農業のPDCAサイクル構築に最適な、Prospera のセンサー技術。栽培と経営の最適化につながります

圃場や温室の環境データを測定するため、様々なセンサーが開発されています。しかし、せっかく集めたデータを栽培や経営に活かせていなければ、優秀なセンサーも余計な固定費になってしまうでしょう。そこで紹介したいのが Prospera の技術。センサーで情報を集めるだけでなく、各種条件と収量の相関関係を解析し、栽培条件の最適化まで行ってくれます。農業のPDCAサイクル構築に大いに役立つのではないでしょうか。

Prospera 基本情報

住所:Menahem Begin 121, Tel Aviv, Israel

CEO:Daniel Koppel

設立年:2014年

従業員数:51〜200人

データを集めて予測し、次へつなげる

Prospera のコア技術は情報解析です。得られたデータはただの数字の羅列ではなく、作物の収量との関係性を示して最適な条件を教えてくれる、生きた情報となります。

センサーで情報収集

Prospera のセンサーは、圃場に支柱を立てて設置したり、ハウスの骨組みに取り付けたりすることができます。ソーラーパネルで電力を賄いながら、作物の生育状況、開花結実、温度、湿度、光の照射量などを継続的に観測します。

病害虫や生育異常の早期発見

作物の生育状況が悪い箇所がある場合、病害虫や土壌養分の不均一が疑われます。そのような場合、センサーが警報を発して栽培者が速やかに対応できるようにしてくれます。

栽培条件の最適化

温度や湿度などの環境データと、作物の生育状況との相関関係を解析します。収量に影響する条件を抽出し、最適な条件の予測、および最適条件で栽培した場合の収量をAIが予測します。最適化された条件を温室の温度・湿度設定や灌漑設備の稼働に反映させましょう。

3つの導入メリット

Prospera の導入メリットをまとめます。

1. 労務管理や人事評価の合理化

圃場の水や肥料を人が管理している場合、その仕事の成果を Prospera の観測データで定量的・定性的に評価できます。観測結果と収量への貢献度を人事評価に反映すれば、評価基準が明確かつ合理的になります。どのような作業に力を入れるべきかも分かるので、作業員のモチベーション向上につながるでしょう。

2. 収量・品質の上がる栽培計画が作れる

AIが最適化してくれた栽培条件をもとに、精密で効果的な栽培計画が立てられます。計画通りに栽培できたかどうかもセンサーで観測すれば、次の改善ポイントが見つかって栽培計画に活かせるでしょう。

3. 財務や投資の意思決定に役立つ

生産量を予測することで販売計画の策定や資材購入を合理化できます。新たに設備投資を検討している場合も、新設備を導入した場合・しなかった場合の収量や品質を予測・比較すれば、意思決定に役立つでしょう。

補足:最近の動向

大手化学品メーカーとの提携

2020年、Prospera は化学肥料や農薬の世界的大手・バイエルとの戦略的提携を実現しました。灌漑や施肥などの栽培条件を最適化できる Prospera の技術を活かし、農業の省資源・省コスト化を実現するサービスを開発するのが狙いです。使用する農薬・肥料の種類や量を最適化して、農家に提案するようなサービスが可能になるかもしれません。

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