さつまいもの栽培暦・年間作業表【全国まとめ】15都県の施肥・植付・収穫時期を比較

  • 11月 6, 2026
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さつまいもの施肥量や植付・収穫の時期は、都道府県ごとに別々の施肥基準や栽培暦に書かれていて、まとめて比べられる場所がありません。この記事では、15都県の公的資料(20本)から時期と数値を拾い、全国の比較表と、主産地向けの標準的な年間作業表にまとめました。どの値にも出典の県と資料を付けています。

全体を見ると、窒素は関東で2〜5kg/10aと少なく、カリは7〜27kgまで幅があります。山形・埼玉・鹿児島の資料は、窒素が多いとつるぼけになると注意しています。植付は4月上旬(鹿児島・大隅地域の例)から宮城の6月中旬まで、収穫は愛知の7月中旬から東京の11月下旬(図から読み取り)まで、作型によって大きく動きます。目標収量も、神奈川のポリマルチ栽培の800〜1,500kgから宮崎の加工用4,000kgまで開いています。

さつまいもの年間作業表・都道府県比較(Excel)をダウンロード

Excelには、年間作業表(実施日を書く欄つき)、15都県の比較表、出典一覧の3つのシートがあります。

ほかの作物の栽培暦・年間作業表は栽培暦・年間作業表の全国まとめにまとめています。

この表の読み方と注意

  • 対象:都道府県と県の試験場・普及組織が公開している施肥基準、栽培暦、普及センターの通信、試験研究の成果。農林水産省「都道府県施肥基準等」に掲載されている県の資料を含みます
  • 使い方:資料の表やレイアウトは転載せず、時期と数値などの事実だけを拾って組み直しました
  • 図から読み取った値:栃木・群馬・埼玉・千葉・東京・神奈川・山梨・愛知・三重の時期は、栽培暦の図の記号の位置から旬を読みました。表では「図から読み取り」と書いています。前後1旬ほどずれることがあります
  • 施肥量の単位:宮城の普及センター通信には窒素・リン酸・カリの比率しか書かれていないため、kg/10aの量としては扱っていません。山形はa当たりの成分量を10倍して10a換算した値です
  • 慣行レベルと試験の値:熊本の窒素5kgは特別栽培の慣行レベルで、施肥基準ではありません。茨城の窒素3〜4kgは試験の値です。この2県の値は施肥量の比較に使っていません
  • 農薬:使い方を推奨しないため、薬剤名は書いていません。基腐病の対策は病名と時期だけを載せています
  • 調査日:2026年11月。資料は改訂されることがあるので、実際に使うときは各県の最新の資料を確かめてください

標準の年間作業表(関東・東北・東海と南九州(鹿児島・宮崎)の露地栽培)

宮城・山形・栃木・群馬・埼玉・千葉・東京・神奈川・山梨・愛知・三重・宮崎・鹿児島の資料をもとにした、露地栽培の標準的な作業表です。育苗・基肥・植付・収穫の時期は県や作型で違うので、1行の中に県別の時期を並べています。鹿児島の植付時期は大隅地域の例です。「根拠」の略称は記事末尾の出典一覧に対応しています。

