免税軽油の使用記録の書き方|給油簿・作業記録の無料テンプレートと記入例

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トラクターやコンバインに入れる軽油は、手続きをすれば軽油引取税が免除されます(免税軽油)。その代わり、免税軽油使用者証の交付を受けた人は、引き取った量と使った量を県に報告する義務があります。報告書そのものは都道府県の様式で作りますが、その数字のもとになるのが、機械ごとの給油と作業を毎日残す「給油簿・作業記録」です。

結論から言うと、記録は「どの機械に・いつ・何L入れて・何時間動かしたか」を機械ごとに1枚でつけ、月末に合計して報告書に写すのがいちばん確実です。この記事では、地方税法の条文と県税事務所の手引きで制度を確かめたうえで、記録表の書き方、記入例、報告で指摘されやすい点を整理します。

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免税軽油の使用記録(給油簿・作業記録)の無料テンプレート(Excel・PDF/記入例つき)

機械ごとの給油量・作業時間・アワーメーターを毎日残す記録表です。ドラム缶などの貯蔵容器の受け払いと、県税事務所への報告書に写すための月のまとめシートが付いています。

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免税軽油の使用記録とは/なぜ必要か

農業用の軽油は、手続きをすれば軽油引取税が免除される

軽油引取税の税率は、1キロリットルにつき15,000円(1Lあたり15円)です(地方税法第144条の10。農林水産省・群馬県・山梨県の案内も同じ額)。地方税法附則第12条の2の7により、農業を営む人などが動力耕うん機などの政令で定める機械の動力源に使う軽油は、令和9年3月31日までの引取りについて、免税証の交付を受けて引き取った場合に限り軽油引取税が課されません。

対象になる機械は、山梨県の「免税軽油使用の手引き(農業者用)」では次のように示されています。

  • 耕うん整地用機械:動力耕うん機、トラクター、ハローなど
  • 栽培管理用機械:施肥用機械、播種機、動力噴霧機などの病害虫防除機、かんがい排水機など
  • 収穫調整用機械:脱穀機、籾すり機、乾燥機など
  • 植物繊維用機械、畜産用機械(飼料の粉砕機・配合機械など)

道路運送車両法の登録を受けてナンバープレートを付けた機械は、免税の対象になりません。軽トラックに免税軽油を入れることはできない、ということです。

手続きの流れ

  1. 都道府県(県税事務所)から「免税軽油使用者証」の交付を受ける(有効期間は最長3年と山梨県の手引きにあります)
  2. 必要な数量を申請して「免税証」の交付を受ける(有効期間の限度は1年)
  3. 免税証に書かれた販売店に免税証を渡して、免税軽油を引き取る
  4. 引取りと使用の数量などを県に報告する

申請には、群馬県の例では、耕作証明書、機械の所有を証する書類、機械の写真、ほ場の一覧表や見取図、免税軽油の必要数量計算書などが必要とされています。

報告は法律上の義務で、罰則もある

地方税法第144条の27は、免税軽油使用者証の交付を受けた人に、毎月末日までに、前月の免税軽油の引取りと使用に関する事実と数量(その事実がない場合はその旨)などを書いた報告書を、使用者証を交付した知事に出すよう定めています。引取量が少ないなどの事情があれば、都道府県は条例で別の期限を決められます。報告書を出さない、または虚偽の報告をした場合は、1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金の対象です(同第144条の28)。

実際の期限は都道府県で違います。たとえば山梨県は、原則として翌月末までの報告とし、免税証の交付量が12キロリットル以下なら免税証の有効期限の翌月末を期限としています。群馬県の案内では、免税証の有効期間の末日が属する月の翌月末日までの報告です。自分の県の手引きで必ず確かめてください。

記録そのものも「保管して調査に応じる」ことが求められる

山梨県の手引きは、報告書類の根拠となる書類を7年以上保管し、県税事務所の調査に応じられるようにするよう求めています。例として挙がっているのが、給油簿などの給油記録、作業日報などの作業記録、販売業者からの納品書・請求書です。報告に添付する書類としても、免税機械1台につき1枚の「機械の使用・給油状況」が求められています。つまり、機械ごとの給油と作業の記録は、報告の数字を裏づける証拠です。

