。

自治会の環境美化活動と同じ日に草刈りをしました。記録はどう分けますか?

対象外の活動と同じ日に行うときは、作業時間や作業区域を分けて記録します。出役簿も、交付金の活動の分だけを別の表にしておくと、後から説明しやすくなります。

国の様式は市町村から配られたExcelを使い、この出役簿は使わなくてよいですか?

提出する書類は、国や県、市町村の様式を使ってください。この出役簿は、根拠として手元に残す控えにあたります。市町村の担当窓口が出役簿の様式を指定している場合は、その様式を優先します。

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まとめ

出役簿は、活動ごとに、誰が何時間出て、日当をいくら払い、本人が受け取ったかを残す帳票です。国の様式の活動記録(様式第1-6号)は人数と時間を書き、金銭出納簿(様式第1-7号)は日当の支払いを書きます。出役簿は、この2つの根拠になります。

活動記録の時間は、休憩を除いた実働時間です。日当の単価は、地域の実情を踏まえて決め、毎年構成員全員に知らせます。受領は、本人の署名で確かめます。提出する書類は市町村の様式を使い、決まりが分からないときは担当窓口に確かめてください。

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