月 旬 作業 内容・目安 品種・作型 根拠
1〜2月 — 種いも伏せ込み(育苗) ハウスとトンネルで伏せ込む。伏せ込みから1回目の採苗まで約60日。床温は28〜33℃、萌芽後は昼25〜30℃・夜15℃ 全般(鹿児島) 鹿児島3
2月 上旬 ポット苗の育苗開始(千葉) ポット苗の育苗を2月上旬から始める(図から読み取り) 早掘り・普通掘り(千葉) 千葉1 p.154
2〜3月 — 育苗(埼玉) 育苗は2〜3月(図から読み取り) マルチ栽培(埼玉) 埼玉1 p.70
3月 上旬 種芋の伏せ込み(千葉・埼玉) 千葉の種イモ育苗は3月上旬から、埼玉の種芋伏せ込みは3月上旬頃(図から読み取り) マルチ・早掘り 千葉1 p.154・埼玉1 p.70
3月 上旬〜中旬 育苗の始動(神奈川・ポリマルチ) 3月上旬〜中旬に始動(図から読み取り) ポリマルチ栽培(神奈川) 神奈川1 p.5
3月 中旬 育苗の始動(東京・神奈川) 東京の育苗は3月中旬、神奈川の普通栽培は3月中旬頃に始動(図から読み取り) 普通栽培 東京1 p.2・神奈川1 p.5
3月 中旬 育苗床づくり(山形) 1a分の苗に床面積1㎡。床土は無病地の新土と完熟堆肥を使い、1㎥当たりN・P2O5・K2O各300g 普通・早掘り(山形) 山形1
3月 下旬 種いもの伏せ込み(山形) 200g前後の種いもを温湯40℃で40分消毒する。間隔5cm・株間15cmで並べて覆土し、30℃で約7日で萌芽。日中25℃・夜間18℃を目標にする 普通・早掘り(山形) 山形1
3月 下旬 種芋の伏せ込み(三重) 種芋の伏込は3月下旬頃(図から読み取り) 露地普通(三重) 三重1 p.34
3月 — 種いもの伏せ込み(鹿児島) 伏せ込みから1回目の採苗まで約50日。伏せ込み間隔は高系14号・コガネセンガン・べにはるか等が縦20×横20cm、シロユタカは縦30×横30cm、ダイチノユメは縦25×横25cm 全般(鹿児島) 鹿児島3
3〜4月 — 育苗の巡回と苗の消毒 発病株を早く見つけて抜き取る。植付前に必ず苗を消毒する。ほ場は排水対策を行い、水をためない(基腐病対策) 全般(鹿児島) 鹿児島4
4月 上旬 基肥(愛知) 基肥のみで4月上旬に施す。追肥はしない(砂地・保肥力の低い土は窒素を追肥) 7〜9月どり(愛知) 愛知1 Ⅳ-85
4月 中旬 基肥(三重) 基肥は4月中旬と5月下旬の2回の印がある(図から読み取り)。基肥のみで追肥は0 露地普通(三重) 三重1 p.34
4月 中旬〜下旬 第1回採苗(山形) 伏せ込み後約40日で第1回の採苗、以後は7〜10日間隔。展開葉7〜8枚で、地際の葉2枚を残して採苗する 普通・早掘り(山形) 山形1
4月 下旬 基肥とマルチ(千葉・山梨・埼玉) 千葉の早掘りと山梨、埼玉は4月下旬に基肥を施す。千葉は基肥のみで追肥なし、山梨は追肥が原則なしで、生育が悪いときだけ窒素2kg程度 早掘り・マルチ・露地平坦地 千葉1 p.154・山梨1 p.150・埼玉1 p.70
4月 上旬〜6月上旬 植付(鹿児島・大隅地域の例) 4月上〜中旬は2,000本、4月下旬〜5月上旬は2,500本、5月中〜下旬は3,000本、6月上旬は3,800本/10a(畦幅90cm、株間は55・45・35・30cm)。水平植えで増収する。透明マルチは4月下旬まで、黒マルチは5月上旬以降の植付に使う 原料用・青果用(鹿児島) 鹿児島2
4月 下旬〜5月下旬 植付(宮崎・加工用) 施肥基準の表の列名は播種期だが、内容はかんしょの植付と読める。追肥は植付後30日前後に行う。追肥の時期が外れると、つる葉が繁茂して作業能率に影響する コガネセンガン(加工用) 宮崎1 p.10
4月 下旬〜5月上旬 定植(早掘り・マルチ) 愛知は4月下旬、千葉の早掘りは4月下旬〜5月上旬(図から読み取り)。三重は4月下旬と5月下旬〜6月上旬の2回の印がある 早掘り・マルチ 愛知1 Ⅳ-85・千葉1 p.154・三重1 p.34
5月 上旬 基肥(千葉・普通掘り) 基肥のみで5月上旬に施す。低度化成か有機配合を使い、追肥はしない 普通掘り(千葉) 千葉1 p.155
5月 上旬 ほ場準備と施肥(山形・宮城) 完熟堆肥を1〜2t/10a入れる。山形の施肥例は基肥のみで成分N 10〜15kg/10a(a当たりの値を10a換算)。うね幅は75cm、高さは20〜30cm — 山形1・宮城1
5月 中旬〜6月上旬 定植(普通掘り) 埼玉は5月中旬、栃木は5月、山梨と東京は5月中旬〜6月上旬、千葉の普通掘りは5月上旬〜6月上旬、群馬は6月上旬(図から読み取り) 普通栽培 埼玉1 p.70・栃木1 p.80・山梨1 p.150・東京1 p.2・千葉1 p.155・群馬1
5月 下旬〜6月上旬 定植(山形) 晩霜の心配がなく、気温18℃・地温15℃になってから植える。株間は30〜35cm。マルチは幅150cmの2条植え。普通栽培は水平挿し、早掘りは立てて植える 普通・早掘り(山形) 山形1
