農業用ドローン・精密農業企業一覧【2026年最新】|メーカー・散布サービス・センシング企業を比較
農業用ドローンや精密農業技術の導入を検討されている方へ。世界の農業用ドローン市場は約43億ドル規模で年率20%以上の成長を続けており、日本でも登録機体数は5,000台を超えています。本ページではドローンメーカー・精密農業企業・関連機器メーカー・自動操舵システム企業をまとめました。散布代行業者の比較、ドローン機種比較、散布の料金も併せてご覧ください。
農業用ドローンメーカー
DJI(大疆創新)
世界最大のドローンメーカー。農業用ドローン「AGRAS」シリーズは世界100カ国以上で使用されています。RTK測位による高精度散布やAI地形認識による自動飛行が特徴です。
所在地: 中国・深圳
主要製品・サービス: AGRAS T50/T25(農薬散布ドローン)
公式サイト: https://ag.dji.com/
XAG(極飛科技)
中国発の農業用ドローン専業メーカーで、DJIに次ぐ世界シェア。42カ国以上で導入されています。
所在地: 中国・広州
主要製品・サービス: P150(農薬散布ドローン)
公式サイト: https://www.xa.com/
NTT e-Drone Technology
NTTグループの農業用ドローン企業。「AC101 connect」は日本の水田に最適化された設計で、1フライトで約1haの散布が可能です。通信技術を活かした遠隔監視システムも提供しています。
所在地: 北海道札幌市
主要製品・サービス: AC101 connect(農薬散布ドローン)
公式サイト: https://www.ntt-edrone.com/
株式会社マゼックス
国産農業用ドローン「飛助」シリーズを開発・製造する大阪の企業。農薬散布・肥料散布・播種に対応し、初心者でも扱いやすい操作性が特徴です。
所在地: 大阪府大阪市
主要製品・サービス: 飛助DX/飛助mini(農薬散布ドローン)
公式サイト: https://mazex.jp/
石川エナジーリサーチ
産業用ドローンを開発する石川県の企業。「アグリフライヤー」は高い耐久性で知られ、中山間地域の傾斜地でも安定した散布が可能です。
所在地: 石川県白山市
主要製品・サービス: アグリフライヤー(農薬散布ドローン)
公式サイト: https://ier.co.jp/
株式会社TEAD
農業用ドローンの開発・製造を手がける日本のメーカー。「TA412」は12Lタンク搭載で広範囲に対応し、「TA408」は小規模圃場や果樹園に適しています。
所在地: 愛知県名古屋市
主要製品・サービス: TA408/TA412(農薬散布ドローン)
公式サイト: https://www.tead.co.jp/
ナイルワークス株式会社
AIとドローンを活用した精密農業ソリューションを提供する日本企業。必要な箇所にだけ農薬を散布する「ピンポイント散布」技術が特徴で、農薬使用量の大幅削減に貢献します。
所在地: 東京都千代田区
主要製品・サービス: Nile-T20(精密散布ドローン)
公式サイト: https://www.nileworks.co.jp/
Hylio
米国テキサス州の農業用ドローンメーカー。「AG-272」は72リットルの大容量タンクを搭載し、北米・南米の大規模農場での散布に対応します。
所在地: 米国テキサス州ヒューストン
主要製品・サービス: AG-272/AG-230(農薬散布ドローン)
公式サイト: https://www.hylio.com/
EAVision(翼飛視覚)
中国・南京の農業用ドローンメーカー。AI搭載の自律飛行で果樹園での障害物回避と精密散布を実現しています。
所在地: 中国・南京
主要製品・サービス: EA-30X(農薬散布ドローン)
公式サイト: https://www.eavision.com/
ヤマハ発動機株式会社
1980年代から産業用無人ヘリを開発してきた農業用ドローンのパイオニア。国内で30年以上の農業航空散布の実績があります。
所在地: 静岡県磐田市
主要製品・サービス: YMR-II(農業用マルチローター)
公式サイト: https://www.yamaha-motor.co.jp/ums/
ドローン散布代行サービス
ドローン農薬散布の代行業者については、代行業者の比較・一覧ページをご覧ください。ドローン散布Q&Aもあわせてご確認ください。
精密農業・リモートセンシング
Pix4D
スイス発のドローンマッピングソフトウェア企業。農業向け「Pix4Dfields」はマルチスペクトル画像からNDVIマップや処方マップを自動生成し、世界中の農業研究機関で採用されています。
所在地: スイス・ローザンヌ
主要製品・サービス: Pix4Dfields(農業用マッピングソフト)
