日本のスマート農業の普及状況|データ活用経営体40%・団体経営体63%、農業用ドローン約4万台の広がり

日本のスマート農業の普及状況|データ活用経営体40%・団体経営体63%、農業用ドローン約4万台の広がり

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出典: smartagri.jp「日本のスマート農業の普及状況」
https://smartagri.jp/stats/jp-smart-agriculture-market/

この記事の結論(コピペ用1行)
2025年農林業センサスで データを活用する農業経営体は40.0%(33.1万経営体)、団体経営体では63.0% に到達。農業用ドローンは 2019年の約4,000台から2024年の約4万台へ5年で約10倍、スマート農業実証プロジェクトは 217地区(2019〜2023年度累計) に達し、普及期入りが鮮明。
一次ソース: 農林水産省「2025年農林業センサス」 / 農林水産省「スマート農業をめぐる情勢」

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キー数値(2025年・最新)

指標 数値 出典
データを活用する農業経営体(全体) 40.0% 2025年農林業センサス
個人経営体でのデータ活用率 38.8% 2025年農林業センサス
団体経営体でのデータ活用率 63.0% 2025年農林業センサス
気象・市況等のデータを利用 36.1% 2025年農林業センサス
農作業履歴等をパソコン等で記録 12.0% 2025年農林業センサス
センサーで生育状況等を計測・分析 2.9% 2025年農林業センサス
農業用ドローン登録機数(推計) 約4万台 農水省・国交省DIPS
スマート農業実証プロジェクト実施地区数 217地区(累計) 農水省(2019〜2023年度)
無人航空機の登録機数(全用途) 約43.6万台 国交省DIPS(2024年度末)

出典: 農林水産省「2025年農林業センサス」、農林水産省「スマート農業をめぐる情勢について」、国土交通省 DIPS(無人航空機登録情報)


データを活用する農業経営体の普及(2025年センサス)

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2025年農林業センサスで、データを活用する農業経営体は40.0%(33.1万経営体)に到達。団体経営体では63.0%と過半。(CC BY 4.0)

区分 データ活用率 経営体数(概算)
農業経営体 全体 40.0% 33.1万
個人経営体 38.8% 30.6万
団体経営体 63.0% 2.5万

活用形態別(複数回答、全体)

活用形態 割合
気象・市況等のデータを見て農業 36.1%
農作業履歴等のデータをパソコン等で記録 12.0%
機器・センサーを用いて生育状況等のデータを計測・分析 2.9%
データ分析を活用したサービスやサポートを利用 4.1%

読み解き
気象データ活用は過半が実施 — 入口のハードルが低い
センサー・機器活用はまだ3%弱 — 普及の次の伸び代
団体経営体の先行優位 — 個人との差が20ポイント以上

出典: 農林水産省「2025年農林業センサス」統計表 Ⅰ2(10)。関連: 002_農業経営体と法人化


農業用ドローンの普及

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農業用ドローンは2019年の約4,000台から2024年に約4万台へ、5年で約10倍。防除、リモセン、肥料散布に多用。(CC BY 4.0)

農業用ドローン推計機数 主な用途
2019年 約4,000台 主に水稲防除
2020年 約8,000台 水稲+野菜・果樹防除
2021年 約14,000台 肥料散布が追加
2022年 約22,000台 リモセン+可変散布
2023年 約32,000台 搭載重量20kg級が普及
2024年 約40,000台 40kg級も登場、請負事業者増

出典: 農林水産省「農業分野におけるドローンの活用状況」、国土交通省 DIPS(無人航空機登録情報)を参照した smartagri.jp 推計

ビジネスモデルの変化
自家機所有 から 請負サービス(受託散布) へシフト
– 1ha当たりの散布コストが地上散布の1/3〜1/5に
– 夜間散布・早朝散布で熱ストレスを回避
– 農水省「農業用ドローンの普及拡大に向けた官民協議会」で安全運航ガイドラインを策定


スマート農業実証プロジェクトの広がり

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農林水産省「スマート農業実証プロジェクト」は2019〜2023年度に全国217地区で実施。水田作・畑作・果樹・施設園芸・畜産まで幅広くカバー。(CC BY 4.0)

年度 実証地区数(新規+継続) 主な技術・用途
2019年度 69地区(新規) ロボトラ・自動操舵・環境制御
2020年度 55地区(新規) 中山間地域向け実証
2021年度 11地区(新規) 次世代型(5G・AI)
2022年度 44地区(新規) 令和4年度追加
2023年度 38地区(新規) 令和5年度追加
2019〜2023累計 217地区 全国全地域、全品目をカバー

出典: 農林水産省「スマート農業実証プロジェクト」 https://www.affrc.maff.go.jp/docs/smart_agri_pro/smart_agri_pro.htm

読み解き
– 水田作・畑作・露地野菜・施設園芸・果樹・畜産まで全品目で実施
– 初期の「先端技術の導入効果検証」から「経営改善への定着」へフェーズ移行
– 実証で得られた導入コスト・効果データが 営農判断の公的リファレンス


主要な技術分野(農水省区分)

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農水省がスマート農業として位置付ける6分野。可変施肥・ロボット化・環境制御・リモセン・営農管理・AI画像解析が並走。(CC BY 4.0)

