大豆の5倍の生産性?!「ポンガミア」とはどんな植物?栽培から加工までおこなう Terviva

ポンガミアは東南アジアやオセアニアに分布するマメ科の樹木。豆には油脂とタンパク質を豊富に含み、食品に利用できます。生産性も高く、面積あたりの油脂・タンパク質の生産量は大豆の5倍。Terviva では、このポンガミアを栽培から加工までおこなっています。

Terviva 基本情報

住所:436 14th Street, Suite 1405, Oakland, CA 94612, US

CEO:Naveen Sikka

設立年:2010年

従業員数:51〜200人

ポンガミアの栽培から加工まで

少ない肥料で高い生産性

Terviva のコア技術はポンガミアの栽培と、豆からの油脂・タンパク質の抽出です。ポンガミアは少ない肥料の投入だけで栽培でき、植樹から4年目から豆を収穫できます。1本の木から約40kgの豆が収穫でき、Terviva の独自技術を使えば15Lの油脂と25kgのタンパク質が製造できます。栽培面積あたりに換算すると、大豆のおよそ5倍もの生産性を誇ります。

契約農家で栽培し、Terviva が加工・販売

収穫された豆

Terviva では契約農家にポンガミアの木を提供し、栽培技術指導にもあたっています。契約農家は25年間ポンガミアの豆を Terviva に買い取ってもらうことができます。安定的に買い取ってもらえることは、栽培農家にとってメリットとなるでしょう。

Terviva は契約農家から買い取った豆を加工し、油脂やタンパク質に加工して食品メーカー向けに販売しています。

ポンガミア加工品の用途

健康志向の油脂

ポンガミアの豆から採れる油脂は主にω-9脂肪酸から成ります。ω-9脂肪酸は必須脂肪酸には含まれませんが、トランス脂肪酸や飽和脂肪酸の代替品として有望です。

ポンガミア油脂は常温で液体で冷蔵すると固まりますが、通常の加熱調理などに使うぶんには差し支えありません。農場での生産量が多いので、契約農家が増えれば安価に供給される可能性もあります。キャノーラ油やヒマワリ油、コーン油などの代替品として今後活躍するかもしれません。

汎用性の高いタンパク質

ポンガミアの豆でつくった小麦粉状の粉末(ポンガミアフラワー)は、タンパク質含量が38%あります。味に癖がなく自然な風味なので、パンや焼き菓子など様々な食品に利用できます。ベジタリアンやビーガン向けのタンパク源としても有望かもしれません。

Terviva の最近の動向

2020年現在、フロリダ州でのポンガミア栽培の拡大を目指しています。農業生産者向けのローンなどを扱っている Farmer Mac との提携も果たしました。農家の収入増加、カーボンニュートラルな食品原料の生産など、社会的価値をPRしています。

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