最近は毎日のように農業ロボットやAIサービスが発表されていますが、実際にここ数年で現場で使えるものといえばどういうものがあるのでしょうか。農林水産省が発表している「農業経営の展望について」(PDF)から予想をしてみました。この調査では現在発売されているものから数年以内に発売される見込みの技術や製品を使い、実証実験の結果を踏まえて現実的な範囲で検討し、経営モデルとして計37モデルが例示されています。まずは多く採用されていた3つの技術を紹介します。
ロボットトラクター、操作アシスト
水田作のほとんどのモデルで採用されていたのがロボットトラクターとトラクターの操作アシスト(後付け)です。ロボットトラクターはすでに発売されているものがありますし、今後は遠隔で数台を操作・監視するようなものも製品として販売されるそうです。
ドローンによるセンシング・農薬散布
ドローンは水田作、畑作、茶作などほとんど全ての形態で採用されていました。本体価格が低下していたり、専門の業者などが増えるなど利用がしやすくなってきているドローンは今後必須の技術といえそうです。業界大手のオプティムでも1a(1畝)200円という価格です。
アシストスーツ
アシストスーツは果樹作や露地野菜などで多く採用されていました。アシストスーツというと重いものを持ち上げるためのものというイメージをもたれる方もいるかもしれませんが、腰を曲げた姿勢をサポートするもの、腕をあげた状態をサポートするものなどいろいろあり、価格も数万円から10数万円程度で手に入るようになりました。一人当たりの生産性向上や、労働環境の改善には必須となっていきそうです。
まとめ
資料をみていると、想像していた以上にすでに手に入るものが多いのだと感じました。また、数年以内には様々な分野で自動走行ロボットや収穫ロボットや選果ロボットなども登場するようです。こういった実証実験に基づいた国の調査は営農計画の参考になりそうです。