5月 下旬〜6月中旬 定植(宮城) 6月下旬にずれ込むとゴボウ根が出る。晴天の日中は避けて朝夕か曇天に植え、定植後に土寄せして鎮圧する —(宮城) 宮城1
4〜6月 — 追肥・中耕・培土(鹿児島) 無マルチ栽培は植付後20日前後に追肥を行い、中耕除草を兼ねて培土する。降雨の多い年は初期生育不良なら窒素2kg/10a程度 無マルチ(鹿児島) 鹿児島1・鹿児島2
5〜6月 — 追肥の目安 追肥は原則なし。三重は移植後30〜40日頃に生育が悪ければ窒素1kg、山梨は生育不良時に窒素2kg程度、愛知は砂地で窒素を追肥し、つるぼけが心配な肥沃土ではカリを追肥する 全般 三重1 p.34・山梨1 p.150・愛知1 Ⅳ-85
5〜6月 — 植付から初期の基腐病対策(鹿児島) 排水対策、異常株の早期の抜き取り、定期的な予防防除を行う 全般(鹿児島) 鹿児島4
6月 〜7月上旬 初期除草(宮城) 定植後40〜50日、つるが畝間を覆うまでの雑草が肥大に影響する。除草は2回を基本にする —(宮城) 宮城2
6〜7月 — 病害虫の確認 アブラムシ・イモコガ・ヨトウムシを早期に防除する。基腐病に注意する —(山形・宮城) 山形1・宮城1・宮城2
7〜8月 — 管理と採苗後の片付け(鹿児島) 採苗が終わったら育苗床の残さを速やかに片付ける。巡回して異常株を抜き取り、大雨・台風の前に排水を点検する 全般(鹿児島) 鹿児島4
7月 中旬〜9月中旬 収穫(愛知・7〜9月どり) 7〜9月どりの作型(図から読み取り)。目標収量は1,500kg/10a 7〜9月どり(愛知) 愛知1 Ⅳ-85
7月 下旬〜8月中旬 収穫(千葉・早掘り) 北総の火山灰土の早掘り栽培(図から読み取り)。目標収量は1,800kg/10a 早掘り(千葉) 千葉1 p.154
8月 下旬〜9月中旬 収穫(神奈川・ポリマルチ) ポリマルチ栽培は8月下旬〜9月中旬と9月下旬〜10月下旬の2作型(図から読み取り) ポリマルチ栽培(神奈川) 神奈川1 p.5
植付後100〜120日 — 収穫(鹿児島・青果用の早掘) 生育日数は100〜120日。目標収量は2,300kg/10a 青果用 早掘(鹿児島) 鹿児島1
植付後120〜150日 — 収穫(鹿児島・青果用の普通掘・貯蔵) 生育日数は120〜150日。目標収量は2,500kg/10a 青果用 普通掘・貯蔵(鹿児島) 鹿児島1
植付後150〜180日 — 収穫(鹿児島・加工用と原料用) 加工用は150〜180日、原料用(マルチ)は180日以上を確保する。目標収量は加工用3,000kg、原料用3,800kg/10a 加工用・原料用(鹿児島) 鹿児島1
9月 上旬〜10月上旬 収穫(山形・普通栽培) 降霜前の晴天日に、つる刈りの後、傷をつけないよう掘り上げる。目標収量は300kg/a(3,000kg/10a)。早掘りの収穫期は月の記載なし 普通(山形) 山形1
9月 上旬〜11月中旬 収穫(三重) 露地普通の収穫期(図から読み取り) 露地普通(三重) 三重1 p.34
9月 中旬〜10月上旬 試し掘りと収穫(宮城) 積算温度2,700〜3,000℃が目安。200〜500gのイモが多くなったら適期。降霜前の10月20日までに終える —(宮城) 宮城3
9月 中旬〜10月中旬 収穫(栃木) マルチ栽培・ベニアズマ(図から読み取り)。砂質土では生育が速やかで、早掘りに適する マルチ栽培(栃木) 栃木1 p.80
9月 下旬〜10月下旬 収穫(埼玉・山梨・千葉) 埼玉は9月下旬〜10月下旬、山梨は9月下旬〜10月上旬、千葉の普通掘りは9月下旬〜10月中旬(図から読み取り) 普通栽培 埼玉1 p.70・山梨1 p.150・千葉1 p.155
9〜10月 — 収穫残さの処理と苗床の準備(鹿児島) 基腐病菌は収穫残さで越冬するため、残さを処理する。育苗床は地温15℃以上の秋のうちに土壌消毒し、種いもは貯蔵前処理と温度管理を行う 全般(鹿児島) 鹿児島3・鹿児島4
10月 上旬〜下旬 収穫(群馬) 露地普通の収穫期(図から読み取り) 露地普通(群馬) 群馬1
10月 上旬〜11月上旬 収穫(神奈川・普通栽培) 普通栽培の収穫期(図から読み取り) 普通栽培(神奈川) 神奈川1 p.5
10月 上旬〜11月下旬 収穫(東京) 普通栽培の収穫期(図から読み取り)。図の枠は12月上旬まで伸びているが、読み違いの可能性がある 普通(東京) 東京1 p.2
10月 下旬〜 貯蔵(宮城) キュアリングの後、13〜16℃・湿度90〜95%で貯蔵する。9℃以下では低温害が出る —(宮城) 宮城3
11月 〜4月 貯蔵(千葉) 普通掘りの貯蔵期間は11月〜4月(図から読み取り) 普通掘り(千葉) 千葉1 p.155
11〜12月 — 種いもの準備(鹿児島) 病気のないほ場から採取し、水洗・選別、なり首と尾部の切除、消毒、定温貯蔵を行う 全般(鹿児島) 鹿児島4

