有機農業者が手作業で行っている除草作業を自動で行う除草ロボットを開発するOdd.Bot社について解説

事業概要

Odd.Bot社は、農薬を利用できない有機農業者が手作業で行っている除草作業を自動で行う除草ロボットを開発している企業です。2018年にオランダを拠点に設立され、社員数は1〜10人程度と推定されます。

Youtube動画:https://www.youtube.com/watch?v=XEogQe4qE90

有機農業者は雑草に薬品を散布することができず、手作業で除草作業を行っています。農薬を使うよりも除草作業に多くの時間がかかるのに加え、人材不足や人件費上昇の課題があります。Odd.Bot社は、自動除草ロボットによるRobot-as-a-Serviceの提供を介して有機農業従事者の時間とコストを削減します

ビジネスモデル

Odd.Bot社の自動除草ロボットは有機農業の畑での使用を想定しており、現在手作業で作業を行っている農家が除草作業をより簡単に行えるようにするための装置です。

同社のロボットは、作物が成熟してきたとき、あるいは栽培シーズンに向けて畑を整地する際にRobot-as-a-Serviceとしてレンタルすることができます。

テクノロジー

Odd.Bot社の自動除草ロボットは、頑丈なタイヤで自律的に作物の列に沿って歩き、移動しながら雑草と作物を判別します。センサーとカメラがロボットのナビゲーションを助け、成長している作物と雑草の違いを知ることができます。雑草を識別すると、ロボットの中央にある装置が下に伸びて雑草を摘み取ります。化学薬品を一切使用せず、100%オーガニックで作業します。

同社のロボットは、初期段階ですでに雑草と作物の両方を検出し、自律的かつ機械的に作物の列と作物の間にある雑草を除去することができます。作物の成長初期から除草作業が可能なため、作物は雑草と競争することなく成長します。早期から継続的に除草することで、最終的な作物の収量改善にもつながります

今後の計画

Odd.Bot社は今後、有機農業以外の一般的な農業市場に参入し、除草剤を使用する従来の農業からの転換に貢献したいと考えています。一般農業への参入に向け、Odd.bot社の開発者はデルフト工科大学と共同で民間主導で開発を行っています。

Odd.Bot社はまた、有機農業をより収益性の高いものとし、直接的または間接的に健康的な食品をリーズナブルなコストで提供することに貢献したいと考えています。

コメント

農薬を使用しない有機農業では、人手による除草作業が必要なため時間と人件費がかかり、結果として割高な値段で有機作物が販売されています。安全な農作物の需要が高まっていることから、今後Odd.Bot社のテクノロジーでコストが削減され、有機作物がよりリーズナブルに入手しやすくなることが期待されます。

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