日本の新規就農者数|10年で30%減、49歳以下は1.6万人の構造

日本の新規就農者数|10年で30%減、49歳以下は1.6万人の構造

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出典: smartagri.jp「日本の新規就農者数」
https://smartagri.jp/stats/jp-new-farmers-trend/

この記事の結論(コピペ用1行)
新規就農者は 2015年の6.5万人から2023年の4.3万人へと8年で33%減少。49歳以下の若手は年間1.6万人程度で、基幹的農業従事者の年間減少(約6.5万人)に遠く及ばない。
一次ソース: 農林水産省「新規就農者調査」


キー数値(2023年最新)

指標 数値 前年比
新規就農者数(全体) 43,460人 −5.2%
┗ 49歳以下(若手) 約16,100人(37%) −4.6%
┗ 50歳以上 約27,360人(63%) −5.5%
新規自営農業就農者 約29,260人 −6.8%
新規雇用就農者 約10,200人 −3.5%
新規参入者 約4,000人 +3.4%

出典: 農林水産省「令和5年新規就農者調査」


年次推移(2014–2023年)

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新規就農者数は2015年をピーク(65,030人)に減少トレンド。2023年は43,460人と8年で33%減。(CC BY 4.0)

年次 新規就農者(人) 49歳以下(人) 49歳以下比率
2014年 57,650 21,860 37.9%
2015年(ピーク) 65,030 23,030 35.4%
2016年 60,150 22,050 36.7%
2017年 55,670 20,760 37.3%
2018年 55,810 19,290 34.6%
2019年 55,870 18,540 33.2%
2020年 53,740 18,380 34.2%
2021年 52,290 18,420 35.2%
2022年 45,840 16,870 36.8%
2023年 43,460 約16,100 37.0%

要点
– 2015年ピークから −33%、しかも減少は加速傾向
– 49歳以下の若手は 年間1.6万人台 で下げ止まり感
– 50歳以上は 2014年→2023年で約-25%、シニア就農は先に減速


就農類型別の内訳

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就農類型の構成比は変化。新規自営農業就農者が減る一方、新規参入者の絶対数は横ばい。(CC BY 4.0)

年次 新規自営農業 新規雇用就農 新規参入
2014年 46,340 7,650 3,660
2019年 42,750 9,870 3,250
2022年 31,400 10,570 3,870
2023年(推定) 29,260 10,200 4,000

類型の定義
新規自営農業就農者: 家業の農業を継承する世帯員
新規雇用就農者: 農業法人等に雇用就業する人
新規参入者: 農地を新たに取得して経営を開始する人(”非農家出身の就農者”)

見どころ
新規自営農業は10年で−37% — 家族農業の継承断絶が顕著
新規雇用就農は+33% — 農業法人への就業は増加傾向
新規参入は横ばい — 年間3,000〜4,000人で安定、農業法人化の主役候補


49歳以下(若手)就農者の推移

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49歳以下の若手新規就農者は年間1.6〜1.9万人の範囲で推移。基幹的農業従事者の若手が12.6%しかいない(001_日本の農業従事者数)現状を補うには不足。(CC BY 4.0)

年次 49歳以下(人) ピーク比
2015年(ピーク) 23,030
2019年 18,540 −19.5%
2023年 約16,100 −30.1%

深刻な構造
– 若手就農者は毎年約1.6万人
– 一方で 基幹的農業従事者は年間約6.5万人ペースで減少(001_日本の農業従事者数)
差し引きの”純減”は年間約5万人 — 担い手交代は全く追いついていない


新規参入者の部門別(2023年)

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新規参入者の半数以上が野菜・果樹の施設・露地園芸へ。米作りからの新規参入は少数。(CC BY 4.0)

部門 構成比
露地野菜 27%
施設野菜 19%
果樹 15%
稲作 12%
畜産 9%
花き 6%
工芸作物(茶等) 5%
その他 7%

読み解き
野菜(露地+施設=46%)が新規参入の半分近く — 投資負担が比較的小さく、早期収益化が可能
– 稲作の新規参入は12%と少数 — 規模拡大と初期投資が障壁
– 施設野菜・果樹は smartagri.jp が扱う スマート農業・植物工場 と親和性が高い層

出典: 農林水産省「新規就農者調査」部門別新規参入者数


年齢階層別の内訳(2023年)

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新規就農者の年齢階層。60歳以上が43%を占め、”セカンドキャリアとしての就農”が多い構造。30代以下は18%のみ。(CC BY 4.0)

年齢階層 構成比
29歳以下 7%
30〜39歳 11%
40〜49歳 19%
50〜59歳 20%
60〜64歳 13%
65歳以上 30%

65歳以上の新規就農者が3割 — これは「定年退職後の帰農」や「Uターン」層。一方、29歳以下はわずか7% で、若年層の就農インフラ整備が急務。


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そのままスライドに貼れるテキスト

バージョンA(3行)

新規就農者は10年で33%減(65,030→43,460人)
49歳以下は年1.6万人、基幹的従事者の減少に追いつかず
新規参入の46%は野菜、稲作は12%にとどまる

バージョンB(5行)

日本の新規就農者数は2015年の65,030人をピークに減少を続け、
2023年は43,460人と8年で33%減少した(農林水産省「新規就農者調査」)。
49歳以下の若手は年間約1.6万人で、基幹的農業従事者の年間減少量(約6.5万人)に追いつかない。
類型別では新規自営農業が急減(-37%)、新規雇用就農は増加(+33%)、新規参入は横ばい。
新規参入者の半数近くは野菜(露地・施設)、稲作からの参入は12%と限定的。

バージョンC(1文)

日本の新規就農者数は2015年の6.5万人から2023年の4.3万人へと8年で33%減少し、
49歳以下の若手就農者は年間1.6万人にとどまる(農林水産省「新規就農者調査」)。

関連指標・内部リンク

  • 001_日本の農業従事者数 — 若手12.6%の構造との関連
  • 002_農業経営体と法人化 — 新規雇用就農増加の受け皿
  • 004_耕作放棄地と耕地面積の減少 — 就農者増がなければ荒廃は止まらない
  • 007_農業所得と農家経営の実態(予定)— 就農後の収益見通し

出典

一次ソース

  • 農林水産省「新規就農者調査」 https://www.maff.go.jp/j/tokei/kouhyou/sinki/
  • e-Stat 新規就農者調査データ https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?toukei=00500236

補足

  • 全国新規就農相談センター「新規就農者の就農実態に関する調査結果 令和6年度」
    https://www.be-farmer.jp/uploads/statistics/r6_zittai.pdf

ライセンスと引用方法

推奨クレジット表記

出典: smartagri.jp「日本の新規就農者数」
https://smartagri.jp/stats/jp-new-farmers-trend/
(原データ: 農林水産省「新規就農者調査」
https://www.maff.go.jp/j/tokei/kouhyou/sinki/)

更新履歴

  • 2026-04-22 v1: 初版。農林水産省「令和5年新規就農者調査」からデータ抽出。5チャート(年次推移/類型別/若手推移/部門別/年齢階層別)を配布開始
📎 CC BY 4.0 商用利用可能:本ページの表・数値・グラフは、出典を明記していただければ記事・スライド・論文・IR資料に自由にお使いいただけます。