都道府県別の比較

「—」はその県の資料に記載がない項目です。「図から読み取り」は栽培暦の図から読んだ値で、±1旬ほどずれることがあります。県の基準は品種や目標収量、土壌の前提が違うので、数字だけを単純に比べず、自分の地域に近い県の資料を確かめてください。

作型・品種

地域区分 都道府県 主な作型・品種 出典
東北 宮城 普通栽培(マルチ)/べにはるか等 宮城1・宮城2・宮城3
東北 山形 早掘り(マルチ)・普通栽培/ベニアズマ・高系14号・べにはるか・クイックスイート・あいこまち(早掘りは高系14号) 山形1
関東 茨城 かんしょ「べにはるか」(再生農地・黒ボク土の試験) 茨城1
関東 栃木 マルチ栽培・ベニアズマ 栃木1 p.80-81
関東 群馬 露地普通・ベニアズマ、農林5号、タマユタカ(干し用) 群馬1 野菜
関東 埼玉 マルチ栽培 埼玉1 p.70
関東 千葉 早掘り栽培(北総・火山灰土・ベニアズマ) 千葉1 p.144-154
関東 千葉 普通掘り栽培(北総・火山灰土・ベニアズマ、べにはるか、高系14号) 千葉1 p.144-155
関東 東京 普通(ベニアズマ、シルクスイート、べにはるか) 東京1 p.2
関東 神奈川 普通栽培(高系14号、ベニアズマ、金時、パープルスイートロード、べにはるか) 神奈川1 p.5
関東 神奈川 ポリマルチ栽培(同上) 神奈川1 p.5
関東 山梨 露地・平坦地(ベニアズマ、高系14号) 山梨1 p.150
東海 愛知 7〜9月どり(紅あずま、鳴門金時、紅はるか) 愛知1 Ⅳ-85
東海 三重 露地普通(紅はるか、ベニアズマなど) 三重1 p.34
九州・沖縄 熊本 早堀りマルチ・普通堀り(特別栽培の慣行レベル) 熊本1
九州・沖縄 宮崎 かんしょ(加工用・コガネセンガン) 宮崎1
九州・沖縄 鹿児島 原料用(コガネセンガン等・マルチ/無マルチ) 鹿児島1・鹿児島2・鹿児島3
九州・沖縄 鹿児島 青果用 早掘 鹿児島1
九州・沖縄 鹿児島 青果用 普通掘・貯蔵 鹿児島1
九州・沖縄 鹿児島 加工用 普通掘(高系14号) 鹿児島1

