にんにくの栽培暦・年間作業表【全国まとめ】8道県の施肥・植付け・収穫時期を比較

  • 11月 6, 2026
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  • 栽培暦
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にんにくの施肥と植付け・収穫の時期は、都道府県の施肥基準や研究成果にばらばらに載っていて、まとめて比べられる場所がありません。この記事では、8道県の公的資料(20本)から時期と数値を拾い、比較表と標準的な年間作業表にまとめました。最大の産地は青森ですが、にんにくの栽培暦を公開している県は多くありません。

資料のある県でも、中身には差があります。植付けは青森が9月下旬〜10月上旬、佐賀が9月中旬〜10月上旬、福岡は10月で、収穫は佐賀が5月中旬〜下旬、青森が6月中旬〜7月上旬です。年間の窒素量は福岡の6kg/10aから佐賀の22kg/10aまで、3倍あまりの幅があります。最大産地の青森は、県の施肥基準そのものの公開資料が見つかりませんでした。

にんにくの年間作業表・都道府県比較(Excel)をダウンロード

Excelには、年間作業表(実施日を書く欄つき)、8道県の比較表、出典一覧の3つのシートがあります。

ほかの作物の栽培暦・年間作業表は栽培暦・年間作業表の全国まとめにまとめています。

この表の読み方と注意

  • 対象:県と県の試験研究機関が公開している施肥基準、栽培暦、研究成果。農林水産省「都道府県施肥基準等」に載る県の資料を含みます
  • 図から読み取った時期:栃木・神奈川・福岡の月は栽培暦の図の記号の位置から読んだ値で、±1旬の誤差があります。栃木の植付け「9月頃」は特に不確かです
  • 試験の値:青森の栽植密度・収量、熊本の施肥量と植付け時期は試験の値で、県の推奨値ではありません。表の中でも「試験の値」と書き、県どうしの比較には使っていません
  • 資料の年:佐賀1の作成日は資料に「令和8年8月」と書かれています。原文の表記のままで、誤記の可能性があります
  • 農薬:使い方を推奨しないため、薬剤名は書いていません
  • 調査日:2026年11月。資料は改訂されることがあるので、実際に栽培する前に各県の最新の資料を確かめてください

標準の年間作業表(主産地の露地マルチ栽培)

青森・栃木・神奈川・福岡・佐賀などの資料をもとにした、露地マルチ栽培の標準的な作業表です。植付けと収穫の時期は県で違うので、1行の中に県別の時期を並べています。熊本の試験の値と神奈川の葉ニンニクは、試験・別作物と分かるように書いています。「根拠」の略称は記事末尾の出典一覧に対応しています。