技術分野 代表的ツール 関連制度・補助
ロボット農機 ロボットトラクター・自動操舵田植え機 農水省 安全性検査
ドローン・リモセン 農業用ドローン・衛星画像 DIPS登録・官民協議会
施設環境制御 複合環境制御装置・養液自動制御 施設園芸拠点整備事業
可変施肥・可変播種 GPSガイダンス・センシング連動 みどり戦略・肥料高騰対策
営農管理システム クラウド型営農記録・GAP対応 GAP認証・みどり認定
AI画像解析 病害虫判定・収穫適期判定 農研機構の成果活用

出典: 農林水産省「スマート農業をめぐる情勢について」(2025年)、農研機構 成果情報

読み解き
可変施肥 は化学肥料高騰(010_化学肥料の輸入量と価格)で経済合理性が急上昇
担い手不足(001_日本の農業従事者数)で省力化技術が必須
気候変動対応(008_気候変動の農業への影響)でリモセン・環境制御の需要拡大


主要プレイヤー(公開情報ベース)

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日本市場の主要プレイヤー マトリクス。クボタ・ヤンマー・井関の3大農機メーカーが全カテゴリをカバー。AgTech スタートアップも急成長中。(CC BY 4.0)

日本の主要プレイヤー(公式発表・農水省実証プロジェクトへの参加実績をもとに整理)

企業 主な強み カテゴリ
クボタ ロボトラ、スマート田植え機、営農管理 総合
ヤンマー ロボトラ、スマート田植え機 総合
井関農機 スマート田植え機、自動操舵 総合
三菱マヒンドラ農機 田植え機、GPS 総合
DJI-JAPAN / XAG 農業用ドローン ドローン
NILE-WORKS 自動飛行ドローン ドローン
オプティム AI農業、画像解析 ソフト
ベジタリア / セラク 圃場センサー IoT
プランテックス / スプレッド 植物工場制御 施設園芸
SIRC / ルートレック・ネットワークス 養液制御 施設園芸

出典: 各社公式発表・農水省スマート農業実証プロジェクト参加企業情報をもとに smartagri.jp で整理


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そのままスライドに貼れるテキスト

バージョンA(3行)

データ活用経営体40%(団体経営体63%)—2025年農林業センサス
農業用ドローンは2019年4,000台→2024年約4万台へ
スマート農業実証プロジェクトは2019〜2023年度累計217地区

バージョンB(5行)

日本のスマート農業は「普及期」に入った。2025年農林業センサスで
データを活用する農業経営体は40.0%(33.1万経営体)、団体経営体では
63.0%に達し、気象・市況データ利用が36.1%と入口が定着している。
農業用ドローンは2019年の約4,000台から2024年には約4万台へと約10倍
に拡大、水稲防除から肥料散布・リモセン・受託サービスまで用途が多様化した。
農水省のスマート農業実証プロジェクトは2019〜2023年度累計で217地区が
実施され、全品目・全地域での公的リファレンスデータが蓄積されている。

バージョンC(1文)

2025年農林業センサスでデータ活用農業経営体は40%(団体経営体63%)、
農業用ドローンは約4万台、スマート農業実証プロジェクトは累計217地区で
実施されるなど普及が進んでいる(農林水産省・国土交通省)。

関連指標・内部リンク

  • 001_日本の農業従事者数 — 担い手不足を補う技術としての位置づけ
  • 002_農業経営体と法人化 — 法人経営体での先行普及
  • 008_気候変動の農業への影響 — 気候変動対応にスマート技術が必要
  • 010_化学肥料の輸入量と価格 — 可変施肥の経済合理性を高める要因
  • 013_植物工場の事業者数・市場規模 — スマート農業の一形態

出典

一次ソース(公的機関のみ)

  • 農林水産省「2025年農林業センサス」 統計表 Ⅰ2(10)
    https://www.maff.go.jp/j/tokei/census/afc/2025/index.html
  • 農林水産省「スマート農業をめぐる情勢について」
    https://www.maff.go.jp/j/kanbo/smart/
  • 農林水産省「スマート農業実証プロジェクト」
    https://www.affrc.maff.go.jp/docs/smart_agri_pro/smart_agri_pro.htm
  • 農林水産省「農業用ドローンの普及拡大に向けた官民協議会」
    https://www.maff.go.jp/j/kanbo/smart/drone.html
  • 国土交通省 DIPS(無人航空機登録システム)
    https://www.ossportal.dips.mlit.go.jp/
  • 農研機構(NARO)成果情報
    https://www.naro.go.jp/publicity_report/publication/

ライセンスと引用方法

推奨クレジット表記

出典: smartagri.jp「日本のスマート農業の普及状況」
https://smartagri.jp/stats/jp-smart-agriculture-market/
(原データ: 農林水産省・国土交通省・農研機構)

更新履歴

  • 2026-04-22 v1: 初版。2025年農林業センサス(データ活用経営体40%・団体経営体63%)、農水省スマート農業実証プロジェクト累計217地区、国交省DIPSデータを一次ソースに据え、公的データのみで構成。市場規模の金額ベース推計(営利調査会社データ)は採用せず、普及指標(経営体比率・機数・実証地区数)に転換
📎 CC BY 4.0 商用利用可能:本ページの表・数値・グラフは、出典を明記していただければ記事・スライド・論文・IR資料に自由にお使いいただけます。