オーストラリア全土で水の使用状況のIoTモニタリングソリューションを提供するFarmbot社について解説

事業概要

Farmbot社は水の使用状況のモニタリングソリューションを提供する、農業テクノロジー企業です。

2014年にオーストラリアのシドニーで設立され、従業員数は10名程度と推定されます。農業のIoT(Internet of Things)におけるオーストラリアの代表的なAgtech企業です。

同社は、農場内の水の生態系を監視し、水の傾向、消費量、アラートをリアルタイムで報告しています。水はすべての農業活動の活力源であるため、水の使用状況を詳細に把握することで、農業従事者は資産の利用、資源の割り当て、環境収容力に関するより良い経営判断を行うことができます。

農業の重要な課題の一つは、増え続ける人口を少ない資源で持続的に養うことです。Farmbot社は、より持続可能で、効率的な農作業を可能にするモニタリングソリューションを提供し、農業業界の成長と効率化に貢献しています。

ビジネスモデル

Farmbos社は2020年7月にImmarsat社およびPivotel社と契約を締結し、IoTを活用した水管理ソリューションをオーストラリア全土の農家に提供開始することを発表しました。Pivotel社は2015年からFarmbot社と提携しており、今回の提携でも引き続きサポートを提供していきます。

今回の合意により、オーストラリアのどこの農家でも、Farmbot社の次世代ソリューションを利用して、水槽、ダム、貯水池を遠隔監視し、必要に応じてポンプやその他の機械をリアルタイムに作動させることができるようになります。

オーストラリア全土の農家で、コスト削減、不必要な移動の削減、より持続可能な水管理が可能となります。農業分野の水供給の可視性、効率性、持続可能性を向上させ、生産性を高めます。

テクノロジー

Farmbot社は、コアモニターに接続する広範囲のリモートモニタリングデバイスを開発しました。これにより、農家はより良い計画を立て、情報を得て、安心してROIを最適化するためのツールを得られます。

また、コアモニターに接続する幅広いモニタリングデバイスを開発し、農家が水、ディーゼル、トラフのレベル、降雨量、安全チェックインモジュールを介したスタッフの動き、電気フェンスの電圧、流量、圧力率をリモートでチェックできます。

Farmbotのシステムを活用するの主な利点として、衛星またはセルラー4G/5G/LTEを通じた接続でどこでも使える点、燃料費と人件費が節約される点、設置が簡単な点が挙げられます。

今後の計画

オーストラリア全土の農家へのIoT水管理ソリューションの提供開始と同時に、Farmbotプラットフォームには、機械、カメラ、ゲートなど様々な機器を遠隔で作動させる機能が追加されました。これらの機能は農業業界にとって数百万ドルのコスト削減となるとともに、二酸化炭素排出量の削減と安全性の向上を実現します。

Farmbot社は、今後も革新的なコネクテッドデバイスのポートフォリオを構築し、Farmbotのエコシステムをさらに拡大していく予定です。

コメント

オーストラリア全土にIoT水管理ソリューションを提供し、業界全体で数百万ドルのコスト削減が可能となる同社のテクノロジーは、今後オーストラリア国外からも注目が集まると期待されます。

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