月 旬 作業 内容・目安 品種・作型 根拠
1月 中旬〜下旬 追肥2回目・土入れ 窒素2・リン酸3・カリ3kg/10a。遅れると二次分球の原因になるので1月中旬までに終える(マルチ栽培は追肥なし) 嘉定種・普通 佐賀1 p.34
1月〜4月 — 収穫(葉ニンニク) 目標収量500kg/10a(図から読み取り)。神奈川の表では別作物の葉ニンニクとして別行になっている ハーリック 神奈川1 p.18
3月 上旬 追肥1回目 N3・K2O 3 kg/10a(図から読み取り) 六片種 栃木1
3月 中旬〜4月上旬 追肥(珠芽栽培の試験) 窒素5kg/10a(基肥は窒素20kg/10a)。珠芽栽培の試験の値 福地ホワイト(珠芽) 青森13
4月 上旬 追肥2回目 N3・K2O 3 kg/10a(図から読み取り) 六片種 栃木1
4月 中〜下旬 りん片分化期 白玉王は4月17〜19日、青森福雪は4月20日、福地ホワイトは4月19〜22日(試験の値)。分化期の前後に過剰に肥効が続くとおんぶ症が出やすい 白玉王・青森福雪・福地ホワイト 青森5・青森6
4月 中旬〜5月上旬 追肥(試験) 分化期前の4月15日と分化期後の5月8日に液肥で施用した試験がある。窒素の総量は基肥と追肥で25kg/10a(研究資料のグラフ内に記載された県施肥基準の値) — 青森7
4月 以降 春腐病 4月以降に発生する春腐病による減収が大きいとされ、作期の前進が検討課題になっている(2013年度の提案書) 三浦半島のにんにく産地 神奈川2
5月 上旬〜中旬 収穫 目標収量1,000kg/10a(図から読み取り・4月下旬〜5月中旬) 平戸・嘉定・ホワイト六片 神奈川1 p.18
5月 中旬〜下旬 収穫 目標収量1,500kg/10a 嘉定種・普通 佐賀1 p.34
5月 下旬〜6月上旬 収穫(図から読み取り) 想定収穫量0.8t/10a 平戸・上海早生・普通 福岡1 p.121
5月 下旬〜6月上旬 収穫(図から読み取り) 目標収量1,500kg/10a 六片種 栃木1
6月 上旬(2〜3日) 収穫(準高冷地・試験) 梅雨入り前に収穫する。梅雨時は裂球が増える。可販収量は約1,500kg/10a(試験の値、阿蘇・標高543m) 福地ホワイト六片 熊本1
6月 中旬〜7月上旬 収穫(青森) 野菜研究所の試験収穫日は6月22〜27日 白玉王・福地ホワイト・青森福雪 青森5
6月 中旬〜下旬 収穫の始まりの目安 りん片分化期後の積算気温が800〜850℃・日以上になったら収穫を始める 白玉王 青森3・青森4
6月〜7月 — 収穫の終わりの目安 積算気温1,050〜1,100℃・日までに収穫する(令和8年度資料)。遅れると割れ・奇形が増える 白玉王 青森2・青森3
7月 上旬〜 乾燥 乾燥温度は約35℃以上で煮え症、約30℃以下でカビが出やすい。テンパリング乾燥は日中35℃・夜間20〜22℃で約1か月(大型コンテナの試験) — 青森9・青森10
9月 上旬〜下旬 植付け(種球) 30×12cm・約23,800株/10a(県の表記)。基肥は N8・P2O5 12・K2O 8(kg/10a)。図の読み取りが特に不確かで、円記号が8月末〜9月初に見える 六片種 栃木1
9月 中旬〜10月上旬 植付け 元肥を定植10日前に全面全層施用して植付け(マルチ栽培は全量元肥で窒素30%減) 嘉定種・普通 佐賀1 p.34
9月 下旬 植付け(種りん片) 重さ9〜14gの種りん片をマルチ栽培で植える。9月中旬以前の植付けはさび病が秋に出やすい 白玉王・福地ホワイト・青森福雪 青森8・青森12
9月 下旬 基肥のりん酸の調整 土壌の可給態りん酸が100〜120mg/100gなら施肥りん酸を50%減、120mg/100g以上なら無施用にできる — 青森1
9月 下旬〜11月上旬 植付け(準高冷地・試験) 9月下旬・10月中下旬・11月上旬のどれでも可販収量に有意差なし。約22,200株/10a・有孔黒色マルチ(試験の値) 福地ホワイト六片(寒地型) 熊本1
10月 — 定植(図から読み取り) マルチ栽培。全量基肥(N6-P2O5 4-K2O 4 kg/10a)、緩効性肥料 平戸・上海早生・普通 福岡1 p.121
10月 上旬 植付け(試験の栽植) 畝幅160cm・条間25cm・株間15cm・4条植・植付深10cm(試験の値) 白玉王・福地ホワイト・青森福雪 青森5・青森12
10月 上旬 植付け(種球) マルチ栽培・ベッド幅120cm・4条・条間20cm・株間15cm。全量基肥 N15・P2O5 20・K2O 15(kg/10a)+牛ふん堆肥1t程度(図から読み取り・9月下旬〜10月中旬) 平戸・嘉定・ホワイト六片 神奈川1 p.18
10月 上旬 植付け(葉ニンニク) マルチ栽培・ベッド幅80〜100cm・条間15cm・株間15cm。全量基肥 N15・P2O5 20・K2O 15(kg/10a)(図から読み取り) ハーリック 神奈川1 p.18
11月 中旬〜12月上旬 追肥1回目・土入れ 窒素2kg・リン酸3kg・カリ3kg/10a(マルチ栽培は追肥なし) 嘉定種・普通 佐賀1 p.34

都道府県別の比較

「—」はその県の資料に記載がない項目です。「図から読み取り」は栽培暦の図から読んだ値で、±1旬ほどずれることがあります。県の基準は品種や目標収量、土壌の前提が違うので、数字だけを単純に比べず、自分の地域に近い県の資料を確かめてください。