土壌pH・栽植密度・目標収量

地域区分 都道府県 土壌pH 栽植密度(株/10a・畝間×株間) 目標収量(kg/10a) 出典
東北 宮城 pH 5.0〜6.0 — — 宮城1・宮城2・宮城3
東北 山形 — うね幅75cm・株間30〜35cm(マルチは幅150cmの2条植え)/苗380〜440本/a=約3,800〜4,400本/10a 3,000(目標収量300kg/a) 山形1
関東 茨城 — — 2,500以上が見込める(試験の値) 茨城1
関東 栃木 5.5〜6.0 60cm×36cm 4,600株 2,500 栃木1 p.80-81
関東 群馬 — 畝間90cm×株間30〜35cm 2,000 群馬1 野菜
関東 埼玉 — 3,000本 2,500 埼玉1 p.70
関東 千葉 5.5〜6.0(立枯病対策) 2,500〜3,300本 1,800 千葉1 p.144-154
関東 千葉 5.5〜6.0(立枯病対策) 2,800〜3,700本 3,000 千葉1 p.144-155
関東 東京 — — 3,000(基準収量) 東京1 p.2
関東 神奈川 — 畝60cm×株間30cm 2,000〜2,500(沖積土2,000〜3,000) 神奈川1 p.5
関東 神奈川 — 畝70〜80cm×株間30〜35cm 800〜1,500 神奈川1 p.5
関東 山梨 — 3,000本 3,000 山梨1 p.150
東海 愛知 — 3,800〜4,000株 1,500 愛知1 Ⅳ-85
東海 三重 — 4,500本 2,000 三重1 p.34
九州・沖縄 宮崎 5.5〜6.0 — 4,000 宮崎1
九州・沖縄 鹿児島 5.5〜6.0(H2O。KCl 5.0〜5.5) 大隅地域の例:4月上中旬2,000本・4月下旬〜5月上旬2,500本・5月中下旬3,000本・6月上旬3,800本(畦幅90cm、株間55〜30cm) 3,800(原料用) 鹿児島1・鹿児島2・鹿児島3
九州・沖縄 鹿児島 5.5〜6.0 —(鹿児島1に記載なし) 2,300 鹿児島1
九州・沖縄 鹿児島 5.5〜6.0 — 2,500 鹿児島1
九州・沖縄 鹿児島 5.5〜6.0 — 3,000 鹿児島1

施肥量と施肥の時期

地域区分 都道府県 年間施肥量 N-P2O5-K2O(kg/10a) 施肥の時期と配分(基肥・追肥) 出典
東北 宮城 N:P2O5:K2O の比率 3(〜6):13:10(普及センター通信。kg/10aの成分量の記載なし) 完熟堆肥1〜2t/10a。窒素とカリのバランス重視(基肥中心、追肥の記載なし) 宮城1・宮城2・宮城3
東北 山形 N 10〜15・P2O5 9〜15・K2O 7〜15(成分量。施肥例の記載、全量基肥) 基肥のみ(施肥例は燐加苦土安1号12kg/a+消石灰6kg/a=120kg/10a+60kg/10a、追肥なし)。窒素過多はつるぼけ・繊維質、加里は十分に 山形1
関東 茨城 窒素3〜4(試験の値。可給態窒素6mg/100g未満の圃場) 窒素無施肥や作付前のプラウ反転が有効(可給態窒素6mg/100g以上の圃場) 茨城1
関東 栃木 4-10-12(N-P2O5-K2O) 基肥のみ(追肥なし)。堆肥1,000kg施用時は成分を差し引く。苦土石灰40kg 栃木1 p.80-81
関東 群馬 2-6-16 基肥のみ 群馬1 野菜
関東 埼玉 2-7-20 全量基肥(基肥のみ・追肥0)。基肥は4月下旬(図から読み取り) 埼玉1 p.70
関東 千葉 窒素3〜5-りん酸10-加里10 基肥のみ(4月下旬)。低度化成・有機配合 千葉1 p.144-154
関東 千葉 窒素3〜5-りん酸10-加里10 基肥のみ(5月上旬)。低度化成・有機配合 千葉1 p.144-155
関東 東京 3-10-15(黒ボク土)/3-8-15(褐色森林土・灰色低地土)。堆肥1,000kg 基肥のみ 東京1 p.2
関東 神奈川 2.5-6-7(火山灰土・壌土)/3-6-8(火山灰土・砂壌土)/3-6-7(沖積土・壌土) 基肥のみ 神奈川1 p.5
関東 神奈川 2-5-8(火山灰土・壌土) 基肥のみ 神奈川1 p.5
関東 山梨 5-20-20(苦土石灰100、微量要素3) 基肥のみ(4月下旬)。追肥は一般に不要、生育が悪いときだけ窒素2kg程度 山梨1 p.150
東海 愛知 3-4-14 基肥のみ(4月上旬) 愛知1 Ⅳ-85
東海 三重 5-10-15 基肥のみ(追肥0)。基肥は4月中旬と5月下旬の2回の印(図から読み取り) 三重1 p.34
九州・沖縄 熊本 N 5(化学肥料窒素・特別栽培の慣行レベル) — 熊本1
九州・沖縄 宮崎 広域沿海 非火山灰土:基肥4.0-10.0-15.0+追肥N3.0・K2O5.0(計7.0-10.0-20.0)、火山灰土:基肥3.0-15.0-20.0+追肥N3.0・K2O7.0(計6.0-15.0-27.0)/広域霧島:基肥4.5-15.0-20.0+追肥N3.0・K2O5.0(計7.5-15.0-25.0)/西北山間:基肥4.0-12.0-10.0+追肥N3.0・K2O5.0(計7.0-12.0-15.0)。堆肥1,000 基肥+追肥。マルチ栽培は窒素のみ全量の2割ほど減肥 宮崎1
九州・沖縄 鹿児島 8-12-20〜24(堆肥1,000kg) マルチ栽培は全量基肥。無マルチは基肥+植付後20日前後に追肥(降雨多い年は初期生育不良ならN2kg/10a程度)。大隅の例:マルチN8・無マルチ基肥4.8+追肥1.4 鹿児島1・鹿児島2・鹿児島3
九州・沖縄 鹿児島 2〜3 – 5 – 6〜8(堆肥500kg) 原則全量基肥 鹿児島1
九州・沖縄 鹿児島 3〜4 – 6 – 8〜10(堆肥500kg) 原則全量基肥 鹿児島1
九州・沖縄 鹿児島 5 – 8 – 15(堆肥500kg) 原則全量基肥 鹿児島1

