人工受粉システムにより、昆虫の減少とミツバチによる受粉の制約の課題を解決するEdete社について解説

事業概要 Edete Precision Technologies for Agriculture社(以下Edete社)は、果樹園における昆虫ベースの受粉プロセスへの依存を減らし、効率的な自動受粉システムを開発・製造するイスラエルの農業ベンチャー企業です。2016年に設立され、社員数は1〜10人と推定されています。 世界の作物の約75%は動物による受粉に依存しているのにもかかわらず、花粉交配社であ […]

微生物で作物を元気に。Concentric Ag のバイオスティミュラントに期待が集まる

肥料や農薬とは異なる、新たな資材カテゴリー「バイオスティミュラント」。作物の生理活動を活性化して病害虫や環境ストレスへの耐性を高め、結果的に肥料や農薬のコストも減らせるのではと期待されています。その中でも、微生物を利用した独自技術で業界を牽引する企業 Concentric Ag をご紹介します。 Concentric Ag 基本情報 住所:PO Box 370370, Denver, Colora […]

摘み取るイチゴをAIで判別し傷つけずに収穫できる、AGROBOT社のロボットEシリーズについて解説

事業概要 AGROBOT社は2009年にスペインを拠点に設立された、イチゴを収穫する農業用ロボットを開発・販売する企業です。社員数は2〜10人と推定されています。 AGROBOT社はイチゴを大量かつ傷つけることなく収穫できるロボットを開発することで、労働力不足の問題や、摘み取りの難しさといったイチゴ業界のニーズに対応しています。 AGROBOT社では、イチゴを大量に収穫するロボットであるEシリーズ […]

双眼カメラを使った小ギク自動収穫ロボットの研究開発

今回は、小ギクの収穫省力化における新技術を紹介します。日本では仏花として利用される小キクですが、中国や東南アジアでは、お茶の原料としても、利用されています。中国の研究チームは、茶原料としての小ギク自動収穫ロボットの研究開発を行っており、この最新情報をお伝えします。  小ギク収穫の現状 小ギクの栽培では、開花した順に、適宜採花を行いますが、これには大きな労力を要します。品目別経営統計(キク […]

機械学習による画像認識で雑草と作物を識別する、FarmWise社の自動除草ロボットについて解説

事業概要 FarmWise社は、自動除草ロボットを開発・販売するアメリカの農業ベンチャー企業です。2016年に、アメリカのカリフォルニア州を拠点に設立されました。社員数は50〜100人と推定されています。MIT、スタンフォード大学、コロンビア大学の農業や人工知能の専門家25人のチームによってサポートされています。 FarmWise社は、機械学習によって植物を分析した上で雑草を摘み取る自動除草ロボッ […]

岩手県の除雪機メーカー和同産業株式会社が農家の声をもとに開発した自動走行草刈りロボット「KRONOS」について解説

事業概要 和同産業株式会社は、岩手県に本社を持つ1941年設立の除雪・農業機械メーカーです。除雪機械、草刈り機、農業機械の開発、設計、製造および販売を行っており、従業員数は256名です。 和同産業株式会社では、自動走行無人草刈りロボットであるKRONOSを開発・販売しています。 日本の少子高齢化が進む中、農業において草刈り作業が大きな負担となっているという課題に対し、KRONOSによって草刈りの労 […]

地上移動型車両と移動式観測塔による植物生育管理

今回は、Vinobotと呼ばれる地上移動型車両と、Vinoculerと呼ばれる移動式観測塔を用い、植物の生育を管理するシステムを紹介します。大規模農場を中心に、植物の生育管理の省力化への貢献が期待される技術です。 ストレスと収量の不安定性 植物は、多様な生物学的ストレス(病気・害虫等)や、非生物学的ストレス(干ばつ、高温、低温、肥料成分の欠乏等)の影響を受け、生育不良を引き起こす可能性があります。 […]

可動式カメラによる、自動収穫のためのカラーピーマンの認識

今回は、カラーピーマンの自動収穫ロボット開発に関連して、果実検知率向上に関する報告を紹介します。以前、この農業先端マガジンにおいて、カラーピーマンの自動収穫ロボットに関する論文も紹介しましたが、こちらでは、栽培品種や仕立て方、場合によっては果実を閉塞する葉(認識に障害となる葉)を事前に除去することで、果実検知率向上をはかっていました(前回記事:カラーピーマンの自動収穫ロボット)。 一方、今回の技術 […]

2つのエンドエフェクターを持つ、ナス自動収穫ロボットの研究

今回紹介するナスの自動収穫ロボットは、エンドエフェクターを2つ備えていることが特徴です。一般に、自動収穫ロボットでは、葉などの障害物により、収穫対象物を正しく認識できず、収穫に失敗してしまうことが、1つの大きな課題となっています。今回のロボットは、このような障害物の影響を最小限にできる可能性を秘めています。 ナス収穫の現状 果菜類の栽培において、収穫・調整に要する時間は長く、これはナスでも同様です […]

農業のPDCAサイクル構築に最適な、Prospera のセンサー技術。栽培と経営の最適化につながります

圃場や温室の環境データを測定するため、様々なセンサーが開発されています。しかし、せっかく集めたデータを栽培や経営に活かせていなければ、優秀なセンサーも余計な固定費になってしまうでしょう。そこで紹介したいのが Prospera の技術。センサーで情報を集めるだけでなく、各種条件と収量の相関関係を解析し、栽培条件の最適化まで行ってくれます。農業のPDCAサイクル構築に大いに役立つのではないでしょうか。 […]