記入例

下の記入例は、トラクター1台の4月分の給油・作業記録です(数値・人名は架空です)。

免税軽油の使用記録(給油簿・作業記録)の記入例
免税軽油の使用記録(給油簿・作業記録)の記入例(出典:ミノリス 無料テンプレート)

記入例では、4月に耕うんと代かきで4日稼働し、作業時間の合計は3.5+2.0+4.0+2.5=12.0時間、給油はドラム缶から20Lと25Lの計45Lです。月初のアワーメーターが1,231.0、月末が1,243.0なので、アワーメーターの差も12.0時間になり、作業時間の合計と一致しています。給油しなかった4/7と4/21も、作業した日なので1行ずつ書いています。

書き方(項目ごと)

機械別の給油・作業記録

欄 書くこと 例
使用者名・機械名 使用者証に載っている名前と機械(番号) トラクター(No.1)
月初のアワーメーター 月の初めの値 1,231.0
日付 作業した日・給油した日 2026/4/6
作業内容 耕うん、代かき、防除、収穫など 耕うん
作業した場所 圃場の名前や番号 東1号・東2号
作業時間 その日に機械を動かした時間 3.5時間
終了時のアワーメーター 作業を終えたときの値 1,234.5
給油量(L) 給油した量。給油しない日は空欄 20
給油元 ドラム缶・タンク、または販売店で直接 ドラム缶
運転した人 運転者の名前 山田

月末には、稼働日数・稼働時間・給油量を合計して最終行に書きます。

貯蔵容器(ドラム缶・タンク)の受け払い

販売店から引き取った免税軽油をドラム缶や小型タンクに入れて使う場合は、容器ごとに「引取り(入った量)」「給油(出た量)」「保有量(残り)」を書きます。月末の保有量は、翌月の月初の保有量になります。帳簿上の残りと、実際に容器に残っている量を月末に比べておくと、書き漏れや用途外の使用がないかを確かめられます。

月のまとめ(報告書の下書き)

月末に、次の数字を1枚にまとめてから県の報告書に写します。

  • 月初の保有量、その月の引取量、使用量、月末の保有量
  • 機械ごとの給油量、稼働日数、稼働時間
  • 引き取った販売店と、使った免税証の枚数・数量

「月初の保有量+引取量−使用量=月末の保有量」になっているか、機械ごとの給油量の合計が使用量と一致しているかを確かめてから写すと、報告書で数字が合わないという指摘を防げます。

気をつけること・よくある間違い

給油量だけ書いて作業時間を書かない

報告では、機械ごとの給油量だけでなく稼働日数・稼働時間も求められることが多く、群馬県の案内でも「機械ごとの給油数量、作業時間等の把握できる書類」が報告に必要な書類として挙がっています。給油しない日も、作業した日は1行書いてください。

アワーメーターの差と作業時間が合わない

月初と月末のアワーメーターの差と、作業時間の合計が大きく違う場合は、書き漏れがあるか、別の日の作業を書いていない可能性があります。作業の日に終了時のアワーメーターを書く習慣をつけると、月末に合わせやすくなります。

使用者証に載っていない機械やナンバー付きの車両に入れる

免税軽油は、使用者証に載っている機械の動力源にしか使えません。新しい機械を買ったときに使用者証の書換えをしないまま使うと、用途外の消費として課税対象になると山梨県の手引きは示しています。用途外に消費した場合は、消費した日から30日以内に申告と納税が必要です。軽トラックや乗用車、他人の機械に入れるのも用途外です。

他人に譲る・免税証を貸し借りする

知事の承認を受けずに免税軽油を他人に譲ったり譲り受けたりすること、免税証を他人に譲ったり譲り受けたりすることは、いずれも罰則の対象です。近所の農家に「少し分けてほしい」と言われても、そのまま渡してはいけません。