作型・品種

地域区分 都道府県 主な作型・品種 出典
北海道 北海道 露地(土壌診断に基づく施肥対応) 北海道1 p.46
東北 青森 秋植えマルチ栽培・白玉王/福地ホワイト(黒石A系統)/青森福雪 青森1・青森2・青森3・青森5・青森6・青森7・青森8・青森9・青森12
関東 茨城 露地(品種・作型の記載なし) 茨城1
関東 栃木 六片種(図の作型は1つ) 栃木1
関東 神奈川 秋植え(マルチ栽培)・平戸/嘉定/ホワイト六片 神奈川1 p.18・神奈川2
関東 神奈川 秋植え(マルチ栽培)・葉ニンニク(ハーリック) 神奈川1 p.18
九州・沖縄 福岡 普通(マルチ栽培)・平戸、上海早生 福岡1 p.121
九州・沖縄 佐賀 普通・嘉定種(上場・埴壌土〜埴土) 佐賀1 p.34
九州・沖縄 熊本 準高冷地(阿蘇・標高543m)・寒地型「福地ホワイト六片」(有孔黒色マルチ) 熊本1

土壌pH・栽植密度・目標収量

地域区分 都道府県 土壌pH 栽植密度(株/10a・畝間×株間) 目標収量(kg/10a) 出典
北海道 北海道 —(有効態リン酸の基準値は25〜35mg/100g) — 基準収量1,000 北海道1 p.46
東北 青森 — (試験の値)畝幅160cm・条間25cm・株間15cm・4条植・植付深10cm (試験の値)総収量 約1,400〜1,600(慣行施肥区の平均146〜162kg/a) 青森1・青森2・青森3・青森5・青森6・青森7・青森8・青森9・青森12
関東 栃木 5.5〜6.0 30×12cm・23,800株(県の表記) 1,500 栃木1
関東 神奈川 —(ニンニク行に記載なし) ベッド幅120cm・4条・条間20cm・株間15cm 1,000 神奈川1 p.18・神奈川2
関東 神奈川 — ベッド幅80〜100cm・条間15cm・株間15cm 500 神奈川1 p.18
九州・沖縄 福岡 5.5〜6.0(5.0以下では生育が極めて悪くなる) — 800(想定収穫量0.8t/10a) 福岡1 p.121
九州・沖縄 佐賀 6.0〜6.5(リン酸吸収係数1,000以上で有効態リン酸7mg以下の土はリン酸を本施肥量の50%増) — 1,500 佐賀1 p.34
九州・沖縄 熊本 —(試験ほ場は黒ボク土) 約22,200株/10a(22.2株/㎡・畝立てマルチ) 約1,500(可販収量・試験の値) 熊本1

施肥量と施肥の時期

地域区分 都道府県 年間施肥量 N-P2O5-K2O(kg/10a) 施肥の時期と配分(基肥・追肥) 出典
北海道 北海道 18-25-18(施肥標準) 窒素・カリは基肥と融雪直後の分施。窒素は熱水抽出性窒素3.0〜5.0mg/100gで基肥10+分施8、リン酸は有効態リン酸25〜35で基肥25、カリは交換性カリ15〜30で基肥9+分施9(kg/10a) 北海道1 p.46
東北 青森 —(県の施肥基準の公開資料は見つからなかった) (試験の値)追肥は4月中旬(りん片分化期前)・5月上旬(同期後)に液肥で施用した例 青森1・青森2・青森3・青森5・青森6・青森7・青森8・青森9・青森12
関東 茨城 20-20-20(総量・標準施肥) 基肥 N10・P2O5 20・K2O 10、追肥 N10・K2O 10(P2O5は追肥なし) 茨城1
関東 栃木 14-12-14(N-P2O5-K2O) 基肥 N8・P2O5 12・K2O 8、追肥2回(1回目 N3・K2O 3、2回目 N3・K2O 3)。堆肥例は稲わら牛ふん堆肥1,000kg、苦土石灰40kg 栃木1
関東 神奈川 15-20-15(N-P2O5-K2O) 全量基肥(追肥なし)。県の表の備考に「施肥の他に牛ふん堆肥1t程度を施用」 神奈川1 p.18・神奈川2
関東 神奈川 15-20-15(N-P2O5-K2O) 全量基肥(追肥なし)。牛ふん堆肥1t程度を別に施用 神奈川1 p.18
九州・沖縄 福岡 6-4-4(基準施肥量。収穫物1tあたり吸収量はN6.8・P2O5 1.8・K2O 6.4) 基肥100%(全量基肥・緩効性肥料)。追肥なし 福岡1 p.121
九州・沖縄 佐賀 22-28-26(嘉定種。元肥18-22-20・追肥1回目2-3-3・追肥2回目2-3-3) 元肥=定植10日前に全面全層施用。追肥1=11月中旬〜12月上旬、追肥2=1月中旬〜下旬(土入れと同時)。マルチ栽培は全量元肥で窒素を30%減 佐賀1 p.34
九州・沖縄 熊本 40-57-41(試験の値。全量基肥 4.0-5.7-4.1 kg/a) 全量基肥のみ(試験の値) 熊本1