育苗・定植・管理の時期

地域区分 都道府県 播種・育苗の時期 定植の時期 追肥・中耕・土寄せの時期 出典
東北 宮城 —(育苗の記載なし。苗は採苗後2〜3日取り置きしてから定植) 5月下旬〜6月中旬(6月下旬は高温でゴボウ根が出る) 植付後40〜50日のつるが畝間を覆うまでが初期雑草管理の要。2回目の除草時にイモコガ発生を確認 宮城1・宮城2・宮城3
東北 山形 伏せ込み3月下旬(3月中旬に育苗床)。伏せ込み後40日で第1回採苗、以後7〜10日間隔。展開葉7〜8枚で採苗(地際の葉2枚残し) 5月下旬〜6月上旬(晩霜の恐れなし・気温18℃・地温15℃)。普通栽培は水平挿し、早掘りは立てて植える —(資料に記載なし) 山形1
関東 栃木 — 5月(図から読み取り) — 栃木1 p.80-81
関東 群馬 — 6月上旬(図から読み取り) — 群馬1 野菜
関東 埼玉 種芋伏せ込み3月上旬頃・育苗2〜3月(図から読み取り) 5月中旬(図から読み取り) — 埼玉1 p.70
関東 千葉 ポット苗育苗は2月上旬、種イモ育苗は3月上旬から(図から読み取り) 4月下旬〜5月上旬(基肥・マルチ後)(図から読み取り) 追肥なし 千葉1 p.144-154
関東 千葉 ポット苗育苗は2月上旬、種イモ育苗は3月上旬から(図から読み取り) 5月上旬〜6月上旬(図から読み取り) 追肥なし 千葉1 p.144-155
関東 東京 3月中旬(図から読み取り) 5月中旬〜6月上旬(図から読み取り) — 東京1 p.2
関東 神奈川 3月中旬頃に始動(図の○。図から読み取り) — — 神奈川1 p.5
関東 神奈川 3月上旬〜中旬に始動(図から読み取り) — — 神奈川1 p.5
関東 山梨 — 5月中旬〜6月上旬(図から読み取り) 追肥は原則なし 山梨1 p.150
東海 愛知 — 4月下旬(図から読み取り) 追肥なし(砂地・保肥力の低い土は窒素を追肥) 愛知1 Ⅳ-85
東海 三重 種芋伏込は3月下旬頃(図から読み取り) 4月下旬と5月下旬〜6月上旬の2回の印(図から読み取り) 移植後30〜40日頃に生育が悪ければ窒素1kgを追肥 三重1 p.34
九州・沖縄 宮崎 —(施肥基準では植付期のみ) 4月下旬〜5月下旬(宮崎1は「播種期」の欄) 追肥は植付後30日前後 宮崎1
九州・沖縄 鹿児島 苗床:植付の50〜60日前に伏せ込み(1〜2月伏せ込みは採苗まで約60日・3月は約50日) 4月上旬〜6月上旬(大隅地域の例) 無マルチは植付後20日前後に追肥・中耕・培土 鹿児島1・鹿児島2・鹿児島3
九州・沖縄 鹿児島 同上(苗床は鹿児島3) — — 鹿児島1
九州・沖縄 鹿児島 同上 — — 鹿児島1
九州・沖縄 鹿児島 同上 — — 鹿児島1