使わなかった月の報告を出さない

法律上、報告書には「その事実がない場合には、その旨」を書くことになっています。山梨県の手引きも、免税証を持っている場合は購入や使用がなくても報告が必要で、免税軽油を持っている限り(使用者証を返納した後も)報告が必要としています。

ドラム缶の残りを数えない

貯蔵容器の残りを数えずに毎月「使用量=引取量」で報告していると、実際の残量との差が積み上がります。月末に一度、容器の残りを確かめてください。

記録や納品書をすぐ捨てる

報告の根拠になる給油簿・作業記録・販売店の納品書や請求書は、山梨県の手引きでは7年以上の保管が求められています。保管期間は県によって違う可能性があるので、使用者証を受けた県税事務所の案内で確かめてください。

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紙・Excelで続かないときは

免税軽油の記録で抜けやすいのは、給油よりも「作業の記録」のほうです。給油はドラム缶の前で書けても、何時間どの圃場で動かしたかは、夕方になると思い出せなくなります。

当社のミノリス日誌は、作付けごとに作業・農薬・肥料・収穫をスマホで記録する無料アプリです。先に正直に書いておくと、ミノリス日誌には給油量の記録や、県への報告書を作る機能はありません。収支管理やGPSによる作業の自動記録にも対応していません。そのうえで、免税軽油の記録と組み合わせると次の点で楽になります。

  • いつ・どの圃場で・何の作業をしたかを作付けごとに記録でき、給油簿の「作業した場所」「作業内容」を確かめる元の記録になる
  • 写真を記録に残せるので、作業後のアワーメーターの表示を撮っておけば、月末の突き合わせに使える
  • 予定・実績カレンダーで、月の中で作業した日を一覧で見返せる
  • 栽培履歴をCSV・Excelで出力できるので、作業の記録を表計算ソフトで給油簿と並べられる

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よくある質問

県の報告書の様式はどこで手に入りますか?

報告書の様式や添付書類は都道府県ごとに決まっていて、改定されることもあります。使用者証を受けた県税事務所のホームページや窓口で最新の様式を入手してください。記録表は、どの県の報告書にも写しやすいよう、機械ごとの給油量・稼働日数・稼働時間を残す形にしておくと便利です。

免税軽油でどのくらい安くなりますか?

税率が1Lあたり15円なので、1,000L使えば15,000円です。群馬県の案内では、水稲2ヘクタールでトラクターとコンバインを使う場合に約4,000円の免税という試算例が示されています。使う量が少ない場合は、申請・報告の手間とのバランスも考えてください。

共同で使う機械の軽油はどうなりますか?

地方税法では、2人以上の人が代表者を決めて共同で使用者証の交付を申請できるとされています(群馬県の案内にも記載があります)。共同利用の機械の扱いは、県税事務所に確かめてください。

農作業を受託している場合も使えますか?

農林水産省の資料では、基幹的な農作業のすべての委託を受けて農作業を行う人も対象に含まれるとされています。自分が対象になるかどうかは、県税事務所に確かめてください。

記録はExcelでも紙でもよいですか?

法律で記録の様式が決まっているわけではありません。県の手引きで求められる給油と作業の記録が残っていれば、紙でもExcelでも構いません。調査のときにすぐ出せる形で保管しておくことが大切です。

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まとめ

農業用の免税軽油は、令和9年3月31日までの引取りについて軽油引取税(1Lあたり15円)が免除される制度で、使用者証の交付を受けた人には毎月の報告義務があります。報告の数字を裏づけるのが、機械ごとの給油と作業の記録です。給油しない日も作業した日は1行書くこと、アワーメーターの差と作業時間を突き合わせること、使用者証に載った機械以外に入れないこと、使わない月も報告することを押さえてください。

免税軽油の使用記録(給油簿・作業記録)のテンプレートは、機械別の記録、貯蔵容器の受け払い、月のまとめの3枚構成です。提出期限や添付書類は都道府県で違うので、最終的には使用者証を受けた県税事務所の手引きに合わせてください。

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