植付けと追肥の時期

地域区分 都道府県 播種・育苗の時期 定植の時期 追肥・中耕・土寄せの時期 出典
北海道 北海道 — — 窒素・カリは融雪直後に分施 北海道1 p.46
東北 青森 —(種りん片は重さ9〜14g、ウイルスフリー種苗を使用) 9月下旬〜10月上旬に植付け 追肥は越冬後の春(融雪後〜4月)。りん片分化期(4月中〜下旬)の前後24日間ほど過剰に肥効が続くとおんぶ症が出やすい。珠芽栽培の試験では追肥を3月中旬〜4月上旬に窒素5kg/10a 青森1・青森2・青森3・青森5・青森6・青森7・青森8・青森9・青森12
関東 栃木 — 植付け 9月頃(図から読み取り・±1旬、円記号の位置が8月末〜9月初に見える) 追肥は3月上旬頃と4月上旬頃(図から読み取り) 栃木1
関東 神奈川 — 植付け 10月(9月下旬〜10月中旬、図から読み取り) — 神奈川1 p.18・神奈川2
関東 神奈川 — 植付け 10月(9月下旬〜10月中旬、図から読み取り) — 神奈川1 p.18
九州・沖縄 福岡 — 10月(図から読み取り) — 福岡1 p.121
九州・沖縄 佐賀 — 9月中旬〜10月上旬 追肥1:11月中旬〜12月上旬、追肥2:1月中旬〜下旬(1月中旬までに終える) 佐賀1 p.34
九州・沖縄 熊本 — 9月下旬〜11月上旬(どの時期でも可販収量に有意差なし) — 熊本1

収穫期

地域区分 都道府県 収穫期 出典
東北 青森 6月中旬〜7月上旬。りん片分化期後の積算気温で、白玉王は透明800〜1,050・緑850〜1,050・黒800〜1,100℃・日が目安 青森1・青森2・青森3・青森5・青森6・青森7・青森8・青森9・青森12
関東 栃木 5月下旬〜6月上旬(図から読み取り) 栃木1
関東 神奈川 5月頃(4月下旬〜5月中旬、図から読み取り) 神奈川1 p.18・神奈川2
関東 神奈川 1月〜4月(図から読み取り、葉ニンニクとして収穫) 神奈川1 p.18
九州・沖縄 福岡 5月下旬〜6月上旬(図から読み取り) 福岡1 p.121
九州・沖縄 佐賀 5月中旬〜下旬 佐賀1 p.34
九州・沖縄 熊本 6月上旬(試験では6月2〜3日。梅雨入り前) 熊本1