公式サイト: https://www.pix4d.com/
DroneDeploy
米国発のクラウド型ドローンデータプラットフォーム。圃場画像の解析や作物の健全性マップを提供し、DJIドローンとの連携が特徴です。
所在地: 米国カリフォルニア州サンフランシスコ
主要製品・サービス: DroneDeploy Platform(クラウド型画像解析)
公式サイト: https://www.dronedeploy.com/
Taranis(Corteva Digital)
イスラエル発、現在はCorteva傘下。航空画像から病害虫・雑草を早期検出するAIプラットフォームを提供。詳しくはTaranisの紹介記事もご覧ください。
所在地: イスラエル・テルアビブ / 米国
主要製品・サービス: Taranis AI Platform(病害虫・雑草検出)
公式サイト: https://www.taranis.com/
AgEagle Aerial Systems
固定翼型農業用ドローンを開発する米国企業。旧senseFlyのeBeeシリーズを引き継ぎ、1フライトで数百ヘクタールをカバーする広域マッピングが強みです。
所在地: 米国カンザス州ウィチタ
主要製品・サービス: eBee X/eBee VISION(固定翼測量ドローン)
公式サイト: https://ageagle.com/
株式会社FLIGHTS
農業用ドローンの販売・運用支援から空撮データ解析まで一貫提供。DJI正規代理店として機体販売も手がけています。
所在地: 東京都渋谷区
主要製品・サービス: ドローン販売・運用支援
公式サイト: https://flightsinc.jp/
株式会社オプティム
AI・IoTプラットフォーム企業。ドローン空撮画像からAIが病害虫を自動検出する「ピンポイント農薬散布テクノロジー」を開発し、減農薬栽培の実現を目指しています。
所在地: 東京都港区
主要製品・サービス: OPTiM Agri Drone(AI病害虫検出)
公式サイト: https://www.optim.co.jp/
株式会社スカイマティクス
ドローンリモートセンシングに特化した日本企業。水稲の葉色解析サービス「いろは」はドローン画像から生育ムラを可視化し、追肥の最適化に貢献します。
所在地: 東京都中央区
主要製品・サービス: いろは(葉色解析サービス)
公式サイト: https://skymatix.co.jp/
農薬散布関連機器・ノズルメーカー
ヤマホ工業株式会社
農業用噴霧ノズルの国内トップメーカー。ドローン用から動力噴霧器用まで幅広いラインナップを揃え、ドリフト低減ノズルなど精密散布対応の製品を多数展開しています。
所在地: 岡山県赤磐市
主要製品・サービス: 農業用噴霧ノズル(ドローン用・動噴用)
公式サイト: https://www.yamaho-kb.co.jp/
株式会社丸山製作所
1895年創業の老舗農業機械メーカー。動力噴霧機、背負式噴霧機、乗用管理機など農薬散布関連機器を幅広く製造しています。
所在地: 東京都千代田区
主要製品・サービス: 動力噴霧機、背負式噴霧機、乗用管理機
公式サイト: https://www.maruyama.co.jp/
株式会社やまびこ(共立ブランド)
農林業用機械の大手メーカー。共立ブランドの動力散布機・背負動噴は国内で広く普及し、ドローンでカバーしにくい小区画圃場での補完散布に活用されています。
所在地: 東京都青梅市
主要製品・サービス: 動力散布機、背負動力噴霧機、ミスト機
公式サイト: https://www.yamabiko-corp.co.jp/
自動操舵・GPS誘導システム
Trimble Agriculture
精密農業分野の世界的リーダー。RTK-GPS自動操舵、可変施肥制御、収量マッピングなどを包括的に提供しています。
所在地: 米国コロラド州
主要製品・サービス: GFX-1260(ガイダンスディスプレイ)
公式サイト: https://agriculture.trimble.com/
FJDynamics(豊疆智能)
中国発の農業自動化企業で、日本にも進出。自動操舵キット「AT2」はトラクターに後付け可能で、欧米製品より手頃な価格です。
所在地: 中国・杭州(日本法人あり)
主要製品・サービス: AT2 Pro(自動操舵キット)
公式サイト: https://www.fjdynamics.com/
トプコン
光学・測量機器の世界的メーカー。高精度測位技術を農業に応用し、GNSS受信機と自動操舵システムを提供しています。
所在地: 東京都板橋区
主要製品・サービス: AES-35(自動操舵システム)
公式サイト: https://www.topconpositioning.com/agriculture
AG Leader Technology
