農業の生産現場では、作業内容の記録、農薬施用履歴の作成、収益管理など、資料作成業務も数多あります。それらを紙ベースからクラウド管理に移行することで、情報の散逸を防ぎ、作業の効率化やコンプライアンス遵守が期待できます。しかし都市から離れた農地では、必ずしもネットワーク環境が整っているとは限りません。そこで、3GもWiFiもいらない、完全にスマホ一台で完結する圃場管理アプリをご紹介します。
Agroptima 基本情報
住所:ES 08182 Barcelona Sant Feliu de Codines Pj. Mulas, 6, PB 1, Spain
CEO:Emilia Vila
設立年:2014年
従業員数:11〜50人
スマホ一台でできる圃場管理ソフトウェアを提供
Agroptima は、圃場管理ソフトウェアを提供するスペインの企業です。農業のペーパーレス化と収益向上をサポートするためのツールとして、スマートフォン一台で完結するアプリケーション「Agroptima」をリリースしています。同アプリは2021年現在2000ユーザーを突破し、Appストアで 5点満点中4.5点 の評価を得ています。
クラウド上に作業記録を残したり、栽培品目に合わせた資材の情報を得たりすることができます。対象とする品目は穀物、果樹、野菜、ワイン用ブドウ、オリーブ、ナッツなど多岐に渡ります。
主な機能は以下の通りです。
- 作業内容の記録
- 圃場の地図表示
- 農薬・肥料の情報入手および使用記録の作成
- 在庫管理
- 収益管理
Agroptima の強み3選
①3GもWiFiも不要で簡単導入
クラウド上でデータを取り扱うサービスですが、ユーザー側でネットワーク環境を整える必要はありません。オフライン接続でデータ保存、資料入手などが可能です。3GやWiFiが通っていない環境でも関係なく使用できるので、農村部でも簡単に導入できるでしょう。
②EU基準の農薬・肥料情報を入手できて安心
ヨーロッパでは、農薬や肥料の使用制限、記録に関して厳しい基準が設けられています。Agroptima のアプリは作業記録を保存するだけでなく、EUの厳しい基準に従って、栽培品目に使える農薬や肥料の情報を入手できます。さらに保存した作業記録をもとに、簡単なタップ操作で栽培レポートを出力しエクセル形式でダウンロードできます。
作業記録を残し、簡単な操作で報告資料を作成することで、コンプライアンスを遵守した経営が可能になります。これは農家にとって大きな安心材料となるでしょう。
③データに基づいた収益改善
Agroptima のアプリは、圃場ごとの作付け品目、作業時間、投入資材、在庫、収量を継続的に記録できます。これらのデータが数年分蓄積すれば、収益の分析が可能です。
どの作物が収益に大きく貢献しているのかを特定すれば、品目を選定したり、資材の購買計画を立てたりするうえで、より合理的な判断ができます。データに基づいて立てた戦略なので、農家も確信を持って続けられるでしょう。
Agroptima の導入方法
ステップ①:ホームページから15日間トライアルを契約
Agroptima のアプリは、1ユーザーあたり年間$498の利用料がかかります。ホームページから15日間の無料トライアル契約が可能なので、トライアル期間中に機能を確認し、コストメリットを判断することができます。
ステップ②:Appストアでアプリをダウンロード
Agroptima のアプリはAppストアからダウンロードできます。スマートフォンにインストールすれば、すぐに利用可能。オフラインアクセス機能があるため、インターネット接続は不要です。
ステップ③:タップ操作で必要情報を入力
アプリを起動し、圃場の情報、栽培品目など基本情報を設定します。これで導入は完了。アプリをインストールしたスマートフォンを圃場で携帯し、作業内容を逐一記録することができます。これでもう、紙の記録書は必要ありません。
まとめ
圃場管理や農薬施用記録のペーパーレス化を進めたいが、ネットワーク環境が整っておらず不安。そのような農家の実情を汲み取った、スマホ一台で完結するサービスを Agroptima は提供しています。ネットワーク環境を農家が整備する必要がないため、より都市部から離れた農村、山間部、離島などでの活用が期待できるでしょう。
URL
- Agroptima https://www.agroptima.com/en/
- Agroptima | Linkedin https://www.linkedin.com/company/agroptima/
- Agroptime Reviews and Pricing – 2021 | Capterra https://www.capterra.com/p/147234/Agroptima/