各県の資料にある注意点

  • 北海道:窒素・カリは融雪直後に分施。有機物の化学肥料相当量は施肥量から減じる。基肥の速効性窒素は4kg/10aを下限とする
  • 青森:9月中旬以前の植付けはさび病が秋に出やすい(9月下旬が目安)。土壌の可給態りん酸が100〜120mg/100gなら施肥りん酸を50%減、120mg/100g以上なら無施用にできる。収穫が遅れると割れ・奇形が増える。乾燥は約35℃以上で煮え症、約30℃以下でカビが出やすい
  • 茨城:標準施肥は土壌診断結果や地域の慣行を踏まえて総合判断するとされる。時期・作型は資料なし
  • 栃木:備考欄の記載なし。堆肥と苦土石灰の施用例が付く
  • 神奈川:牛ふん堆肥1t程度を別に施用。三浦半島では4月以降の春腐病による減収が大きいと県の提案書にある(神奈川2)
  • 神奈川:ニンニク本体の栽培暦ではなく葉ニンニク用の作型
  • 福岡:多肥は分球を促すので家畜ふん堆肥の過剰投入は避ける
  • 佐賀:追肥が遅れると二次分球の原因になる。堆きゅう肥を必ず施用し、増収と品質向上のためマルチ栽培を行う
  • 熊本:梅雨時期に収穫すると裂球が増えるので梅雨前に収穫する。寒地型は花芽分化に必要な低温要求量が暖地型より多いので栽培地を選ぶ。暖地型「嘉定」「平戸」より福地ホワイト六片は一球重が重く収量が多い(準高冷地での比較)

県ごとの違いを読み解く

施肥の時期

全量を基肥で入れる県と、追肥を分ける県に分かれます。神奈川と福岡は全量基肥で、追肥はありません。栃木は基肥のあとに3月上旬頃と4月上旬頃の2回、窒素3kgずつを追肥します(図から読み取り)。佐賀はマルチなしなら11月中旬〜12月上旬と1月中旬〜下旬に追肥し、マルチ栽培は全量元肥で窒素を30%減らします。北海道は窒素とカリを基肥と融雪直後に分けて施します。茨城は基肥と追肥1回の配分だけで、時期の記載がありません。

青森は春の追肥が中心です。りん片分化期は4月中〜下旬で、その前後24日間ほど肥効が過剰に続くと、おんぶ症が出やすくなります。大きなりん片を植えるときは減肥します。

施肥量の幅

年間の窒素量(kg/10a)は、福岡6、栃木14、神奈川15、北海道18、茨城20、佐賀22です。福岡は想定収穫量が0.8tで、栃木と佐賀の目標収量1,500kgとは前提が違います。神奈川と北海道の目標は1,000kgです。

リン酸にも幅があります。青森では、土壌の可給態りん酸が100〜120mg/100gなら施肥りん酸を50%減らし、120mg/100g以上なら無施用にできるとされています。熊本の40-57-41は阿蘇の準高冷地での試験の値のため、この比較には入れていません。

作型と収穫期

収穫は暖地から早く始まります。佐賀が5月中旬〜下旬、神奈川が5月頃、栃木と福岡が5月下旬〜6月上旬、青森が6月中旬〜7月上旬です。熊本の阿蘇では、試験で6月上旬に収穫しています。梅雨時に収穫すると裂球が増えるため、梅雨入り前に収穫するとされています。

青森では、りん片分化期後の積算気温が収穫の目安になります。令和8年度の資料では、白玉王の目安は800〜1,100℃・日です。収穫が遅れると、割れや奇形が増えます。

主産地・青森の特徴

青森の資料は、植付け時期にまで病害の記述があります。9月中旬以前に植えると、さび病が秋のうちに出やすくなるため、9月下旬が目安です。収穫後の乾燥では、約35℃以上で煮え症、約30℃以下でカビが出やすくなります。大型コンテナを使ったテンパリング乾燥の試験もあり、日中35℃・夜間20〜22℃で約1か月かけています。

資料が見つからなかった都道府県

この調査で、にんにくの施肥基準や栽培暦を確認できたのは北海道・青森・茨城・栃木・神奈川・福岡・佐賀・熊本の8道県です。残りの県のうち、岩手・山形・福島・新潟・秋田は施肥基準にもにんにくの記載がありませんでした。埼玉・千葉・東京・群馬・長野・三重・奈良・岐阜・高知・宮崎も、確認した資料にはにんにくがありませんでした。宮城・富山・石川・福井・山梨・兵庫・京都・滋賀・大阪・和歌山・静岡・愛知・鳥取・島根・岡山・広島・山口・徳島・香川・愛媛・長崎・大分・鹿児島・沖縄は、資料に行き着けなかったか、画像PDFなどで読み取れていません。資料がありそうな県もあるため、「県の資料がない」という意味ではありません。茨城は施肥量だけ、北海道は施肥標準だけの行です。

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出典一覧

表の「根拠」「出典」の略称と資料の対応です。

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