収穫期

地域区分 都道府県 収穫期 出典
東北 宮城 積算温度2,700〜3,000℃(北海道等は2,400℃目安)。5/25定植は9/29〜10/3頃に3,000℃。降霜前(10/20目安)に終了。5か月超で老化イモ。試し掘りで200〜500gが多ければ適期 宮城1・宮城2・宮城3
東北 山形 普通栽培は9月上旬〜10月上旬の降霜前の晴天日。つる刈り後に掘り上げ。早掘りは月の記載なし 山形1
関東 栃木 9月中旬〜10月中旬(図から読み取り) 栃木1 p.80-81
関東 群馬 10月上旬〜下旬(図から読み取り) 群馬1 野菜
関東 埼玉 9月下旬〜10月下旬(図から読み取り) 埼玉1 p.70
関東 千葉 7月下旬〜8月中旬(図から読み取り) 千葉1 p.144-154
関東 千葉 9月下旬〜10月中旬。貯蔵は11月〜4月(図から読み取り) 千葉1 p.144-155
関東 東京 10月上旬〜11月下旬(図から読み取り・枠は12月上旬まで) 東京1 p.2
関東 神奈川 10月上旬〜11月上旬(図から読み取り) 神奈川1 p.5
関東 神奈川 8月下旬〜9月中旬/9月下旬〜10月下旬(2作型。図から読み取り) 神奈川1 p.5
関東 山梨 9月下旬〜10月上旬(図から読み取り) 山梨1 p.150
東海 愛知 7月中旬〜9月中旬(図から読み取り) 愛知1 Ⅳ-85
東海 三重 9月上旬〜11月中旬(図から読み取り) 三重1 p.34
九州・沖縄 熊本 主な栽培期間 2〜11月 熊本1
九州・沖縄 鹿児島 生育日数180日以上を確保(原料用) 鹿児島1・鹿児島2・鹿児島3
九州・沖縄 鹿児島 生育日数100〜120日 鹿児島1
九州・沖縄 鹿児島 生育日数120〜150日 鹿児島1
九州・沖縄 鹿児島 生育日数150〜180日 鹿児島1

各県の資料にある注意点

  • 宮城:連作・堆肥未施用でゴボウ根・つるぼけ/未熟堆肥はコガネムシ誘引/基腐病は感染苗に注意/収穫後は13〜16℃・湿度90〜95%で貯蔵、9℃以下で低温害
  • 山形:窒素過多でつるぼけ・食味低下/加里を十分に/種いも温湯40℃40分浸漬/苗は節間の詰まったやや太め/アブラムシ・イモコガ・ヨトウムシを早期防除
  • 茨城:可給態窒素が高い圃場はつるぼけしやすい。茎葉/塊根比2.09以下で収量2,500kg以上。野菜跡は硝酸態窒素が多く減肥が要る場合あり。品種「べにはるか」・水田や排水不良地を除く黒ボク土のデータ
  • 栃木:砂質土では生育が速やかで早掘りに適する
  • 埼玉:野菜後のような肥沃地では良質なものができず、輪作する。窒素過多に注意。連作地はつる割病・立枯病が増えるので土壌消毒
  • 千葉:野菜跡など残存窒素の多い圃場は窒素0〜1kg。堆肥は窒素分の少ない完熟のもの。窒素が多いと茎葉が過繁茂で減収
  • 千葉:火山灰土のりん酸は10〜12kg、加里は約10kg。連作圃場は完熟堆肥500kg前後を植付け1か月前までに。落花生・さといもとの輪作が有効。紅赤など耐肥性の弱い品種は野菜跡を避ける
  • 東京:窒素分の多い家畜ふん堆肥を避け、わら・落葉等の植物質の堆肥を使う
  • 山梨:外観品質のため作土はできる限り深く確保する
  • 愛知:カリの多い化成を選ぶ。肥沃土でつるぼけの危険がある場合は追肥でカリ。砂地は窒素追肥
  • 三重:移植後30〜40日頃に生育が悪い場合のみ追肥
  • 熊本:特別栽培表示の慣行レベル。施肥基準ではない
  • 宮崎:追肥の時期が外れるとつる葉が繁茂し作業能率に影響
  • 鹿児島:リン酸はNの1.5倍・カリは2.5〜3.0倍。野菜後作や肥沃地・土壌消毒後は窒素を減らす。つるぼけ注意。透明マルチは4月下旬まで・黒マルチは5月上旬以降の植付に
  • 鹿児島:つるぼけに注意。品種で施肥量が異なる
  • 鹿児島:同上
  • 鹿児島:野菜後作・肥沃地・土壌消毒後は窒素を減らす

