果樹8品目の収穫量【令和7年産】みかん65.6万t(+17%)・りんご57.7万t(-5%)・都道府県別

農林水産省の作物統計調査によると、令和7年産のみかんの収穫量は65万6,300tで、前年産より17%増えました。りんごは57万7,400tで5%減り、西洋なしは2万100tで21%減っています。品目によって増減の向きも幅も異なります。

この記事では、令和8年2月から8月に公表された果樹8品目の概数値を、品目別の全国値と都道府県別の上位産地にまとめました。数値はすべて農林水産省の公表資料から取っています。確定値は令和8年12月に公表される予定です。

果樹8品目の収穫量と前年産比

収穫量が最も多いのはみかんで、りんごが続きます。かきと日本なしとぶどうは16〜18万t台で、キウイフルーツと西洋なしとくりは1〜2万t台です。

品目 栽培面積(ha) 10a当たり収量(kg) 収穫量(t) 前年産比 公表日
みかん 35,600 1,940 656,300 +17% 5月26日
りんご 33,700 1,780 577,400 -5% 5月26日
かき 17,200 1,070 179,600 +7% 4月14日
日本なし 9,550 1,810 167,900 -3% 2月17日
ぶどう 17,300 990 160,300 -3% 2月17日
キウイフルーツ 1,930 1,210 21,600 +5% 8月7日
西洋なし 1,320 1,570 20,100 -21% 4月14日
くり 15,000 110 16,200 +16% 4月14日

出典:農林水産省「作物統計調査」令和7年産の各公表資料。栽培面積は概数値です。

令和7年産 収穫量の前年産比
出典: 農林水産省「作物統計調査 令和7年産果樹」令和8年2月〜8月公表

増えたのはみかん、くり、かき、キウイフルーツの4品目です。減ったのは日本なし、ぶどう、りんご、西洋なしの4品目で、西洋なしの減少幅が最も大きくなりました。

みかんは前年産の不作から17%回復

みかんの10a当たり収量は1,940kgで、前年産を320kg(20%)上回りました。農林水産省は、秋の降雨で肥大が進み、高温で作柄が悪かった前年産を上回ったためと説明しています。収穫量は前年産より9万6,700t増えました。

平成28年産の収穫量は80万5,100tでした。10年間で18%減っています。10a当たり収量は平成28年産も1,940kgで、令和7年産と同じです。この間に栽培面積が4万3,800haから3万5,600haへ19%縮小しました。収穫時期別では早生温州が約6割を占めます。

栽培暦はみかんの栽培暦と年間作業表にまとめています。

りんごは5%減少し、青森と長野で約8割

りんごの収穫量は前年産比で5%減りました。栽培面積は3万3,700haで、前年産から1,300ha(4%)減っています。10a当たり収量は1,780kgで、前年産を30kg下回りました。平成28年産の76万5,000tと比べると、収穫量は約25%少なくなっています。

みかんとりんごの収穫量の推移(平成28年産〜令和7年産)
出典: 農林水産省「作物統計調査 令和7年産果樹」令和8年2月〜8月公表

みかんは令和6年産に大きく落ち込み、令和7年産で一部を戻しました。りんごは令和5年産から60万t前後で推移しています。栽培暦はりんごの栽培暦と年間作業表で確認できます。

都道府県別の上位産地

農林水産省の資料は、品目ごとに上位5道県(りんごと西洋なしは上位3県)の収穫量とシェアを示しています。自県の品目がどこに入るかを下の表で確認できます。

品目 1位 2位 3位 4位 5位
みかん 和歌山 145,200t(22%) 愛媛 121,800t(19%) 静岡 89,500t(14%) 熊本 76,800t(12%) 長崎 38,200t(6%)
りんご 青森 351,400t(61%) 長野 106,400t(18%) 岩手 30,800t(5%)
かき 和歌山 40,200t(22%) 奈良 25,900t(14%) 福岡 13,600t(8%) 岐阜 11,600t(6%) 愛知 10,300t(6%)
日本なし 千葉 21,900t(13%) 茨城 15,700t(9%) 栃木 14,400t(9%) 福島 13,200t(8%) 鳥取 11,100t(7%)
ぶどう 山梨 41,500t(26%) 長野 31,300t(20%) 岡山 13,700t(9%) 山形 12,800t(8%) 北海道 6,500t(4%)
西洋なし 山形 14,200t(71%) 青森 1,290t(6%) 新潟 1,140t(6%)
くり 茨城 4,200t(26%) 熊本 2,400t(15%) 愛媛 1,750t(11%) 岐阜 656t(4%) 長野 540t(3%)
キウイフルーツ 愛媛 4,860t(23%) 和歌山 3,320t(15%) 福岡 3,280t(15%) 神奈川 1,220t(6%) 佐賀 898t(4%)

出典:農林水産省「作物統計調査」令和7年産の各公表資料。シェアは四捨五入のため合計と一致しない場合があります。

集中度が高い品目と分散している品目

西洋なしは山形県が71%、りんごは青森県が61%を占めます。1県の作柄が全国の収穫量を左右する品目です。一方、日本なしは1位の千葉県でも13%で、上位5県を合わせても約5割にとどまります。

ぶどうは山梨県と長野県で46%を占めます。かきは和歌山県と奈良県で36%です。かきの栽培暦はかきの栽培暦と年間作業表に載せています。

ぶどう・日本なし・西洋なしの減少

ぶどうは収穫量が3%減り、10a当たり収量は990kgで前年産より20kg下がりました。日本なしは10a当たり収量が1,810kgで前年産を10kg上回りましたが、栽培面積が3%減ったため収穫量は3%減っています。栽培暦はぶどうの栽培暦と年間作業表となしの栽培暦と年間作業表で見られます。

西洋なしは10a当たり収量が1,570kgで、前年産の1,940kgから約19%下がりました。収穫量は2万100tで、平成28年産の3万1,000tから35%少なくなっています。農林水産省の資料は、西洋なしの減少理由を記していません。

農家と産地関係者にとっての読み方

前年産比だけで見ると、みかんの17%増は好調に映ります。しかし10年前と比べると、みかんもりんごも日本なしも収穫量は減っています。単年の増減と、栽培面積の縮小による長期の減少は分けて読む必要があります。

産地別の産出額は都道府県別の農業産出額ランキングで確認できます。この記事の収穫量は数量の統計です。国内供給の全体像は日本の食料自給率の推移にまとめています。

データの引用について

出典:農林水産省「作物統計調査 令和7年産みかん・りんご・西洋なし・かき・くり・日本なし・ぶどう・キウイフルーツ」(令和8年2月17日〜8月7日公表)をもとに先端農業マガジンが作成しました。

農林水産省のコンテンツは政府標準利用規約(第2.0版)およびPDL1.0に基づいて利用しています。本記事の表とグラフは、公表値を整理し、グラフを描き直した加工物です。国が編集・加工内容を承認したものではありません。表の数値は出典を明記すれば再利用できます。

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