繊細な果物を人間のようなタッチで収穫し、アメリカの労働力不足を解決する収穫ロボットメーカー Traptic社

Trapic社は、アメリカのシリコンバレーを拠点とする農業用ロボット開発メーカーです。2016年にLewis Andersonと Paul Vinh Phanによって設立されました。従業員は10人ほどと推定されています。

アメリカの農業が抱える労働力不足を収穫ロボットで解決

アメリカの農業が抱える深刻な労働力不足の問題を、ロボット工学やコンピュータービジョン、カスタムグラスパーといった技術を結集させた農業ロボットの製作により解決し、イチゴやその他果物など繊細な作物の効率よい収穫を実現しています。

小麦やトウモロコシといった主要作物はすでに機械での収穫がされていますが、イチゴや他の繊細な果物の収穫には人間の巧みなタッチが必要となるため、機械での収穫は困難でした。この課題に対してTraptic社はロボットアームとカスタムグリッパー、そしてソフトウェアで構成されたデバイスにより人間の手のような動きで収穫できるロボットを実現させています。

現在はイチゴ狩りロボットを中心に製造しており、アメリカのイチゴ農家が抱える労働力不足を解決しています。イチゴ農家では労働力不足により毎年20%のイチゴの廃棄が出ている現状があります。

Traptic社の公式動画

ビジネスモデル:収穫量ベースで支払いを受けるロボットリースサービス

Traptic社では、ロボットのリースによる「収穫サービス」を提供しています。人間の労働者に対して支払われるのと同様に、収穫量(重さ)ベースでの支払いを受けるサービスです。

テクノロジー

ロボットアームはカートの6面のうち5面に収納されています。ビジョンシステムは3Dカメラとニューラルネットワークを利用しており、イチゴを見つけ、熟したものと熟していないものを区別します。1ミリ単位で位置を特定し、イチゴを引き抜くことができます。

トラクターの後ろのボックスに収穫用のアームなどが収納されている。
トラクターのボックス内では独自開発された2つのグリッパーがいちごを収穫する

カスタムグリッパーはイチゴを摘み取るのに十分堅く、同時に熟したイチゴを潰さないような柔軟性のある素材を利用しています。爪部分は金属ベースで、ゴムバンドで増強されています。ゴムバンドは果物の不規則な形状に適合しつつも、しっかりと掴んでもぎり取ります。

グリッパーはいちごを掴み奥のベルトコンベアに1つづつ運ぶ

今後の計画

将来的には、オレンジ、メロン、ピーマンなどこれまで手作業で収穫されてきた野菜や果物向けの収穫ロボットを製造していく予定です。

Traptic社のロボットは労働者の不足分の増強を目的としていますが、将来的には人間の労働者に取って変わっていくことも考えられます。

コメント

これまで機械化が進まなかった繊細な果物や野菜の収穫がTraptic社の技術で実現することで、廃棄が減少すると共に、人口増加する世界全体への食糧供給システムの改善が期待できます。また、日本でも少子高齢化による労働力不足が叫ばれていますが、このようなロボットの出現により地域の特産物や農作技術を維持することができます。

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