県ごとの違いを読み解く

施肥量の幅

年間の窒素量(kg/10a)は、群馬と埼玉が2、神奈川が2〜3(ポリマルチは2)、愛知と東京が3、栃木が4、千葉が3〜5、山梨と三重が5です。山形は成分量でN 10〜15、鹿児島の原料用は8、宮崎の加工用は基肥と追肥の合計で6〜7.5と、山形・鹿児島・宮崎では多めです。山形の値はa当たりの値を10a換算したものです。

カリ(K2O)は、千葉10、栃木12、愛知14、東京と三重15、群馬16、埼玉と山梨20です。山形は7〜15、神奈川は7〜8、鹿児島の原料用は20〜24、宮崎の加工用は合計15〜27です。愛知の資料は、肥沃土でつるぼけの危険があるときに追肥でカリを施すとしています。リン酸は愛知の4から千葉・栃木・三重の10までで、山梨だけ20です。

施肥の時期

基肥のみで追肥をしない県が大半です。基肥の時期は、愛知が4月上旬、千葉の早掘りと山梨・埼玉が4月下旬、千葉の普通掘りが5月上旬、三重が4月中旬と5月下旬の2回の印です。追肥を載せる県もあります。山梨は生育が悪いときだけ窒素2kg程度、三重は移植後30〜40日頃に生育が悪ければ窒素1kgとしています。宮崎は基肥に加えて植付後30日前後の追肥を基準にしています。鹿児島はマルチ栽培を全量基肥とし、無マルチ栽培は植付後20日前後に追肥して中耕・培土を行います。

作型と植付・収穫の時期

千葉は早掘りの植付を4月下旬〜5月上旬、収穫を7月下旬〜8月中旬としています。普通掘りでは植付が5月上旬〜6月上旬、収穫が9月下旬〜10月中旬です。愛知は7〜9月どりで、定植を4月下旬、収穫を7月中旬〜9月中旬としています。神奈川のポリマルチ栽培は、収穫が8月下旬〜9月中旬と9月下旬〜10月下旬の2作型です。いずれも図から読み取った値です。

東北では、山形の定植が5月下旬〜6月上旬、収穫が9月上旬〜10月上旬です。宮城は定植が5月下旬〜6月中旬で、積算温度2,700〜3,000℃を目安に、降霜前の10月20日までに収穫を終えます。栃木は収穫が9月中旬〜10月中旬、群馬は10月上旬〜下旬、東京は10月上旬〜11月下旬です。東京の図の枠は12月上旬まで伸びていますが、読み違いの可能性があります。

主産地の特徴

鹿児島の資料は、生育日数で作型を分けています。青果用の早掘りが100〜120日、普通掘り・貯蔵が120〜150日、加工用が150〜180日、原料用のマルチ栽培が180日以上です。目標収量は青果用の早掘り2,300kg、普通掘り2,500kg、加工用3,000kg、原料用3,800kgと、日数が長いほど高くなります。植付時期の4月上旬〜6月上旬は大隅地域の例で、県全体の基準ではありません。鹿児島の資料には基腐病の時期別の対策もあり、育苗期の苗の消毒、植付後の排水対策と異常株の抜き取り、収穫後の残さ処理が挙げられています。

宮崎はコガネセンガンの加工用を取り上げ、目標収量を4,000kgとしています。施肥基準の表の列名は「播種期」ですが、内容は植付の4月下旬〜5月下旬と読めます。千葉は北総の火山灰土を対象に、早掘りと普通掘りを分けて目標収量を1,800kgと3,000kgとしています。

資料が見つからなかった都道府県

北海道・青森・岩手・秋田・福島・新潟・富山・石川・福井・長野・岐阜・静岡・滋賀・京都・大阪・兵庫・奈良・和歌山・鳥取・島根・岡山・広島・山口・徳島・香川・愛媛・高知・福岡・佐賀・長崎・大分・沖縄の32道府県は、さつまいもの施肥基準や栽培暦を確認できませんでした(2026年11月時点)。北海道は伊達市の取り組みを伝える記事があるだけで、数値は載っていません。静岡・和歌山・奈良は資料のリンクが開けず、京都・兵庫は画像だけのPDFで読み取れていないため、探しきれていない可能性があります。長野・岐阜・滋賀は施肥基準にさつまいもの項目がありませんでした。大阪は特別栽培の慣行レベルの一覧だけで、施肥基準ではありません。熊本は特別栽培の慣行レベルのみで、表では施肥量の比較に使っていません。

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出典一覧

表の「根拠」「出典」の略称と資料の対応です。

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