1992年に世界初の商用収量モニターを開発した精密農業のパイオニア。自動操舵・可変レート制御を統合した「InCommand」を提供しています。
所在地: 米国アイオワ州
主要製品・サービス: InCommand(統合精密農業ディスプレイ)
公式サイト: https://www.agleader.com/
Hemisphere GNSS
GNSSテクノロジー企業。農業向け自動操舵「Outback Guidance」で知られ、コストパフォーマンスに優れています。
所在地: 米国アリゾナ州
主要製品・サービス: Outback Guidance(自動操舵システム)
公式サイト: https://www.hemisphereGNSS.com/
メーカー・機種別 導入事例と農家の声
農業用ドローンの導入を検討する際、メーカーの公式情報だけでは判断しにくい部分があります。ここでは、実際にドローンを導入した農家や散布事業者の体験談を、メーカー・機種別に整理しました。
DJI AGRAS シリーズ
世界シェアトップのDJI AGRASシリーズは、日本国内でも最も導入事例が多い機種です。大容量タンクとRTK測位による高精度散布が特徴で、1haあたり約10分で散布が完了する作業効率の高さから、散布代行事業の主力機体として広く採用されています。
一方で、ランニングコストについては注意が必要です。あるドローンブロガーは「バッテリー1本が数十万円と高価なのに、実際の飛行時間は公称値よりかなり短い」と指摘しています(DRONE金沢ブログ)。DJI正規代理店のセキドによるDJI AGRAS T30の実地レポートでは、水稲への除草剤散布において「ダウンウォッシュ(下降気流)により薬剤のドリフト(飛散)が抑えられる効果がある」と報告されています(セキドブログ)。
NTT e-Drone Technology AC101 / AC102
NTTグループが開発する国産ドローンAC101シリーズは、日本の水田に最適化された設計が特徴です。NTT e-Drone Technologyの「おまかせeドローンサービス」では、全国の熟練オペレーターが散布代行を行っており、機体を購入せずにドローン散布を導入できるサービスとして評価されています。
マゼックス 飛助シリーズ
大阪に本社を置くマゼックスの「飛助」シリーズは、国産ならではのサポート体制と初心者でも扱いやすい操作性が特徴です。農薬散布に加え、肥料散布や播種にも対応しています。
機種横断:導入の現実と費用対効果
農業利益創造研究所の2024年の調査によると、ドローンを所有する農家は全体の約4.2%(1,037件)で、平均購入価格は約130万円です。特に普通作農家(水稲・麦・大豆等)では14%がドローンを導入しており、大規模経営ほど導入率が高い傾向が見られます(農業利益創造研究所)。
千葉県の兼業農家・平山氏は、ドローン散布の副業としての収益モデルを詳細に分析しています。初期費用150〜200万円に対し、散布単価は仲介経由で7,000〜9,000円/ha、1日最大20haの作業が可能で、年間の売上シミュレーションまで公開しています(チバニアン兼業農家学校)。
ただし、参入は簡単ではありません。ドローン散布事業を立ち上げた、そらいろ合同会社は「初日で無理だと感じた」と振り返り、真夏の炎天下での長時間作業の過酷さ、補助者の確保が必要な法規制、顧客開拓の難しさなど「参入の5つの壁」を正直に語っています(そらいろ合同会社ブログ)。
ドローン直播:散布以外の活用
農薬散布だけでなく、ドローンによる水稲の直播(種を直接まく技術)も広がりつつあります。育苗・田植えの工程を省略できるため、大幅な省力化とコスト削減が可能です。農林水産省の「スマート農業実証プロジェクト」でもドローン直播の実証が各地で進められています。
分散した圃場を持つ農家にとって、田植機を移動させる手間が省けるドローン直播は特に有効です。ドローンなら車に積んで圃場間を移動できるため、中山間地域や小規模分散型の農地でも効率的に作業できます。
農業ドローン系YouTubeチャンネル
実際のドローン農作業を動画で見たい方には、以下のYouTubeチャンネルが参考になります。
- 原田農園 — 兼業農家として多品目野菜を栽培しながら、ドローンを含む農作業の様子をYouTubeで発信。登録者6万人超の農業系YouTuberの先駆者です
- 倍速農業 — トラクターやドローンなど農業機械の活用をテンポよく紹介する機械好き農家のチャンネル
YouTubeで「ドローン農薬散布 農家」「農業ドローン 水田」などで検索すると、実際の散布作業の様子や導入レビューを多数視聴できます。
本ページの情報は2026年3月時点のものです。最新情報は各企業の公式サイトをご確認ください。農業用ドローンの機種比較やドローン農薬散布の料金・費用も参考にしてください。